お鍋の味つけに大活躍する「ポン酢」の正体とは?
ポン酢とは、柑橘類の果汁と醤油などを合わせて作った調味料のこと。
オランダの「ポンス」という柑橘類を使ったカクテルが語源で、柑橘類そのものを「ポンス」と呼ぶようになったことからはじまりました。
はじめて調味料として市場に出回ったのは、1960年。ミツカンが出した「ぽん酢」で一般的に使われるようになり、今ではさまざまな場面で活躍しています。
さて、そんなポン酢。実はとても簡単に手作りすることができるのです。手作りならではのポイントは、「好きな種類の柑橘で作れる」こと。
たとえば我が家では、子どもたちがゆずの香りが苦手なので、ゆずが入ったポン酢は買えません。でも手作りなら、大人専用にはゆずポン酢を作っておいて、子どもにはまた別の柑橘のものを、と少量ずつ仕込むことができます。
ぜひいろんな柑橘で作ってみてくださいね。
手に入れやすい「みかん」でポン酢を作ってみよう
まずは、どんな柑橘で作るのがいいか考えてみましょう。
特に、冬場はさまざまな柑橘類が売られているので、香りや酸味のバランスを見ながら、あれこれ組み合わせてみるのもおもしろいものです。
市販のものは、たいてい「かぼす」「すだち」「ゆず」など、比較的さっぱりしていて酸味の強い果汁が使われていますよね。
もちろんそれでもおいしいのですが、せっかくなら、あまり市販品では売られていない、「みかん」や「きんかん」といった甘みのある柑橘で作るのもおすすめです。
グリルした鶏肉や根菜にかけたり、刻んだきゅうりと和えたり、おろしポン酢にしたり。料理によって使う柑橘を変えると、ちょっとした味の工夫にもなります。
今回は、みかんを使って作ってみましょう。甘いみかんポン酢は子どもたちにも好評です。
みかんポン酢の作り方
材料
・好みの柑橘を絞った果汁:100ml(みかんなら1個半程度)
・醤油:100ml
・みりん(煮切る):大さじ2
・かつお節:5g
・昆布:5cm角1枚
作り方
1. 柑橘を横半分に切って絞る。
2. 煮沸消毒した瓶に1の果汁と醤油、煮切ったみりんを入れて混ぜる。
3. かつお節と昆布を浸して蓋を閉める。
4. 冷蔵庫で1日以上寝かせ、こして使う。
長く保存したい場合のコツ
作ったポン酢は1日おけば使えるようになりますが、使い終わらない場合は、3日ほどしたら、昆布とかつお節をこして保存しておきます。
冷蔵庫に入れておけば、半年ほどは持ちます。
ただし必ず瓶を煮沸消毒し、使いかけのスプーンなどを入れないよう、衛生面に気をつけて保存してください。
まとめ
柑橘を絞るのが面倒だなというときは、100%のオレンジジュースを使ってしまうのも手のひとつ。
ジュースはやや甘みが強いことが多いので、その場合はみりんを減らしたり、レモン果汁を足したりして、好みの味に調節してみましょう。
食のライター・料理家。
書籍や雑誌、webなどで執筆と料理の仕事をしている。アウトドア好きが高じて『メスティンBOOK』(山と渓谷社)、『キャンプでしたい100のこと』(西東社)でアウトドア料理のレシピ監修も行う。『こねこのコットン チアーカフェストーリー』(学研プラス・7/6発売)では、児童向け小説の執筆と、おはなしの中に登場するレシピの開発をしている。5歳と13歳の母。