10月26日が柿の日になったワケ
秋の代表的な果物「柿」は明治時代に正岡子規が「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」と詠んだことでも知られ、古くから日本人になじみがあります。
10月26日は「柿の日」として知られ、柿の出盛りであるこの時期に合わせて制定されていますが、実はこの句が詠まれた日であるということも、この日が選ばれた理由の1つといわれています。
柿が赤くなると医者が青くなる?!
「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざがあります。
柿が出回る時期は暑さが和らいで体調を崩しにくくなるため、医者の仕事がなくなる、という意味もあるようですが、その栄養価の高さもことわざの由来の1つとなっていることをご存知でしょうか。
柿は、果物の中でもトップクラスのビタミンC含有率を誇っており、βカロテンも豊富なことから、美容やかぜの予防効果が期待されるといわれています。
さらに、柿を干して作る「干し柿」は、ビタミンCこそ減ってしまいますが、食物繊維が増えるため、腸内環境を整える効果が期待されます。
おいしいだけではなく、栄養素も豊富な柿。積極的に摂りたい食材ですね。
柿の食べ方3選
柿とルッコラのサラダ
〈材料〉2人分
・柿(完全甘柿や渋抜き済みの柿)… 1/2個
・ルッコラ…30g
・アーモンド…10粒
*ドレッシング
・プレーンヨーグルト…大さじ1
・オリーブオイル…大さじ1
・レモン汁…小さじ1
・塩胡椒…適量
〈作り方〉
1.柿は皮をむいて薄いくし形切りにし、ルッコラは3センチくらいの長さに切る。アーモンドは粗めに刻む。
2.ドレッシングの材料をボウルに入れよく混ぜる。
3.皿に柿を並べ、ルッコラを乗せてアーモンドを散らし、ドレッシングをかける。
柿の甘味にドレッシングの酸味が加わったフルーツサラダです。少しクセのある野菜と相性がよいので、ルッコラの代わりに春菊やクレソンなどでも良いでしょう。
柿のカルボナーラ
〈材料〉2人分
・柿(完全甘柿や渋抜き済みの柿)…1個
・ブロックベーコン…80g
・パスタ…160g
・白ワイン…50ml
・卵…4個
・粉チーズ…大さじ2
・パスタ…160g
・オリーブオイル…大さじ2
・塩胡椒…適量
〈作り方〉
1.柿は皮をむいて薄いくし形切りにし、ブロックベーコンは1センチくらいの長さに切る。
2.たっぷりの湯を沸かした鍋に1パーセントの塩(分量外)を入れ、表示より1分短めにパスタを茹でる。
3.フライパンにオリーブオイルとベーコンを入れて熱し、ベーコンに火が通ってきたら白ワインを加えてアルコールを飛ばす。
4.パスタのゆで汁大さじ2を加えて少し煮詰め、茹で上がったパスタを加えてからめる。
5.火を止め、あらかじめ溶いて混ぜておいた卵と粉チーズを加えて手早く混ぜ合わせる。
6.器に盛り、お好みで胡椒を振る。
柿の甘さとベーコンの塩気がマッチするパスタです。卵は火を止めてから加えますが、余熱でかたまりすぎないよう、手早く仕上げてください。キノコなどを加えてもよいでしょう。
柿と鶏肉の甘酢炒め
〈材料〉2人分
・柿(完全甘柿や渋抜き済みの柿)…1個
・鶏むね肉(もも肉でも可)…1枚
・ピーマン…2個
・タマネギ…1/2個
・片栗粉…大さじ1
・酒…大さじ1
・ごま油…大さじ1
*合わせ調味料
・酢…大さじ1.5
・ケチャップ…大さじ1.5
・砂糖…小さじ1
・醤油…小さじ1
〈作り方〉
1.鶏肉は食べやすい大きさに切って酒と片栗粉をもみ込む。
2.柿は皮をむいて薄いくし形切りにする。タマネギはくし形切りにして横半分に切る。ピーマンは乱切りにする。
3.フライパンにごま油大さじ1を入れて火をつけ、鶏肉を入れて全体が色づくまで焼く。
3.ピーマンとタマネギを加えて、しんなりしてきたら柿を加えて軽く炒め合わせ、あらかじめ混ぜておいた合わせ調味料を加えて混ぜる。
4.軽くとろみがついたら器に盛る。
一見柿をにんじんと勘違いしてしまいそうな1品です。
酢との組み合わせを意外と感じる人もいるかもしれませんが、柿はなますに入れることもあるくらい、一般的なコンビ。柿の甘さを活かすため、砂糖は少なめにしていますが、お好みで調整してください。
まとめ
栽培や保存技術の向上により、1年中出回るフルーツが増えている昨今ですが、柿は秋しか出回らない稀有な存在。
品種もとても多く、熟度によってかたさや甘みも異なります。せっかくなので、そのまま食べるだけではなく、さまざまな料理にアレンジしながら、柿を楽しんでくださいね。
柿の分類や干し柿については、過去の記事でご紹介していますので、気になる人はそちらも確認してみてくださいね。
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参考
全農 https://apron-web.jp/naruhodo/8304/
文部科学省 https://fooddb.mext.go.jp/index.pl
農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/agri_school/a_tisiki/kotowaza/
わかさ生活 https://www.wakasa.jp/articles/entry/sn_24#
https://himitsu.wakasa.jp/contents/persimmon/
工学部卒の元SE。
結婚後、「焼肉屋の嫁が野菜ソムリエっておもしろくない?」という興味で野菜ソムリエプロの資格を取得。その後もフードツーリズムマイスターやフードロスゼロ料理アドバイザーなどの食に関する資格を取得し、現在は自治体等と連携しながら農産物のPRや地産地消の推進、食育活動などを行なっている。