金柑とは
金柑は、 12月~3月頃に出回る冬のフルーツ で、露地栽培やハウス栽培が行われています。
温州ミカンやグレープフルーツなどと同じ ミカン科 に属していますが、葉はミカンより小さく、星型の白い花が咲き、甘酸っぱい香りがします。
1粒が10グラム程度の球体または卵形の柑橘で、 皮は香りが高くて甘味 があり、 果肉には柑橘らしい酸味 があります。少し苦みがあるのも特徴の1つです。
ビタミンCが豊富 で、風邪予防などにも効果が期待できるため、冬の寒い時期にピッタリのフルーツです。
収穫量第1位の宮崎県は全体の約70%を占め、第2位の鹿児島県、第3位の熊本県と合わせ、約95%の金柑を九州で生産しています。
栽培方法や糖度など、独自の認定基準に基づいてブランド化を進めているものも多く存在しており、宮崎県の「たまたま」、JA南さつま(鹿児島県)の「春姫」、JAしみず(静岡県)の「こん太」などがこれにあたります。
選び方と保存方法
表面にツヤやハリ があり、 鮮やかなオレンジ色のものを選びましょう。ヘタが茶色くなっていないのも重要なポイントです。
保存する場合は、乾燥しないようにポリ袋などに入れて、冷暗所または野菜室で保存してください。
おすすめレシピ
金柑はジャムや甘露煮など、加工することが多いフルーツですが、生の金柑が手に入る時期にはぜひそのまま食べていただきたいと思います。
例えば、薄く切って種を取り、サラダに使うのもおすすめ。旬の生野菜はもちろん、温野菜サラダに加えても良いでしょう。
また、フルーツサンドにもピッタリ。断面が見えるようにカットすると、かわいく仕上がります。
りんごやヨーグルトなどと一緒にスムージーにしたり、そのままパンケーキなどに混ぜ込んだりするのも良いですよ。
最後におすすめレシピをご紹介します。
金柑と鶏肉の照り煮
【材料(2人分)】
・金柑 6個
・鶏もも肉 1枚
・おろししょうが 小さじ1
・酒 大さじ3
・砂糖 小さじ1
・醤油 大さじ2
・サラダ油 大さじ1/2
・塩 適量
・胡椒 適量
・ブロッコリースプラウト 飾り用
【作り方】
1. 味をしみやすくするため、金柑は縦に切れ目を入れる。
2. 鶏もも肉はひとくち大に切り、塩胡椒で下味をつける。
3. フライパンにサラダ油とおろししょうがを入れて熱し、鶏肉の皮を下にして入れる。
4. 色が変わってきたら裏返して金柑と酒、砂糖を入れ、フタをして時々フライパンをゆすりながら数分煮る。
5. 金柑がやわらかくなってきたら醤油を加えて火を弱め、タレを絡めながら煮詰める。
6. 器に盛り、ブロッコリースプラウトを乗せる。
一般的な照り焼きよりも砂糖を少なめにし、金柑の甘味を活かしています。甘酸っぱい金柑と鶏肉の相性は抜群で、ご飯が進む1品です。
金柑とかぶとしらすの豆乳クリームパスタ
【材料(2人分)】
・金柑 4個
・かぶ(葉も) 1個
・しらす 60g
・パスタ 160g
・豆乳 200ml
・おろしにんにく 小さじ1
・オリーブオイル 大さじ1
・塩 適量
・胡椒 適量
【作り方】
1. 金柑は5ミリ程度の薄切りにして種を取る。かぶは葉を3センチの長さにし、根は薄くくし切りにする。
2. たっぷりの湯を沸かした鍋に1パーセントの塩(分量外)を入れ、表示より1分ほど短めにパスタを茹でる。
3. フライパンにオリーブオイルとおろしにんにくを入れて熱し、香りが立ったらしらすとかぶを入れて塩胡椒をし、しんなりしたら金柑と豆乳、パスタのゆで汁大さじ1を加えて少し煮詰める。
4. パスタを加えてからめ、器に盛る。
金柑は甘いだけではなく酸味もあるので、パスタの具材としても使いやすいフルーツです。
オイル系でもおいしいですが、今回は少し豆乳を入れてクリーミーに仕上げました。しらすの塩味とパスタの下味のみのシンプルな味付けです。お好みで粉チーズなどを加えても良いでしょう。
まとめ
小さくてかわいらしい見た目の「金柑」。甘いので、スイーツとしていただくことが多いかもしれませんが、メインや副菜としてもアレンジしやすいフルーツの1つです。
今回のレシピを参考に、金柑を楽しんでくださいね。
工学部卒の元SE。
結婚後、「焼肉屋の嫁が野菜ソムリエっておもしろくない?」という興味で野菜ソムリエプロの資格を取得。その後もフードツーリズムマイスターやフードロスゼロ料理アドバイザーなどの食に関する資格を取得し、現在は自治体等と連携しながら農産物のPRや地産地消の推進、食育活動などを行なっている。