管理栄養士で節約美容料理研究家の金子あきこです。
あずきは砂糖とも相性ばっちり。砂糖で煮たあんこはとても美味しいですよね。
しかし、砂糖が沢山使われているのが気になる方もいらっしゃると思います。実はあずきは栄養たっぷり。間食するならあずきがおすすめ、というほどです。
それでは、美味しいだけでなく身体にも良いあずきの話をしていきたいと思います。
あずきは栄養満点
あずきはエネルギー源である炭水化物や体を作るたんぱく質など、いわゆる三大栄養素と言われる栄養素も含まれています。
さらにビタミンやミネラルも豊富です。代謝を促すビタミンB群や過剰なナトリウムの排泄を促すカリウム、赤血球を作り酸素を全身に運ぶ鉄、骨に関るマグネシウムなどが含まれています。
また、腸内環境を整える食物繊維は特に豊富。食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方を含み、血糖値の上昇抑制や便秘対策におすすめです。
日本であずきは古くから栄養食とされてきましたが、漢方でもむくみ対策に特化した薬膳料理に使われる食材でもあるのです。いつも何気なく食べているあずきはとっても体に良い食材なのです。
ポリフェノールも摂れちゃうあずき
ポリフェノールは光合成によってできる植物の色素や苦味、渋みの成分です。強い抗酸化作用を持ち、活性酸素を取り除いてくれる働きがあります。
あずきの皮にはポリフェノールのサポニンとアントシアニンが含まれています。サポニンはえぐみや渋みが強く、茹でこぼすことでサポニンが流れ出てえぐみを感じにくくなるのですが、やり過ぎはNGです。サポニンやアントシアンが除かれすぎてしまっては勿体ないですからね。
おやつに食べるならあずき、の理由
あずきの健康ポイントは何といっても脂質が低いところです。
おやつなど甘いものが食べたいとき洋菓子の場合、バターやマーガリン、ショートニングや生クリームなど脂肪分が多いものがほとんどですが、あずきを使った大福、ぜんざい、お汁粉、あんみつ、ぼた餅、おはぎ、お団子、きんつばなどの和菓子は脂質が低いのが特徴です。
たい焼きやあんぱん、どら焼きなど小麦を使ったものは少々脂質が高くなることもありますので、脂質が気になるという方は、あずきを使った和菓子を取り入れてみてください。
さらに普段の栄養のバランスが気になる方の補給にもなります。特に食物繊維が豊富なため腸内環境を整えたい方にもぴったりです。
中でも高齢者の方は体の機能の低下をはじめ食事の量が落ち、食物繊維の量も不足することで便秘になりがちです。あずきのおやつは高齢者の方にも大好評なので喜んで食べていただけるメニューです。積極的に取り入れていきましょう。
洋菓子にも合うあずき
あずきは和菓子だけではなく小麦粉を使った洋菓子にも合うところも魅力ですよね。
カステラにあんこやようかんを挟んだシベリアやどら焼き、あんぱんもとても美味しいですが、あんこと生クリームが挟まった菓子パンも絶妙です。
またパイ生地にあんこを入れて焼いたあずきパイも格別な味です。クリームやバターなどとも相性も良く、バリエーションが豊富な食材なのです。
あずきのアレンジレシピ
オススメはあんこを作る際にあずきを砂糖で煮ないで甘酒で煮ること。甘すぎずさっぱりとした甘さに仕上がります。甘いあんこが苦手という方にもおすすめですよ。
使用するのは甘酒の原液タイプのものです。ぜんざいやお汁粉もできますし、しっかり煮詰めてぼた餅やおはぎも作れますよ。
あんこがたくさん出来てしまったら小分けにして冷凍庫へ入れておきましょう。あんみつに少し使う、パンにのせる、ぜんざいを作るなど使いたいときに便利に使えます。
普通のお料理に使うこともできます。定番ですが南瓜と一緒に甘く煮た「南瓜のいとこ煮」は冬至には欠かせないレシピですよね。また茹でたあずきをそのままサラダにちらしたり、煮物に加えたりすることもできます。茹でたあずきも小分けにして冷凍しておくととても便利に使えますよ。
いかがでしたか。もちろん時間のない方は手作りではなく茹であずきを使用しても大丈夫です。今日からおやつなどに積極的にあずきを取り入れて、健康度をアップさせていきましょう。
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Aricofood株式会社代表取締役 管理栄養士。レシピ開発、セミナー、コラム執筆、メディア出演等。40代からのダイエットサポート、セッションなど女性の美に特化し行っている。著書に「ショウガ甘酒食べる健康法」(日本文芸社)「おなかぺったんこ腸筋レシピ」(リピックブック)。