離乳期は食育というには早い時期かもしれませんが、大人も子どもも旬の野菜を楽しむ機会を多く持つことで、日常の暮らしが自然と食育に繋がっていきます。

 

「食欲の秋」には、多くのおいしい野菜が旬を迎えます。食事から秋らしさを楽しむためには、秋の旬野菜は欠かすことができません。今回は離乳食初期からオススメしたい秋野菜とそのおいしさを引き出すコツ調理法をお届けします。

 

土の中で栄養を蓄える秋の野菜

 

秋は寒さに耐えられる体作りをしようと、自然と食欲が増しやすい季節です。まさに食欲の秋

 

秋に収穫の時期を迎える野菜は、糖質を多く含むものが増えます。夏に茂った葉は秋に近づくにつれて枯れていきますが、土の中では栄養を溜め込んでいます。

 

旬の野菜は栄養価が高いだけではなく、手に入りやすい手頃な価格というのも魅力的。旬の豊かな味わいは心にも体にも栄養を与えてくれるのです。

 

離乳食にオススメの秋野菜は?

9月から11月頃においしい時期を迎える秋の野菜4種おすすめの調理法をご紹介します。そして、おいしいけれど離乳食初期から取り入れるには少し注意をしたい野菜も。注意すべきポイントも合わせてご紹介するので、参考にしてみてくださいね。

 

さつまいも

 

じっくり加熱をして甘味を引き出し、うらごしして使うのがポイント。初期には繊維質が残っていると消化にも悪く、食べにくいので全体がとろとろになっていることを確認しましょう。

 

加熱するのが面倒という場合は、スーパーに売っている焼き芋を活用するのもオススメです。

 

【おすすめ調理法】

・焼き芋

・おやき

・スイートポテト

・レモン煮

 

カボチャ

 

加熱してペースト状にしたものを冷凍保存しておくと、ポタージュリゾットにも応用できるので便利です。かぼちゃの舌触りに慣れてきた頃には、皮ごとペースト状にして使うことで栄養も余さず食べることができます。

 

煮物は大人用のものからの取り分けがおすすめ。味が濃くない、中心部分を分けてあげましょう。出汁などで少しのばせば、うま味も加わり、初期にも食べやすい形状になります。

 

【おすすめ調理法】

・ポタージュ

・かぼちゃの豆乳リゾット

・かぼちゃサラダ

・煮物

 

ブロッコリー

 

蕾の部分は収穫してからの鮮度の低下が早いため、すぐに火を通すなどの下ごしらえをすることがポイント。離乳食に使うときには柔らかめに火を通しましょう。

 

アクは少ない野菜なので少量の水で茹でて栄養をなるべく逃さずに調理することが大切です。茹でるより、蒸す調理法を活用しましょう。

 

紫色になっているもの時々見かけますが、低温の影響によるもので、鮮度には問題はありません。花が咲いていたり、黄色くなったものは鮮度が落ちているので気をつけましょう。

 

【おすすめ調理法】

・野菜スープ

・ポテトサラダ

・オムレツ(後期〜)

 

玉ねぎ

 

春と秋の2回の旬がある玉ねぎ。秋は北海道産の玉ねぎが中心となります。煮込むとトロトロに溶け、甘みが増すので離乳食に向いています。生は辛みがあり刺激があったり、繊維質を強く感じてしまうので、じっくり加熱がポイントです。

 

保存性が良いので、買い置きしておくと安心です。ずっしりと重みがあり、表面が引き締まったものを選びましょう。

 

【おすすめ調理法】

・オニオンスープ

・トロトロ煮

 

注意して取り入れたい秋野菜

れんこん

 

穴が開いていて見通しがきくことから、縁起がいい野菜としてお正月やお祝い事には欠かせない野菜です。収穫の時期は晩夏から秋。

 

空気に触れると変色しやすいので、保存の際にはラップでしっかり包んで保存をしましょう。繊維が多くて硬いというイメージがあるかもしれませんが、すりおろすととろみがでます。離乳食に使うなら、すりおろしれんこんがオススメです。

 

すりおろしたれんこんは離乳期に取り入れやすい反面、注意点も。強い粘りから誤嚥の可能性も考えられるので、少量ずつ試したり、水分で緩めるなどして対策をとっていきましょう。

 

【おすすめ調理法】

・すり流し(中期〜)

・おやき(後期〜)

 

里芋

 

里芋は、皮ごと蒸してツルっと皮を剥けば調理の手間もかからずに食べることができます。小ぶりなものであれば、火の通りも早いので時短にはおすすめです。

 

ねっとり柔らかい食感の里芋は、うまく口の中で噛めないことがあるため、小さめに切ってあげることがポイント。離乳食初期には蒸した里芋に出汁を多めに足して緩めてあげると食べやすくなります。汁物を一緒にとりながら、口の中の水分を補う工夫も大切です。

 

旬の採れたての里芋は土臭さがなく、風味も豊か。おいしい里芋をお子さんと一緒に楽しんでみてくださいね。

 

【おすすめ調理法】

・おやき(後期〜)

・きぬかつぎ(後期〜)

・シチュー(後期〜)

・味噌汁(後期〜)

 

まとめ

秋という季節は、夏の疲れをとり、冬に向けた体力作りをする時期でもあります。赤ちゃんから大人まで旬の自然の恵みを力にして、季節の変化に負けないよう過ごしていきましょう。

 

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参考

東北農政局 https://www.maff.go.jp/tohoku/monosiritai/syokutaku/tabemono.html

独立行政法人農畜産業振興機構 https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/index.html

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