よもぎの見分け方は葉の裏側を見ること
よもぎは、暮らしに馴染みのある野草のひとつ。何にでも効くと言われ、干した葉を煮出してお茶にしたり、湿布のように貼ったりと、民間療法にも役立てられてきました。邪気を払うとも言われていて、子どもの日によもぎ餅を食べる習慣にもつながっているのだとか。
摘み方のポイントは、葉だけをつまみ取ること。茎が入ると筋が残ってしまうので、柔らかくて小さな若葉だけを取りましょう。
摘んだ若葉はよく洗い、くたくたになるまでよく茹でます。茹だった葉の水分をよく切り、フードプロセッサーやすりこぎで潰してペースト状にすれば、どんなお料理にも使えます。我が家ではペースト状のものを小分けにして冷凍していますが、いつまでも香り豊かな状態で保存できますよ!
また、葉そのものをそのままいただくこともあります。たとえば天ぷらや、茹でて刻んだよもぎをごはんに混ぜ込んだよもぎごはんなどがおすすめ。
沖縄では生のよもぎの葉をそのままソーキそばに入れるのですが、とても苦くてわたしはダメでした……。沖縄の方々は、おいしいおいしいとたくさん入れていたので、チャレンジしてみても!?
ふわふわでおいしい! 香りのよいよもぎ蒸しパン
それではひとつめのよもぎ料理をご紹介しましょう。こちらはよもぎペーストを入れたよもぎ蒸しパン。ふっくらしていてよもぎの香りがよく、草餅を食べているような味がします。
材料
牛乳……100ml
砂糖……大さじ3
小麦粉……110g
ベーキングパウダー……小さじ1
よもぎペースト……大さじ2
つくりかた
1.牛乳に砂糖を入れてよく混ぜ、砂糖を溶かす。
2.ふるった小麦粉、ベーキングパウダーを入れて混ぜ、よもぎペーストを入れて混ぜる。
3.マグカップやプリンカップの8分目あたりまで生地を流しこむ。
4.蒸気の上がっている蒸し器に入れ、強火で10分蒸す。
おうち時間にもぴったり!? 足で踏むよもぎうどん
こちらはよもぎペーストを練り込んだうどん。粉を大きなビニール袋に入れて、足で踏んでコシを出します。
弾力が出てくるまで踏んで生地を練ります。子どもたちが退屈したときのアクティビティにおすすめですよ!
材料
強力粉……200g
薄力粉……200g
水……200ml
塩……大さじ1
よもぎペースト……大さじ4
打ち粉(薄力粉)……適量
※強力粉と薄力粉を混ぜてもよいですが、中力粉といううどん作りのための粉があれば、そちらを400g使いましょう。強力粉だけ、薄力粉だけで作るのはおすすめしません。
つくりかた
1.よもぎペーストを除く材料をボウルに入れて、手でざっと混ぜ合わせる。
2.ひとまとまりになったら、よもぎペーストを入れて混ぜる。
3.全体によもぎの色が混ざったら、ビニール袋に入れて足で生地を踏む。
4.生地がしっとりとまとまったら、冷蔵庫で1時間寝かす。
(足踏みは15分くらい)
5.打ち粉を振ったまな板の上に生地を置き、麺棒で薄く伸ばして3mm幅くらいに切る。
6.大きな鍋にたっぷりと湯を沸かし、8分茹でる。
7.ざるにあげて水で洗う。
子どもたちが切ったうどんはちょっと太めだけれど、コシがあってもちもちした食感。よもぎの香りと麺つゆがよく合います。
ホームベーカリーで! いちばん作りやすいよもぎ餅
最後にご紹介するのは、よもぎをお餅に練り込んだよもぎ餅です。ホームベーカリーでお餅をつくとき、色の具合を見ながらよもぎペーストを足していきます。作りかたは、それぞれのホームベーカリーのレシピに沿って行ってください。
中にあんこを入れたり、磯部焼きしたり……。いろいろな味が楽しめますよ。
よもぎを使ったレシピは他にもたくさん。寒天でゼリーにしたり、羊羹に混ぜたり、パウンドケーキやスコーンなどの焼き菓子に入れてもおいしくて色鮮やか。たくさん摘んでチャレンジしてみてくださいね。
食のライター・料理家。
書籍や雑誌、webなどで執筆と料理の仕事をしている。アウトドア好きが高じて『メスティンBOOK』(山と渓谷社)、『キャンプでしたい100のこと』(西東社)でアウトドア料理のレシピ監修も行う。『こねこのコットン チアーカフェストーリー』(学研プラス・7/6発売)では、児童向け小説の執筆と、おはなしの中に登場するレシピの開発をしている。5歳と13歳の母。