こんにちは。季節の恵みを味わう保存食料理家・管理栄養士のきくち りつです。
「スパイスの香り」と「レモンの酸味の爽やかさ」が食欲をそそり、ついついおかわりしてしまうレモンライス。
本来はバスマティライスなど細長いお米を使うのですが、今回は手に入りやすい日本米の炊いたご飯を使って手早く出来る方法をご紹介します。
レモンの栄養素
レモンには100gあたり100㎎ものビタミンCが含まれています。これはみかんやグレープフルーツなど他の柑橘類と比べるとトップレベル。 ビタミンCはコラーゲンの生成に不可欠で、鉄の吸収を良くする効果や抗酸化作用があるとされています。
他にもレモンに含まれるクエン酸には、肝臓の細胞の再生を促進し解毒作用を助ける働きがあります。胆汁の分泌を促進させる作用もあるとされ、肝臓の機能を向上させる効果も期待できますね。
肝臓は食事から摂取した栄養をエネルギーに変える代謝機能やアルコールなど、体にとって有害な物質をろ過して無害化する解毒作用など大切な機能がたくさんあるので、しっかり機能すると疲れが取れやすくなるんですよ。
今回使用するスパイスとハーブにも注目
料理に使うスパイスとハーブには「香りづけ」「色づけ」「辛みづけ」の3つの働きがあります。今回使うスパイスでいうと、香りづけはカレーリーフ、色付けはターメリック、辛みづけはマスタードシードが行います。
カレーリーフはインド・スリランカ原産のスパイスでシンハラ語ではカラピンチャと呼ばれています。スリランカ料理、南インド料理に良く利用され、日本名はナンヨウザンショウというんですよ。
ミカン科の植物のため、スパイシーな中にある柑橘系の爽やかな香りが特徴的で、インドのアーユルヴェーダでは滋養強壮、食欲増進、消化促進にはたらくとされています。
乾燥のものは香りが飛んでしまっているので、生のものを使うのが良いのですが、日本では手に入りにくいので、もし手に入らない場合はローレル(月桂樹)を使ってくださいね。
次にターメリックについて、色素のクルクミンは抗酸化作用のあるポリフェノールで肝機能向上のほか抗菌作用、老化防止、抗がん作用にはたらくとされている物質です。
インドのアーユルヴェーダや中国の漢方薬にも用いられてきたもので、クエン酸と同様に肝機能を高めるため、疲労回復やデトックス効果が期待できます。
最後にマスタードシードについて、これはブラウンとイエローがあります。ブラウンマスタードは辛み成分が発揮性で刺激が強く和からしに使われますね。
一方、イエローマスタードは辛み成分が不発揮性で刺激がマイルドで洋からしに使われます。今回はイエローを使いましたがどちらでも大丈夫です。
辛味成分であるアリルイソチオシアネートは、フィトケミカルの一種で、抗酸化作用はもちろんのこと、抗癌作用、腫瘍化防止の効果が期待できます。
スパイシーレモンライス
材料(2人分)
・ご飯 お茶碗4杯分
・マスタードシード 小さじ1
・カレーリーフ 8枚
(なければローレル2枚)
・にんにく 1片
・油 大さじ2
・ターメリック 小さじ1
・レモン 1/2個
・グリーンレーズン 20粒
・塩 小さじ1
作り方
1.にんにくはみじん切りにし、フライパンに油とマスタードシード、カレーリーフとともに入れて弱火でゆっくりと加熱する。(テンパリング)
2.ターメリックとレモン果汁を絞って合わせておく。
3.香りが立ってきてマスタードシードがパチパチと弾けてきたら火を止める。
4.ボウルに入れたご飯に2と3を注ぎ入れて混ぜる。
5.塩を加えて調味する。
6.カレーなどと一緒に皿に盛り付ける。
ワンポイントアドバイス
・スパイスをテンパリングするときに焦がさないように気を付けて様子を見ましょう。
・テンパリングする際。レーズンのほかにナッツ類を加えても美味しく出来上がります。
・レモンの皮はハーブティーに加えたり、レモンッチェロ作りにも役に立ちますので、冷凍しておいて捨てずに利用しましょう。
国産レモンは産地から直接およりよせ
なかなかスーパーでは手に入らない国産レモンですが、オンライン通販なら簡単に手に入ります。
例えば産直サイト食べチョクでは広島県 エビス農園さんのミネラル分豊富な海藻を肥料に育った、味わい深いレモンを購入することができます。
太陽の光をたっぷり浴び、無農薬で作られたレモンでぜひレモンライスを作ってみてくださいね。
S&B食品 https://www.sbfoods.co.jp/sbsoken/jiten/search/detail/00031.html
S&Bカレー.com https://www.sbcurry.com/dictionary/origin/
管理栄養士 保存食料理家 食育教室 自家製天然酵母パン教室講師病院、保育園、産科クリニック、オーガニックレストラン、有名ブランジェリーでの勤務と食物アレルギー児の子育て経験から、月齢に応じた離乳食作り、子供と一緒に楽しむ食育、食物アレルギー対応、妊産婦食などライフステージ栄養学に根差したレシピが得意。季節の旬の恵みを長く楽しむための発酵食・保存食作りがライフワーク。