秋刀魚に梨にさつま芋…魚や野菜・果物まで一気に旬を迎える秋。
暑さで食欲が落ちていた筆者も、この大好きな季節を心待ちにしていました。
そんな秋の旬な食材の一つである「きのこ」
人工栽培が進み、年中手ごろな値段で手に入りますが、実は天然きのこの旬は秋です。
今回は、そんな秋“きのこ”の旨味をギュッと詰め込んだ炊き込みご飯の作り方をご紹介します。
きのこたっぷり炊き込みご飯の作り方
炊き込みご飯は、別名五目飯、関西では加薬ご飯とも言いますよね。
米と一緒に具材を炊き込むことで、食材の旨味を余すことなくご飯に吸収させることができます。
材料(ご飯2合分)
・米 2合
・椎茸 3・4つ
・舞茸 1パック
・エノキ 1/2袋
・塩昆布 大さじ4(20g)
・大葉 適量
・ごま 適量
〇料理酒 大さじ1
〇醤油 小さじ1
〇みりん 小さじ1
〇塩 小さじ1/2
〇水 100ml
作り方
今回のキノコは、椎茸・舞茸・エノキの3種類を使用します。お好みでシメジやエリンギ等を加えて作ることもできます。
① きのこはキッチンペーパーなどで軽く汚れ等をふき取る。
きのこを水洗いすると旨味が流れ出てしまうことに。
風味を保つためにも、汚れはふき取るのがベストです。
② 椎茸は軸部分を切り取り、笠部分を薄切りに。舞茸は手で食べやすい大きさにちぎり、エノキは石づきをとって3等分に切り分けます。
③ 鍋に少量の油をひき、強火で②のきのこを炒める。しんなりしたら〇の調味料を入れ、少し煮詰める。
きのこは加熱することで旨味成分(グアニル酸)をより引き出すことができます。
▲ 加熱前の状態。火を入れることでしんなりし、
カサが半分程度になります。
④ 米を洗い、内釜に入れる。ざるを用いて③の具材と汁気を分ける。
⑤ ③の汁気を入れ、内釜の目盛り線(2合)まで水を入れる。
⑥ 塩昆布・③の具材を順に入れ、炊飯スイッチを押す。
▲おいしく炊けるのを待つだけです。
<ご飯が炊ける間に【豆知識】~キノコの旨味について~>
そもそも旨味とは、甘味・塩味・酸味・苦味と並び、5大味覚の一つ。食材そのものが持つ味を引き出し、料理全体に深みを加えてくれる、大切な味の一つです。
旨味の代表的な成分は、昆布のグルタミン酸、かつお節のイノシン酸、そしてキノコに含まれるグアニル酸。
このグアニル酸は、加熱調理することで更に含有量が増えます。
また、旨味成分が含まれる食材を組み合わせて使用することで、更に味が引き立つ相乗効果というものがあります。
今回は、塩昆布(グルタミン酸)×きのこ(グアニル酸)の相乗効果によって旨味が倍増に!
⑦ ご飯が炊けました!良い香りが部屋に広がります。
最後にごまを適量入れ混ぜ、刻んだ大葉をのせれば完成です。
▲さつまいもの味噌汁と一緒に並べると、
食卓が一気に秋らしくなります。
まとめて作り、一食ずつ分けて冷凍しておくとすぐに食べられるので、特に一人暮らしをしている方にもおススメです。
お弁当用におにぎりにし、具沢山お味噌汁と共に持参するのもいいですね。
キノコの旨味を十分に活用し、秋の味を満喫してみてください。
滋賀県出身。管理栄養士・フードコーディネーター。「頑張る人たちを食で支えたい。毎日の小さな幸せを届けたい。」の思いを形にするべく、働きながらレシピ作成やライターとしても活動中。食と旅行が大好きな人。