前編ではタラの芽の下処理、レシピについてお伝えしてきました。
後編となる今回はアマドコロとミツバアケビの下処理やレシピと、普段なかなか見ることができない山菜の収穫の様子についてご紹介します。
アマドコロの下処理の仕方
1)表面についているハカマを取る
こんなふうに赤いハカマを取ると、きれいな緑色の茎が見えてきます。
右側がハカマを取ったもの。穂先には少し苦みがあるのですが、茎はアスパラガスのように甘くてシャキシャキした食感です。
2)たっぷりのお湯で茹でて、すぐに冷水にとって冷ます
素材の味が際立つシンプルレシピ アマドコロのかんたん黄身酢がけ
茎と穂先の部分で味が変わるのを味わうため、シンプルに黄身酢でいただきます。
黄身酢は油の入らないマヨネーズのようなソースなので、日本の食材とよく合います。
一般的には加熱したり漉したりするのですが、今回はかんたんに湯煎だけで作りました。
♦材料(2人分)
黄身……2個分
砂糖……大さじ1
酢……大さじ1と1/2
塩……ひとつまみ
アマドコロ……10本
♦作り方
1)ボウルに黄身と砂糖、酢、塩を入れて湯煎にかけ、とろみがつくまでよくかき混ぜる
2)茹でてアク抜きしたアマドコロに黄身酢をかける
なかなか食べられない味を楽しむ ミツバアケビの醤油和え
ミツバアケビの新芽はなかなかスーパーでは購入できません。
そこで、いろいろな料理に変えることもできますが、今回はあえて素材の味を大切にお醤油をかけていただきます。
♦材料
ミツバアケビ……適量
かつお節……適量
醤油……適量
♦作り方
1)2%濃度の塩水を沸騰させたらミツバアケビを入れ、1分加熱してすぐに冷水にとる
2)冷えたら水気を切る。食べやすい長さに切って皿に盛り、かつお節と醤油をかける
山菜はどうやって収穫している?
普段なかなか手に入らない山菜も、食べチョクで鮮度がいいうちに届くのは嬉しいですよね。
実は今回注文した「まえむき。FARM & SHOP」さんにお願いして、山菜収穫の様子を撮影していただきました。
こんな自然いっぱいのところで、山菜が育っているのだそうです。
立派なタラの芽、こんなふうに枝からにょきにょき生えているんですね。
これは高い枝の上のタラの芽を収穫しているところだそうです。こんなに高いところにもタラの芽があるんですよ。
そしてこれはアマドコロ。ずっとこのままにしておくと、きれいな花が咲きます。
山の中で自然に任せたまま育った旬まっさかりの山菜は、芽吹きの力強さと勢いを感じる味がしました。ぜひ食べてみてくださいね。
まえむき。FARM & SHOPさんにはほかにも山菜がいっぱい!
まえむき。FARM & SHOPさんにはタラの芽やアマドコロ、ミツバアケビ以外にも、様々な伝統野菜や山菜があります。日常生活ではなかなか出会えない素敵な野菜をぜひ見てみて下さい。
山形県 遊佐町 まえむき。FARM & SHOP
2017年に移住してから、10年以上耕作放棄された土地を見つけて、一から自分たちで開墾。自分たちが食べて美味しいと思った伝統野菜や在来野菜、固定種の野菜を栽培しています。
食のライター・料理家。
書籍や雑誌、webなどで執筆と料理の仕事をしている。アウトドア好きが高じて『メスティンBOOK』(山と渓谷社)、『キャンプでしたい100のこと』(西東社)でアウトドア料理のレシピ監修も行う。『こねこのコットン チアーカフェストーリー』(学研プラス・7/6発売)では、児童向け小説の執筆と、おはなしの中に登場するレシピの開発をしている。5歳と13歳の母。