管理栄養士で節約美容料理研究家の金子あきこです。
我が家も高校生の息子のお弁当が始まり、じめじめした今の時期におかずが傷まないように気を付けています。
細菌は10℃~60℃で増殖し36℃前後でもっとも発育します。
そこで今日はお弁当が傷まず安心安全に食べられるちょっとした工夫をご紹介します。
おかずは傷みにくいものを入れる
通学や通勤などの移動で炎天下にさらされることも考えられるお弁当。
気温は30℃を超える日もある中、おかずは傷みにくいものを入れることがポイントです。
酢を活用する
酢豚や甘酢炒め、酢の物、ピクルスなどはおすすめです。酢には菌を増やしにくくする防腐効果があります。
作り置きをするおかずも酢を使ったものにすると良いでしょう。
汁気の少ないおかずにする
特に煮物は汁気が多いため、注意が必要です。仮に煮物を加えるときには少し濃い味付けにして、汁は切って入れましょう。
じゃが芋や里芋は傷みやすいため夏場は控えることをおすすめします。きんぴらごぼうやきんぴら大根など、甘辛く炒めれば汁気もさほどないためおすすめです。
卵焼きは中までしっかり火を通す
半熟の玉子焼きはトロっとしていておいしいですが、夏場はNGです。中までしっかり火を通しましょう。そしてしっかり冷ましてから加えます。
ミニトマトのヘタは取って加える
ミニトマトのヘタ付近には菌が付着しています。ヘタを取り除きよく洗い、ペーパーで水気をふき取ってから加えるようにしましょう。
おかずを詰めるときの工夫
お弁当箱をきれいにしておくことも大切です。パッキンはすべて外して洗いましょう。
しっかり水気をふき取ったあと、食品用のアルコールを利用することや、酢をキッチンぺーパーにしみこませて拭くことでも抗菌効果が得られます。
一番やってしまいがちなのが、「つい素手で入れてしまうこと」。しっかり手を洗っていたとしても手には雑菌が付着している可能性があるため、菜箸などを使い入れるようにしましょう。
前日の残り物をお弁当に入れることもありますよね。そんな時はあらかじめお弁当用として取り分けておき冷蔵庫で保管して、翌日お弁当を詰める前に中心まで加熱をし、冷ましてから加えます。
また、アルミカップなどに入れることで、隣のおかずに菌が移るのを防ぎます。
ごはんに酢を入れて炊く
ごはんに酢を入れて炊くことでも防腐効果が得られます。
またごはんに梅干しを刻んで混ぜ合わせ梅ごはんにすると梅が全体にいきわたるので腐りにくくなります。
この際は調味梅干しではなく昔ながらの製法で作られた物がおすすめです。
ごはんを詰めるときもしっかり冷ましてから加えましょう。
夏場は常温に置いておいてもなかなか冷めないので、お皿にラップを引いてごはんを平らに置けば、時間もさほどかからず、お皿も汚れず冷ますことが出来ます。
買い物は保冷剤と保冷バックを用意
そもそも食材が傷んでしまっていては元も子もありません。暑い日に買い物に出ればあっという間に食材の温度も上がってしまいます。
「保冷剤」と「保冷バック」を用意し、肉や魚、乳製品などを購入した後はその中へ入れておきましょう。
買い物に出ると何軒かお店を回ることもありますが、食品の購入は一番最後にし、持ち歩いている時間をできる限り短くします。
帰宅したらすぐに冷蔵庫へしまいましょう。
いかがでしたか?
ちょっとした工夫で防ぐことが出来るお弁当の食中毒。「まぁ、大丈夫でしょう」という過信は禁物です。
夏場の持ち運びには保冷剤とともに保冷袋に入れ、涼しい所に置いておくようにしましょう。
・農林水産省HP「お弁当作りの食中毒を予防するために」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/lunchbox.html
・ミツカンHP「お酢を使って抗菌ライフ」
http://www.mizkan.co.jp/company/newsrelease/2004news/040701-00.html
・政府広報オンライン
https://www.gov-online.go.jp/featured/201106_02/index.html
Aricofood株式会社代表取締役 管理栄養士。レシピ開発、セミナー、コラム執筆、メディア出演等。40代からのダイエットサポート、セッションなど女性の美に特化し行っている。著書に「ショウガ甘酒食べる健康法」(日本文芸社)「おなかぺったんこ腸筋レシピ」(リピックブック)。