手軽な材料で作れる! 甘くて冷たい郷土スイーツ
かんざらしは漢字で書くと「寒ざらし」と記します。原料となる白玉粉は、別名「寒ざらし粉」とも呼ばれているんです。もち米粉を大寒の日に水に浸し、「寒さにさらして」作ることから、この名前がついたそう。
もち米粉の他にも、蕎麦や寒天なども寒ざらしにして作ることがあります。俳句では「寒ざらし」は冬の季語ですが、島原でいただける「かんざらし」は、つめたく冷やしていただく夏に食べたいひんやりスイーツです。
子どもと一緒に作る「かんざらし」
【材料(4人分)】
白玉粉……250g
水……250ml
《シロップ》
きび糖……100g
はちみつ……大さじ1
水……150ml
【作り方】
1.鍋にきび糖と水を入れて中火で加熱する。
きび糖が溶けるまで加熱し、ざらざらした感じがなくなったら火を止めます。
2.はちみつを加える。
火を止めてからはちみつを加えてよく混ぜ、鍋ごと冷蔵庫に入れるか、氷水を入れたボウルを下に当て、シロップを冷やしましょう。(※1歳未満の乳児には、乳児ボツリヌス症の予防のため、はちみつを与えないでください。はちみつを加えなくてもおいしくいただけます。)
3.ホヴルに白玉粉と水を入れてよく捏ねる。
水分量を加減しながら、耳たぶの硬さになるくらいに捏ねましょう。しっとりとしてきたら、ひとまとまりにします。
4.白玉粉を丸める。
100円玉くらいの大きさになるよう、白玉粉を丸めていきましょう。サイズが大小あってもすぐに茹でられるので、細かく気にしなくて大丈夫です。
丸めた白玉はそれぞれがくっつかないよう、バットやまな板に並べておきます。
白玉粉に色をつけたいときは、白玉粉を三等分し、着色料を入れてみてください。野菜パウダーや抹茶パウダーなどでもきれいに色づけすることができます。
5.沸騰したお湯で白玉を茹で、冷水にとる。
鍋でお湯を沸かし、白玉を入れましょう。沈んでいた白玉が浮いてきたら茹で上がりの合図。穴あきじゃくしなどで取って、冷水に入れておきます。だんだんと水が温かくなってくるので、氷を足すか水を取り替え、白玉を冷やしましょう。
6.白玉を器に入れ、シロップをかける。
できあがった白玉を器に入れたら、シロップをたっぷり注ぎます。
お好みで生姜の絞り汁を入れると、さらにさっぱりといただけます。また、今回はきび糖で作りましたが、きび糖の半量を上白糖にするとあっさりとした味に。反対に黒糖にすると、コクが出て濃厚に仕上がります。
夏休みに楽しみたいアレンジいろいろ
白玉の他にカットフルーツや寒天を合わせたり、クラッシュアイスを添えていただいたり、アレンジの方法もたくさんあります。また、小さな子どもには白玉が噛み切りにくいので、水の代わりに絹ごし豆腐を入れて、白玉粉と練ります。そうすることで歯切れがよく食べやすいお団子に仕上がりますよ。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000161461.html
食のライター・料理家。
書籍や雑誌、webなどで執筆と料理の仕事をしている。アウトドア好きが高じて『メスティンBOOK』(山と渓谷社)、『キャンプでしたい100のこと』(西東社)でアウトドア料理のレシピ監修も行う。『こねこのコットン チアーカフェストーリー』(学研プラス・7/6発売)では、児童向け小説の執筆と、おはなしの中に登場するレシピの開発をしている。5歳と13歳の母。