揚げ浸しと焼き浸しってどう違う?
夏野菜を浸すレシピは様々ありますが、野菜の加熱方法によって「①焼き浸し(煮浸し)」「②揚げ浸し」の2種類に分類されます。
①の焼き浸しは、②と比較して油が少ない分さっぱりとした味わいとなります。こんがりと焼けた香ばしさがアクセントとなり、パクパクとお箸が止まらない味わいに。
その一方で、ナスは色鮮やかな紫色が落ち、沈んだ茶色になってしまうこともあります。これは、ナスの皮に含まれる色素成分(アントシアニン色素)は水溶性のため、水に溶け出してしまう性質があるためです。
対して②の揚げ浸しになると、ナスが油でコーティングされ、色鮮やかな紫色を保つことができます。
また、野菜を素揚げすると、クセが抜けて野菜本来の旨味をより楽しむことができる利点も。油のコクも加わり、満足感のある味わいを楽しめますよ。
焼き調理では、中に火が通るまでに時間がかかることもありますが、揚げ物だと調理時間の短縮にも繋がります。
油の後片付けが大変…と思われるかもしれませんが、揚げ油はフライパンに高さ1cmほどがあればOK!フライパンを使用すれば、一度にたくさん野菜を揚げることもできるので、たくさん作って常備菜にもおすすめです。
焼き浸し、揚げ浸しどちらにも良いところがあるので、気分によって使い分けるのをおすすめします。
おすすめの夏野菜紹介
野菜の浸し調理は、基本的にどんな野菜でも美味しくいただけます。とうもろこしやかぼちゃなどを一緒に浸すと、ほんのりと甘みが加わり、一味違った味わいを楽しめます。
また、野菜だけでなくきのこ類や肉類などを一緒に浸すと、旨味が加わってより食べ応えのある一品に。
とうもろこしを浸す場合は、丸ごとラップに包んで電子レンジで加熱してから漬け込みます。レンジ加熱後、フライパンで焼き色をつけてから漬け込むのも、香ばしくておすすめです。様々な食材を漬け込み、お好みの組み合わせを探すのも良いですね。
おすすめの「つゆ」の作り方
野菜の準備ができたら、あとはつゆに浸すだけです。ここでは、手軽にできるつゆの作り方をご紹介します。
【1】めんつゆを希釈する
1番手軽な方法は、ご家庭にあるめんつゆなどの万能つゆを活用することです。
濃縮度合いによって適宜水を調整し、希釈するだけでつゆが完成します。アクセントにすりおろし生姜などを加えると、より美味しくなります。
【2】だし汁を活用する
2つ目はだし汁やしょうゆなどを使って、つゆを作る方法です。
だし汁は昆布や鰹などから取ったものを活用してもよいですし、出汁顆粒やパックなどを活用して手軽に準備しても大丈夫です。
〈材料〉
・だし汁…400ml
・醤油…大さじ3
・みりん…大さじ3
・砂糖…小さじ1
・すりおろし生姜…小さじ1
〈作り方〉
1.すべての材料を鍋に入れて混ぜ合わせ、中火にかけます。
2.沸騰し、みりんのアルコール分が飛んだら火を止め、粗熱を取ります。
出来上がったつゆに加熱した野菜を加え、数時間漬け込んで味を染み込ませます。味が染みた野菜は口の中でジュワッと旨味が広がり、ごはんのおかずはもちろんおつまみにもぴったりです。
まとめ
どんな野菜とも相性の良い漬け料理。色鮮やかでみずみずしい夏野菜だからこそ、つゆと相性が良く何度も食べたくなりますよね。ぜひ今の時期に、様々な揚げ浸しを楽しんでください。
滋賀県出身。管理栄養士・フードコーディネーター。「頑張る人たちを食で支えたい。毎日の小さな幸せを届けたい。」の思いを形にするべく、働きながらレシピ作成やライターとしても活動中。食と旅行が大好きな人。