生食と加熱用の違い
牡蠣はウグイスガイ目イタボガキ科の二枚貝の総称です。海の岩から「かきおとす」ことから「牡蠣」という名前がついたと言われています。
牡蠣の表示でよく見る「生食用」と「加熱用」。生食用と記載があれば新鮮な牡蠣だと思われる方も多いのではないでしょうか。実は、牡蠣の生食用と加熱用の違いは鮮度で区別されるのではなく、牡蠣の採れる海域で区別されます。
牡蠣の「生食用」は各県が定めた指定海域で獲れたもの、「加熱用」はそれ以外の海域で獲れたものです。「生食用」は水揚げ後に浄化処理をしてしっかりと菌を排出させます。一方「加熱用」は加熱により殺菌されるため、水揚げ後水洗いされてすぐに出荷されます。
つまり「生食用」と「加熱用」は鮮度の違いではなくて牡蠣に含まれている細菌数の違いなのです。どちらも鮮度は変わらないので、食べ方によって購入する牡蠣を選びましょう。
牡蠣の旬は冬のイメージが強いですが、実は明確な旬はありません。季節によって味わいが変わり、どの時期に食べても楽しめるものです。今回は宮城県からお取り寄せした殻付き牡蠣を剥いていきたいと思います。
殻付き牡蠣の剥き方
手を切らないように必ず軍手やタオルを用意します。牡蠣の殻が汚れている場合は先にタワシで洗い、隙間からナイフを差し入れ貝柱を切り、殻をむきます。
牡蠣を剥くときは、平らな面を上にするのが基本です。牡蠣を手のひらに置いて、ナイフを入れます。手を刺さないように、牡蠣を押さえる側の手に軍手をはめて、ゆっくりと慎重に行いましょう。
差し込んだナイフを上の殻に沿って動かし、中にある貝柱を切ります。
貝柱が切れると殻が開くので、両手を使ってパカッと開きます。この時、身が崩れないようにゆっくりと上の殻を開くのがポイントです。上殻を外したら、下殻の方にも貝柱がくっついているので、取りましょう。
おいしい牡蠣のレシピ
牡蠣チゲ
〈材料〉2人分
・牡蠣…お好みで
・豆腐…200g
・豚こま切れ…50g
・しいたけ…3個
・にんにくすりおろし…1かけ
・ねぎ小口切り…2本
・調味料
酒…大さじ2
粉唐辛子、しょうゆ…各 大さじ1/2
・キムチ…50g(お好みで)
・酒…大さじ2
・水…1カップ
・片栗粉…小さじ1
・卵黄…1個
〈作り方〉
1.牡蠣は片栗粉をふって、サッと混ぜ汚れを落とす。牡蠣をざるにのせ、流水で2〜3回ふり洗いする。しいたけは石づきを切り、薄切りにする。
2.鍋に、豚肉、牡蠣、しいたけ、にんにく、酒、しょうゆ、粉唐辛子、水、お好みでキムチを加える。強火にかけ、ときどき上下を返しながら5分ほど煮、豆腐をくずしながらやさしく加え混ぜる。塩で味をととのえ、卵黄を落として完成。
まとめ
剥くのが大変なイメージがあった牡蠣も、しっかり手順を追ってコツをつかめば簡単です。新鮮な殻つき牡蠣をじっくり堪能してください!
参考
農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/2110/01.html
フードスタイリスト。旬の野菜で料理をするのが大好きで、季節を愛でる暮らしをしています。温泉ずき。