栗の渋皮煮の作り方
栗の渋皮煮とは、栗の渋皮をむかずに一緒に煮たもの。栗らしい風味がしっかりと残るため、素材の味を楽しむのにぴったりな料理です。きれいに仕上げるポイントは「渋皮を傷つけない」こと。今回は、栗の渋皮煮の作り方を3つの工程に分けてご紹介します。
<材料>
・生栗…お好みの量
・お湯…生栗が浸る程度
・重曹…小さじ1〜
・きび砂糖…鬼皮剥き後の栗の60%
(上白糖などでも代用可)
・洋酒(ラム酒)…お好みの量
〈工程1〉皮をむく
1.表面の皮(鬼皮)をむきやすくするため、生栗を熱湯に5〜10分浸します。
2.熱いうちに栗の底辺側に包丁の刃元をあて、渋皮を傷つけないように穴を開けます。火傷や怪我防止のため、軍手などをつけて作業しましょう。
3.穴に包丁を入れ、引っ張りながら鬼皮をむいていきます。
〈工程2〉下ゆで
1.沸騰した湯に重曹小さじ1、栗を入れてアクをとりながら弱火で10分加熱します。(この間に次のお湯を沸かしておきます。)
2.ザルにあげ、再度沸騰した別の湯に栗をいれて弱火で10分加熱します。2〜4回繰り返し、透き通った赤茶色になったら下ゆで完了です。
3.爪楊枝で軽く表面をこすり、残った皮やスジを取り除きます。
〈工程3〉煮こむ
1.鍋に栗、ひたひたの水、砂糖を栗の重量の60%入れて火にかけます。
2.沸騰して砂糖が溶けたら、アクを取って落とし蓋をします。20分ほど弱火で煮込み、とろみがついたら火からおろして冷まします。
3.お好みでラム酒などを入れて完成です。
過去にご紹介した記事のように、家事の合間に同時並行で調理すれば、時間もかからず、手軽に渋皮煮を作ることができます。ぜひお試しくださいね。
栗の渋皮煮を使ったアレンジスイーツ
栗の渋皮煮の食べ頃は、完成した翌日以降。シロップが栗によく染み、一口食べるととろけるおいしさです。そのまま食べたり、アイスにトッピングするのもおすすめですが、せっかくなら栗の渋皮煮を活用したお菓子作りに挑戦してみましょう。ここでは、簡単なアレンジスイーツを2つご紹介します。
栗の渋皮煮を余すことなく楽しむ!「栗のなめらかプリン」
1つ目は、栗の渋皮煮のシロップも活用した、なめらかプリンです。砂糖やカラメルソースの代わりに栗の渋皮煮のシロップを使用することで、栗の風味を余すことなく楽しめます。オーブンで湯煎蒸しにすることで、なめらかな食感になりますよ♪
〈材料〉ココット3個分
〜プリン〜
・牛乳…80㏄
・生クリーム…40㏄
・栗の渋皮煮シロップ…50㏄
・卵黄…1個
〜ソース〜
・栗の渋皮煮シロップ…50㏄
〜トッピング〜
・栗の渋皮煮…3個
・ホイップクリーム…適量
〈作り方〉
準備:オーブンを170℃に予熱しておきます。天板に注ぐ湯を沸かしておきます。
1.鍋に牛乳、生クリームを入れて弱火にかけ、沸騰直前まで加熱します。
2.ボウルに栗の渋皮煮シロップ、卵黄を入れてホイッパーでよく混ぜ合わせます。
3.1を入れ、よく混ぜ合わせます。
4.別の鍋にソースの材料を入れ、中火で液量が半分になるまで煮詰めます。
5.ココットに4を入れ、3を茶漉しで漉しながら注ぎ入れます。
6.熱湯を張った天板に並べます。170℃のオーブンで約25分加熱し、固まったら粗熱を取り冷蔵庫で冷やします。
7.完全に冷えたらホイップクリーム、栗の渋皮煮をトッピングして完成です。
栗の渋皮煮をごろっと包んだ さくさくマロンパイ
次に紹介するのは、栗の渋皮煮を包んだマロンパイです。ごろっとした栗の渋皮煮とサクサクのパイは相性抜群!お好みでマロンクリームなどを一緒に包むとより満足感の高いパイに仕上がります。
〈材料〉3個分
・冷凍パイシート…1枚(18cm×11cm)
・アーモンドクリーム(お好みのもの)…約90g
・栗の渋皮煮 …3個
〈作り方〉
準備:オーブンは190℃に予熱しておきます。
1.冷凍牌シートはパッケージの表記通りに解凍し、麺棒で12cm×36cmの大きさに伸ばします。
2.包丁で12cm×12cmの正方形になるよう、3等分に切ります。
3.中央に1/3量のアーモンドクリーム、栗の渋皮煮1個をのせ、中央に向かって四方を折りたたみ、包みます。同様に2個作ります。
4.6個取りのマフィン型に入れて形を整え、190℃のオーブンで約30分加熱します。
5.マフィン型から取り出し、クッキングシートを敷いた天板に並べ、再度190℃のオーブンで約10分加熱します。
6.全体にこんがりと焼き色がついたら取り出し、粗熱をとって完成です。
まとめ
自分で手作りした栗の渋皮煮は、手間がかかる分美味しさは格別のものです。甘露煮や栗ごはんも良いですが、ぜひ今年の秋は栗の渋皮煮作りや、栗の渋皮煮を使ったお菓子作りにも挑戦してみてください。
滋賀県出身。管理栄養士・フードコーディネーター。「頑張る人たちを食で支えたい。毎日の小さな幸せを届けたい。」の思いを形にするべく、働きながらレシピ作成やライターとしても活動中。食と旅行が大好きな人。