初めまして。タイ料理・シンプルクッキング研究家のサクライチエリです。
タイで8年間、タイ料理の研究をし、帰国後は主に、日本の美味しい食べ物とアジア料理のコラボレーション活動をして参りました。
その経験を、こちらで色々お伝えしていきますので、宜しくお見知りおき下さいませ。
初回は、春にこそ食べたい柑橘について、ご紹介いたします。
春に収穫期を迎える柑橘の味の特徴
柑橘というと、日本人にとっては冬にコタツで食べる温州ミカンなどに馴染みが深いかと思いますが、現在日本中の柑橘の種類は、現在農林水産省に登録されているカンキツ属だけでも164種類。
いかに日本人が、柑橘好きで、様々な味わいの柑橘が開発されてきたかが分かる統計ですね。
多種多様の柑橘類の旬の傾向を見てみると、冬は「天然ゼリー」として最近注目された「紅まどんな」や、筆者が住む横浜市の学校給食でも毎年小学生達が楽しみにしている、果肉はやわらかく多汁で濃厚な甘味が特徴の「せとか」などです。
しかし、甘味の濃いジューシーな品種が多く出回り、春になるにつれ、爽やかな味わいのプチプチした食感の柑橘が旬を迎えます。
4月に美味しい柑橘は、例えば名前の通り「初夏まで美味しく食べられる」夏みかん。その他、甘夏、はっさく、文旦、はるかが、酸が抜けて美味しくなります。
春の目覚めに、食べてシャキっとしそうなラインナップですね。
色からも春を感じられる、春の柑橘
また、柑橘は、最初はグリーン、熟すにつれてオレンジに色づく品種が多いのですが、春に旬を迎える柑橘については、色も春らしいイエローのものが多いです。
すっきりした甘味が特徴の湘南ゴールドや、日向夏、黄金柑もまさに4月からが食べ頃です。
色からも春を感じながら頂くと、春の柑橘が、より美味しく感じられますね。
また、イエローといえば、レモンの最後の収穫期も春になります。
春の柑橘は、皮を使おう
春の柑橘は樹上で越冬する為、実を守るように厚い皮をまとっています。
この、柑橘の皮にはヘスペリジンという、血液循環改善、免疫機能調整、抗酸化作用など、体に良い機能が認められており、特に柑橘の皮の白い部分、中果皮に多く含まれています。
また、柑橘の皮の香り成分でもある、リモネンには、リラックス効果や血行促進、免疫力を高める効果も認められています。
柑橘の皮は中国の漢方でも「陳皮」として活用されていたように、昔から健康の為に取り入れられていたものです。
皮が厚い春の柑橘こそ、皮ごと使ってみてください。
皮まで楽しめる春の柑橘の使い方
春の柑橘を皮まで楽しむ方法ですが、それは一番簡単で、楽しく取り入れられるのは、デトックスウォーターです。
お好みの春の柑橘やハーブを清潔な容器に入れて、ミネラルウォーターを注いで一晩置くと、朝、爽やかな柑橘やハーブの香りのデトックスウォーターが出来上がっています。
朝の目覚めの1杯でお水を飲んだ後は、はちみつなどを垂らして皮ごと柑橘を食べてしまえば、春の柑橘の栄養素を余さずいただくことになります。
春の柑橘を皮ごとジャムにするのもお勧めです。
皮を食べて美味しいと感じる種類の春の柑橘は、皮を煮こぼす手間も要りません。
ジャムのように果肉と一緒にざくざく刻んで、砂糖をまぶして水分が上がってきたら、ゆっくり煮詰めてあげるだけ。
栄養素も余さず閉じ込めた、品種によっては山菜に通じる、目の覚める苦みも味わえるジャムに仕上がります。
また、春の柑橘最後の収穫期に当たる「春のレモン」については、塩漬けレモンを仕込むのがお勧めです。
春のレモンを使った塩漬けレモンは、果汁もたっぷり、皮も厚くなっていて、仕込んでからも、梅干しや味噌に通じる熟成具合の変化を楽しめるので、とても良いですよ。
まとめ
いかがだったでしょうか?
春の柑橘をおいしくいただくコツはこちら!
1.春らしい色と、春の目覚めに良さそうな、しゃきっとした酸味の品種を選ぶ。
2.皮ごと味わう。
3.皮ごと保存食にすると、栄養素も余さず長期に渡って楽しめる。
です。
皮ごと楽しめる安心な柑橘を探してみて下さいね。
ちなみに産直サイトの食べチョクでは農家さんこだわりの柑橘がたくさんそろっています。
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柔らかい甘さで香りが大変豊かな『はるか』です。
テーブルに置くだけで爽やかな香りが部屋いっぱいに広がります。
有機肥料や自家製乳酸菌酵素を使用して栽培されています。
是非、皮ごと楽しめる信頼できる農家さんから、美味しい春の柑橘を取り寄せて、春の香りと味を楽しんで下さい。
・農林水産省品種登録検索http://www.hinshu2.maff.go.jp/vips/cmm/apCMM110_2.aspx#data_%E3%81%8B
・ヘスペリジン研究所
http://www.ghes.jp/ghes/hesperidin/
・わかさ生活
http://www.wakasanohimitsu.jp/seibun/limonene/
<取材協力>
株式会社ぽんぽこらんど 古崎社長様
タイ、バンコクにて8年間、料理教室コーディネーターなどをしながら、世界各地で料理を学ぶ。
日本帰国後は、タイ料理教室を主宰しつつ、日本の美味しい農産物とアジア料理とのコラボレーション・イベントを企画運営するなど、日本のクオリティの高い食材と出会う活動を行う。また、一児の母としての経験も基に、子ども向け食育ワークショップなどの活動にも力を注ぐ。