コツ① 新鮮なブロッコリーを使う
野菜の中ではタンパク質が比較的多く含まれ、低エネルギーであることから、アスリートからも注目されている野菜。そして、ブロッコリーはなんといっても鮮度が命! 鮮度のよいものは甘みがしっかりとあるのが特徴です。
収穫後の温度管理によっては、鮮度が急激に落ちてしまいます。鮮度が落ちるとともに、甘みも減少し、花が咲いてきてしまうと食味を損なう原因となります。
調理の前に、まず新鮮なブロッコリーを買うことが、何よりブロッコリーの素材の味を楽しむコツです。
今回は、北海道の農園さんから産地直送のブロッコリーをお取り寄せしました。
コツ② 茹でるなら大ぶりに切る
ブロッコリーを茹でた後の湯が黄色っぽくなっているのを目にしたことがありませんか?
それは、茹で汁にうま味や栄養素が逃げてしまっている証拠。そのような状態を少しでも防ぐためには、ブロッコリーを小ぶりに切りすぎないということが大切です。
切り口をなるべく少なくすることで、茹で汁への栄養素の流出を防ぐことができます。茹でる場合は、できるだけ大ぶりに切るとブロッコリーの味がしっかりと残ります。粗熱が取れれば、手で簡単に小房に分けることができます。
コツ③ 茹で方は“蒸し茹で”
ブロッコリーを加熱するときには茹でる方法が一般的ですが、今回オススメしたいのは、「蒸し茹で」です。
ブロッコリーを鍋に入れて、鍋底1cm程度の水を加えてフタをして加熱をします。焦げ付かない程度の水があればOKです。茹で汁を少なくすることで、水に溶け出やすい栄養素が逃げにくくなります。
コツ④ 茹でたあとは水にさらさない
茹で上がったら、すぐにザルに上げて冷ましましょう。このときに水をかけて冷やそうをしてしまうと、ブロッコリーの花蕾(からい)の間に水が入り込み、食べたときに水っぽく感じてしまいます。
水で冷まさない代わりに、そのまま冷ましていく方法は、加熱後も予熱で火が入っていくので、気持ち硬めに茹でることがポイント。すぐにザルに上げることで、キレイな緑色を保ち、鮮やかな仕上がりになります。
コツ⑤ 炒め物は生から炒めて食感をよく
ブロッコリーの炒め物は、食感を生かすことがおいしく調理するコツです。生のままフライパンに加えて炒め、少しだけフタをして蒸らすことで、程よい火入れをすることができます。
じっくりと加熱することで甘みを引き出すことができるので、ブロッコリーで炒め物を作るときには生から使うとよいでしょう。
コツ⑥ くったり煮て粒感を楽しむ
茹ですぎて柔らかくなったブロッコリーは苦手と感じる場合も多いかもしれませんが、花蕾のつぶつぶ感もまた、ブロッコリーだからこその味わい方。
スープの具材や、ポタージュ、オムレツにしても美味しくいただけます。いつものブロッコリーの火の入れ加減を変えることで、楽しみ方も広がるはずです。
素材の味を楽しむブロッコリーレシピ
ここまででご紹介したコツを踏まえて、ブロッコリーらしい味わいを楽しむオススメのレシピを2つご紹介します。手順も簡単でシンプルなので、ぜひ作ってみてくださいね。
〈レシピ〉ブロッコリーの塩麹蒸し
〈材料〉
・ブロッコリー…1個
・酒…大さじ1
・水…50ml
・塩麹…大さじ1
・粗びき黒こしょう…適量
〈作り方〉
1.ブロッコリーを小房に分ける。
2.フライパンにブロッコリー、酒、水、塩麹を入れて蓋をして中火で5〜8分蒸し煮にする。
3.蒸しあがったら、粗びき黒こしょうをふりかけ、味を整える。
〈ポイント〉
残った汁気にもうま味があるので、余すことなくいただきましょう。
〈レシピ〉にんにく焼きブロッコリー
〈材料〉
・ブロッコリー…1個
・にんにく…1かけ
・オリーブオイル…大さじ1と½
・酒…大さじ1
・塩…適量
〈作り方〉
1.ブロッコリーは小房に分け、にんにくは輪切りにする。
2.フライパンにオリーブオイル、ブロッコリー、にんにくを入れて、塩胡椒をふって中火で焼く。
3.焼き色がついてきたら、酒を加えて蓋をし2分蒸し焼きにする。最後に蓋をとり、さっと水気を飛ばす。
〈ポイント〉
炒めずに、焼き付けるのが大切!香ばしさがプラスされます。
まとめ
幅広い年代に親しまれているブロッコリーは、調理のコツを踏まえてよりおいしく食べることで、日々の食卓も豊かになるはずです。
まずは、旬の鮮度のいいブロッコリーを買ってみることから始めるのがオススメ!ぜひこの機会に試してみてくださいね。
参考
独立行政法人農畜産業振興機構 https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/yasai/2009_yasai1.html
管理栄養士、お野菜レシピ考案家。レシピ提供、フードスタイリング、コラム執筆、料理教室など野菜に関する分野を中心に活動。Instagram【 #ぽんレシピ 】で100レシピ以上公開中。