栃木県出身ライターのえだかなえです。
「栃木県とかんぴょうってどんな繋がり?」と疑問に思う方がほとんどかと思いますが、実は栃木県は国産かんぴょうの生産量と全国シェアが日本一。
今回はかんぴょうの基礎知識のあとに、栃木県を代表するかんぴょう問屋「篠原商店さん」と、同じく栃木県にて野菜料理を提供する「じねんじょの里」さんに教えていただいた、活用レシピもご紹介します!
「かんぴょう」は野菜名ではない!
かんぴょう(干瓢)は、「ゆうがお」というウリ科の野菜を削り取り、乾燥させたモノ。かんぴょうという野菜があるわけではありません。
かんぴょう巻きに入っている茶色く細長い物体のイメージが強いですが、もともとの形や色はまったく違うのです。
「ゆうがお」は、ひょうたんに似た形をしていて、大きさは大玉スイカほど。重さは約7~8㎏にもなります。
かんぴょうになるまで
ゆうがおをかんぴょうにする時に使うのが、このロクロのような専用の機械。くるくる回しながら2mほどの長さに削り取っていきます。
かんぴょうは皮が厚いため2重に削ります。また、中心には種の部分があるため、最終的にかんぴょうとして使えるのは1玉の半分ほどの量だそうです。
そして、ひも状に削ったかんぴょうを日差しの強い夏に天日干しさせることで、十分に水分が抜け我々がよく目にするかんぴょうになります。
(㈱篠原商店様より提供)
収穫したかんぴょうが市場に出回るのはその年の11月頃
▲今回取材に協力いただいた篠原商店様が作るかんぴょう
かんぴょうの収穫時期は6月~8月。収穫して軽く干したものでも食べられますが、水分を抜くことで食感がよく、甘みのあるかんぴょうになります。
11月頃からがちょうどかんぴょうの旬となるそうです。おでんや年末のおせち料理にもよく使われているのにも納得いきますよね。
使い方いろいろ!かんぴょうの簡単活用レシピ
かんぴょうは、かんぴょう巻き以外にもたくさんの活用レシピがあります!
今回、どなたでも簡単に試せるレシピを、栃木県を代表するかんぴょう問屋篠原商店さんと、栃木県小山市の料理店「じねんじょの里」メニュー開発担当の工藤かやさんに教えてもらいました!
栃木県流食べ方「カミナリ汁」
篠原商店さんより教えていただいた「カミナリ汁」のレシピです。パパっと作れるので、朝食などにもオススメですよ。
【材料】
・かんぴょう 20g
・だし汁 400㎖
・醤油 お好みの量
・卵 1個
・海苔 お好みで
【作り方】
1.かんぴょうを水で戻した後、10分程下ゆでし、食べやすいサイズに切る
2.だし汁をにだてて、醤油で味を整える。
3.卵をいれてふわっとさせたら、かんぴょうを入れ、最後に海苔を乗せて完成!
かんぴょうの洋風サラダ
こちらは「じねんじょの里」メニュー開発担当・野菜ソムリエの工藤かやさんに教えていただいたもの。簡単に作れるのに加え、見た目も華やかなのが嬉しいポイントです。
【材料】
・かんぴょう
・カッテージチーズ、粉チーズ
・塩コショウ少々
【作り方】
1.かんぴょうを塩もみし、ゆでる。
2.食べやすい大きさに切り、カッテージチーズと合える(無糖ヨーグルトでもOK)
3.盛り付けた上に粉チーズ少々振りかける
デザートに添えてもおいしい♪
ユウガオの実をシロップ漬けにし、ヨーグルトやアイスにのせてもおいしくいただけます。
まとめ
「かんぴょう巻き」や「おでんのもち巾着の結び」に使われているなど、意外と身近な存在のかんぴょう。改めて調べてみると魅力がたっぷり詰まっていることに気づかされますね。
かんぴょうは食物繊維も豊富で、少量でも満腹感を感じることができる食材なので、冬太りに気を付けたい人はお鍋の占めにうどんではなく、かんぴょうで代用してみるのもおすすめです。
この機会に、かんぴょうを食卓に取り入れてみてはいかがですか?
かんぴょうなど、干し野菜の知識をもっとご紹介!
かんぴょう、切干大根、干し椎茸などの『干し野菜』を美味しくいただく方法をお伝えします!干し野菜をおいしく戻す方法や、他にもある活用かんぴょうレシピをぜひご確認下さい。
<取材協力> 株式会社篠原商店 http://marumo-mibu.com/ じねんじょの里 http://daichi.jpn.com/ <出典> 関東農政局 https://www.maff.go.jp/kanto/kikaku/syun_nouson/index.html JAグループ栃木 https://www.tcchu-ja.or.jp/food/pdf/nougyo_ja_2020_03.pdf 栃木県干瓢商業協同協会 農林水産省 食物せんい https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/0909/spe2_04.html ウェブメディア運営兼ライター。田舎育ちの感性から、”食材はありのままがおいしく、身体に良い影響を与えてくれる”。この想いが伝わるような記事を発信したいと思います!
好きな食べ物は大豆。