下処理もほぼナシで! パッと使えて便利
寒い時期に見かけるゴボウは、皮も分厚く、アクを抜くために水にさらしておかなくてはなりません。柔らかくなるまでの時間も長いので、急いでいる夕飯の仕込みにはちょっぴり面倒だったりします。
でも、新ゴボウならその手間がかかりません。柔らかくて皮が薄いので、タワシでごしごしと洗うだけでそのまま使えるんです。
下処理として行うのは、次の工程に進むまでの間、軽く水に浸しておくだけ。アク抜きをするというより、変色を防ぐためなので、時間がないときはしなくてもまったく問題ありません。
ちなみに一般的なゴボウの場合は、酢水に浸けてアク抜きします。酢水に浸しておくことでアクが抜け、変色を防ぐことができますが、一緒に栄養素も流れ出てしまうので、2〜3分も浸しておけば大丈夫です。
【レシピ】新ゴボウのサッと煮
それでは、新ゴボウを使って作り置きにぴったりのお惣菜を作っていきましょう。新ゴボウで作ることで調理時間が短縮されます。火を止めるまで強火にし続けて、香ばしくサッと炒り煮していきましょう。
<材料(4人分)>
新ゴボウ…2本
ごま油…大さじ2
鶏ひき肉…300g
砂糖…大さじ1
醤油…大さじ2
みりん……小さじ2
1.新ゴボウの表面をタワシで洗い、いちょう切りにする。
2.鍋にごま油をひき、強火で1を炒める。
3.新ゴボウが柔らかくなってきたら、鶏ひき肉を入れてさらに炒める。
4.肉に火が通ったら、砂糖を入れて全体に絡めてから醤油を加える。
5.水気がなくなるまで炒り煮し、水分が飛んだら火を止めて、みりんを回しかける。
この料理のポイントは、最後に「追いみりん」をすること。中に含ませた優しい味をみりんでコーティングすることで、一口目に甘味とみりんの香りを感じられて美味しさにつながります。
作り置きしてごはんにかけるのはもちろんのこと、冷やしたものをお米に混ぜて炊けば、おいしい炊き込みごはんにもなりますよ。
知ってた?! 調味料の順番はなぜ「さしすせそ」?
余談ですが、いくつかの調味料を入れるときは必ず「砂糖」から入れましょう。「調味料はさしすせその順番で」とよく聞きますよね。
さ…砂糖
し…塩
す…酢
せ…醤油(せうゆ)
そ…味噌
これは、砂糖より塩の分子の方が小さく、味が染み込みにくいため、塩を先に入れてしまうと、砂糖の入る隙間がなくなってしまい、塩が先に馴染んでしまうからなんです。砂糖を入れたあとは1〜2分ほど時間を置いてから、次の調味料を入れるようにしましょう。
醤油や味噌などは、風味が飛ばないよう仕上げに近い段階で使います。この順番を守るだけで、いつもの味がワンランクアップしますよ!
食のライター・料理家。
書籍や雑誌、webなどで執筆と料理の仕事をしている。アウトドア好きが高じて『メスティンBOOK』(山と渓谷社)、『キャンプでしたい100のこと』(西東社)でアウトドア料理のレシピ監修も行う。『こねこのコットン チアーカフェストーリー』(学研プラス・7/6発売)では、児童向け小説の執筆と、おはなしの中に登場するレシピの開発をしている。5歳と13歳の母。