スイカの歴史と産地
スイカの歴史
スイカはとても歴史のある食材です。エジプトやインド、ギリシャが発祥で、西暦紀元初期にヨーロッパからインドに広まっています。その後、中近東から世界に伝わり、中国でも栽培されるようになりました。
スイカが日本に入ってきた時期については、2つの説があります。元禄時代の書物『農業全書』に、「たねに色々あり。じゃがたらと云うあり。肉赤く味勝れたり。」とスイカを表す一文があり、この時代には食材としてはっきりと認識されていました。
しかし、それよりずっと前の平安時代に、僧侶「鳥羽僧正(とばそうじょう)」が制作した絵巻、『鳥獣戯画』にも、スイカの様なものが描かれていたのです。
スイカが日本に伝わった由来は、いまだに謎に包まれています。
日本のスイカ産地
スイカは主に次の5つの県で栽培されています。
・熊本県
・千葉県
・山形県
・鳥取県
・長野県
国内で栽培されているスイカは20種類ほどで、大きさは大玉、中玉、小玉の3種類です。
また、スイカの形もさまざまで、正円型、俵型、ラグビーボール型などがあります。
スイカの品種
日本で栽培されている主なスイカの品種は、祭ばやし777、富士光、甘泉、縞王などがあります。
下記にそれぞれの特徴をまとめました。
・祭ばやし777 果肉が柔らか・カットがしやすい
・富士光 歯ごたえがよく、甘みがある
・縞王 栽培範囲が広く、知名度は抜群
・甘泉 糖度が高め・日持ちが良い
スイカの選び方や保存方法
スイカを選ぶときのチェックポイントをご紹介します。
スイカの選び方【鮮度は縞模様がポイント】
・鮮度は縞模様を見る
スイカの鮮度は外側の縞模様に現れます。黒い部分が濃く、緑色との境目がはっきりしているものがおすすめ。また、黒い縞が盛り上がっているかもチェックポイントです。
・完熟度はツルの周りを見る
完熟のスイカは、ツルの周りが盛り上がっています。この盛り上がりがなく、上部の凹凸がないスイカはまだ未熟である証拠です。
・食べごろはお尻を見る
スイカは食べごろになると、下部のおへそが大きくなってきます。お尻の部分を見て、おへそが小さかったら、日持ちがするので、食べごろになるまで待ちましょう。
スイカの保存方法
スイカは、丸ごとの場合とカットしたものとでは保存方法に違いがあります。
丸ごとのスイカは、冷蔵庫に入れずに風通しの良い冷暗所で保存がおすすめ。スイカの適切な保存温度は10℃~15℃と言われています。
冷蔵庫にずっと入れておくと、冷たくなりすぎて食べるときに甘みを感じにくくなってしまうのです。スイカは食べる2~3時間前になってから冷蔵庫に入れて冷やしてください。
また、切ったスイカは、断面が空気に触れないようにぴちっとラップをし、冷蔵室より温度が高い野菜室で保存しましょう。
【レシピ】スイカとモッツァレラチーズのサラダ
スイカは、ウリ科の植物です。ウリの仲間にはキュウリやズッキーニ、かぼちゃなどが挙げられますが、じつはスイカもこれらの中に分類されるのです。そのため、サラダなどにしてもおいしく食べられます。
〈材料〉1人分
・スイカ…200g
・モッツァレラチーズ…1個
・白ワインビネガー…大さじ1
・レモン…適量
・オリーブオイル…大さじ2
・ミントの葉…2~3枚(あればでOK)
〈作り方〉
1.スイカとモッツァレラチーズを1cmの大きさに切り分けます。
2.ボウルに1を入れ、白ワインビネガーとレモン、オリーブオイルを加えてさっと和えます。
3.和えたスイカをお皿に盛りつけ、ミントの葉を乗せて完成です。
まとめ
スイカは、レモンを絡めて食べると今までと違った味わいが楽しめます。
そのまま食べるだけではない、スイカのレシピをぜひおためしくださいね。
参考
株式会社萩原農場 https://suika-net.co.jp/user_data/history
独立行政法人農畜産業振興機構 https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/yasai/0808_yasai1.html
あまいスイカ https://amaisuika.com/blog/suika-mametishiki/431/
フードライター。「食に関する仕事をしたい」との思いを胸に、会社員から給食の仕事に転職。現在、調理師免許を取るべく奮闘中。女性向けメディア・ローカルメディアでレシピ作成を行う。好きな野菜はアスパラガス。