こんにちは。保存食料理家・管理栄養士のきくち りつです。
春の山菜として有名な「こごみ」はコウヤワラビ科クサソテツ属のシダ植物「クサソテツ」の新芽の部分の通称です。春から夏にかけて出る新芽を収穫します。
こごみという名前はくるくると渦流状に丸まっている形状が人がかがんでいるように見えることから「かがみ」→「こごみ」となったといわれています。
そのため漢字では「屈=こごみ」という字を使います。こごみには茎の青い青こごみと茎の赤い赤こごみがあります。
山菜は鮮度が落ちやすいので保存する場合は新聞紙に包んで冷蔵庫で保存します。たくさんある場合は、さっと茹でてから冷凍保存するのがおすすめです。
※こごみは生食できないので必ず加熱してから食べましょう。また他の山菜と同様にまれに腹痛や毒性が疑われるアレルギー症状を引き起こす可能性があるので食べすぎに注意しましょう。だいたい1日10本程度が目安です。
こごみの下処理の方法
1.こごみは洗ってごみを取り除き、2%の塩水で手に入れたら出来るだけ早く茹でます。
2.1分くらい茹でたらざるに上げ、すぐに冷水で冷やします。
3.丸まった先端部分に水が溜まりやすいので、キッチンペーパーで挟んで水気をしっかりふき取るのがおいしさのコツです。
4.こごみは冷凍保存と塩蔵保存ができます。冷凍保存袋に入れてトレーに乗せて平らにして冷凍庫へ。冷凍保存の場合は2か月ほど保存が出来ます。
山菜の中でも身体にうれしい多くの栄養素を含むこごみ。そんなこごみの美味しさを存分に味わえるお料理をご紹介します。
春野菜のごま味噌マヨネーズソース
まずはこごみの風味をストレートに味わえるシンプルな一品です。特有のぬめり、歯ざわりをしっかり味わって下さいね。
材料(2人分)
こごみ 10本
そら豆 4粒
スナップエンドウ 2本
みそ 大さじ1
マヨネーズ 大さじ1
みりん 大さじ1
白煎りごま ひとつまみ
作り方
1.スナップエンドウ、そら豆を塩茹でし、そら豆は薄皮を剥きます。こごみは下茹で済みのものを使います。野菜はこごみだけでもブロッコリーなどあるもので大丈夫です(写真は多めに茹でています)。
2.みそ、マヨネーズ、みりんを混ぜます。
3.皿に盛り付けてみそマヨネーズをかけ、上から白ごまを指でひねって散らしたら出来上がり
ワンポイントアドバイス
調味料を和えると食材から脱水して味が薄まり、こごみのしゃっきりした歯ざわりが損なわれてしまうため、調味料は食べる直前にかけていただきましょう。
オンライン通販で生産者さんのこだわりを感じる山菜を♪
今回は食べチョクから山形県尾花沢市でご夫婦農園を営む東海林農園さんの青こごみをお取り寄せして料理しました。
今回いただいた青こごみは鮮やかな緑色が食欲をそそり、可愛らしい形がお料理のアクセントにぴったりです。
東海林農園さんは、栽培方法や肥料を工夫し、すいか、お米の他に春は山菜、夏には真っ白なプラチナコーンなどを作られています。
今回はこごみと一緒に初物のわらびと尾花沢市のパンフレットもおまけで送って下さいました。松尾芭蕉も訪れたという山形県尾花沢市、いつか訪れてみたいと思います。
「食材&食べ合わせ手帖」池田書店
管理栄養士 保存食料理家 食育教室 自家製天然酵母パン教室講師病院、保育園、産科クリニック、オーガニックレストラン、有名ブランジェリーでの勤務と食物アレルギー児の子育て経験から、月齢に応じた離乳食作り、子供と一緒に楽しむ食育、食物アレルギー対応、妊産婦食などライフステージ栄養学に根差したレシピが得意。季節の旬の恵みを長く楽しむための発酵食・保存食作りがライフワーク。