しらすとは
しらすはイワシの稚魚です。もともとは体に色素を持たない、半透明の魚ですが、加熱すると白い色に変わります。
ひとくちにイワシといっても、いくつか種類があり、カタクチイワシ、マイワシ、ウルメイワシとこの3種類が日本で捕獲されています。それぞれのイワシの特徴は、以下のとおりです。
カタクチイワシ
・頭の形が丸い
・上あごが下あごより出ている
マイワシ
・頭が角ばっている
・下あごが上あごより出ている
ウルメイワシ
・口の先が尖っている
・目が大きく潤んでいるように見える
また、しらすは成長段階で名前が変わります。
・しらす…白い体で、大きさが2cm未満のもの
・おかずなご・かえり…大きさが3~5cm、銀色がかっている
・イワシ…5cm以上、色は銀色
このように、大きくなっていく段階で呼び名も変わってきます。
しらすの種類
しらすを使った料理は、生で食べたり、茹でたりとさまざまな調理法があります。
「生しらす」は、漁獲されたばかりで、加熱していないしらす。刺身として食べられます。時間が経つとうま味が減るので、購入したら早く食べるのがおすすめ。
「釜揚げしらす」は、生しらすを数十分ほど釜で茹でたもの。柔らかな食感でほんのり甘みがあります。
「しらす干し」は、釜揚げしらすを少しだけ天日に干したものです。歯ごたえがあるのが特徴。
「ちりめんじゃこ」は、釜揚げしらすを天日に数時間干したもの。水分が少ない分、うま味も感じやすくなっています。
しらすとシラウオの違いとは?
しらすと似た魚に「シラウオ」があります。
イワシの稚魚であるしらすに対し、シラウオはキュウリウオ目シラウオ科の魚になるのです。しらすは成魚になると大きさが20cmくらいになりますが、シラウオは大きくなっても10cmくらいにしかなりません。
よく見ると顔の形にも違いがあり、しらすの顔は丸く、シラウオは尖った顔をしています。
しらすの選び方
釜揚げしらすや、しらす干しはツヤがあるものを選びましょう。ちりめんしらすの場合は、ツヤがありながらも、適度に乾燥しているのが◎。乾燥しすぎていると固く、苦味も感じやすくなっています。
また、釜揚げ、しらす干し、ちりめんすべてにおいて、身が折れていないものがおすすめ。
折れているものは、茹でる時の温度が高すぎで、そのために型崩れして折れやすくなってしまうのです。
しらすの保存法
しらすは傷みやすい食材なので、買ったら早めに食べきるのをオススメします。たくさん買って食べきれない場合は冷凍保存もできるので、保存する場合はジッパーがついた袋に入れ、空気を抜いて冷凍しましょう。
小分けにしたい場合は、ラップで包み、上と同じようにジッパー付きの袋に入れて冷凍保存できるのです。冷凍での保存期間は、およそ3週間がのぞましいでしょう。凍ったままでも使えます。
まとめ
しらすが獲れる時期は地域によって違いますが、禁漁期間はおおむね1月から3月。よって4月から12月までの間、兵庫県や静岡県をはじめ全国各地で活きのよいしらすが水揚げされています。各地の旬のしらすをぜひ楽しんでみてください。
参照
三重県 https://www.pref.mie.lg.jp/suigi/hp/78805017356.htm
和歌山南漁業協同組合 http://www.aikis.or.jp/~jf-m/sirasu/index.html
マルハニチロ https://umito.maruha-nichiro.co.jp/article39/
ニチレイフーズ https://www.nichireifoods.co.jp/media/13550/
フードライター。「食に関する仕事をしたい」との思いを胸に、会社員から給食の仕事に転職。現在、調理師免許を取るべく奮闘中。女性向けメディア・ローカルメディアでレシピ作成を行う。好きな野菜はアスパラガス。