管理栄養士で節約美容料理研究家の金子あきこです。
冬になると家族がそろう週末は「鍋」というご家庭も多いのではないでしょうか。我が家も冬の日曜日は大体鍋です。
野菜を切って1つの鍋に入れて煮るだけなので、仕事で遅くなっても材料さえあればすぐに作ることができますし、何より野菜を沢山食べられるため、野菜不足解消にはもってこいのレシピなのです。
しかし毎回具材や味が同じでは飽きてしまいますよね。
今回は自宅でできる様々な種類の鍋料理をご紹介していきます。
地方の名産鍋を自宅で再現する
鍋料理は地域によってさまざまな物があります。今日は自宅で作りやすいご当地鍋を集めてみました。
北海道・石狩鍋
「石狩鍋」はぶつ切りにしたサケの身とあらを、野菜と一緒に昆布で取っただし汁に加え味噌で味をつけた鍋料理です。サケは生鮭を選ぶといいでしょう。
玉ねぎやキャベツ、人参、大根、椎茸、長ねぎなどを加えれば、野菜もいろんな種類をたっぷり摂れます。
コクを加えるためにバターを加えるのもおすすめです。
山形県・芋煮
「芋煮」は、里芋と牛肉を中心に、きのこや長ねぎなどを使った醤油仕立ての鍋料理です。
秋になると河原に材料を持ち込み、家族や友人と鍋を囲むという楽しみ方は、山形の恒例行事にもなっています。
味付けや具材の種類は地域や家庭によっても異なりますが、日本海に面した庄内地域の「芋煮」は特徴があります。
内陸部の「芋煮」の風習が庄内地域に伝わった際、養豚業が盛んな地域のため、肉は豚肉を使用し、味付けはみそ仕立てになったといいます。
「芋煮」は、里芋+牛肉+醤油仕立てが山形内陸部、里芋+豚肉+みそ仕立てが庄内地域と、2パターン楽しめる鍋料理です。
秋田県・きりたんぽ鍋
ごはんをすりこぎですりつぶし、棒ににぎりつけて炭火で焼いたきりたんぽ。
日本三大地鶏の比内地鶏を使い、舞茸、長ねぎ、セリなどを加えた醤油仕立ての鍋です。
比内地鶏から美味しいエキスが染み出るのが特徴ですが、もちろん比内地鶏ではなく鶏もも肉での代用も可能です。
セリなど、いつも使わない材料を入れることでマンネリを防ぐこともできます。
自宅でいろいろな鍋を楽しむ
おでん鍋やトマトチーズ鍋、キムチ鍋、もつ鍋、豆乳鍋、カレー鍋などなど…アレンジを加えれば楽しみ方も沢山あります。
<おでん鍋>
おでんを土鍋に作って、火にかけながら食べるのはまた格別です。
一般的には醤油味ですが味噌を使ったみそ仕立ても目先が変わりおすすめです。
<トマトチーズ鍋>
我が家でハマっているのはトマトチーズ鍋です。
トマト水煮缶やトマトジュースをベースに、鶏肉、玉ねぎ、ブロッコリー、パプリカ、人参、キャベツなどを煮込み、最後にピザ用チーズをたっぷり加えて蓋をします。するとチーズが溶けて、具材とからみとても美味しく頂けます。
最後はごはんを入れてリゾット風にして食べるととても美味しいですよ。
<中華あん鍋>
鶏ガラスープにエビやほたてなどの魚介と豚肉、もやしや白菜、人参、椎茸を加えてうっすら片栗粉でとろみをつけます。
塩仕立ての中華系のあん仕立て鍋は、器に移しても冷めづらいため、アツアツを楽しめます。
<塩レモン鍋>
エビやほたて、牡蠣などの魚介と白菜や水菜などの野菜を鶏ガラスープで煮た塩仕立ての鍋です。
レモン果汁やレモンを加えます。途中でナンプラーを加えたり、パクチーを添えると味に変化も出るので、最後までしっかり楽しめます。
盛り映え鍋料理にトライしよう!
いつものお鍋も見た目を変えれば、美味しさや楽しみも倍増しますよね。
白菜と豚肉をミルフィーユ状に入れるだけで見た目も華やかになります。
小さな花人参をちらせば可愛さもアップして見た目もきれいですよね。
だし汁と麺つゆ、昆布だしで煮てポン酢醤油と合わせて和風、トマトジュースとコンソメ粉で洋風に食べるなどバリエーションも多々あります。
普通の水炊きでは芸がありませんが、大根おろしと海苔でクマを作れば見た目をかわいいお鍋の完成です。
お子様にも喜ばれますよね。だたグツグツ煮ると崩れてしまうので、煮始める前から楽しむといいでしょう。
見た目をお花畑のようにする鍋も出来ます。
人参や大根をかつらむきにしてクルクル巻きます。豚バラスライス肉も同じようにクルクル巻いてお花のようにして野菜や豆腐の入った鍋に盛ると、お鍋にお花が咲いたような見た目になります。とても華やかで映えます。
ちょっとマンネリ化してきたら見た目の変化をつけるのも一つですね。
いかがでしたでしょうか。
おうち鍋には特にルールはありません。みんなでお鍋を囲み美味しく楽しく食べられればOKです。
今年はぜひ鍋料理をいつも以上に楽しんでみてくださいね。
<参照・出典>
・農林水産省Webサイト「うちの郷土料理」
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/index.html
Aricofood株式会社代表取締役 管理栄養士。レシピ開発、セミナー、コラム執筆、メディア出演等。40代からのダイエットサポート、セッションなど女性の美に特化し行っている。著書に「ショウガ甘酒食べる健康法」(日本文芸社)「おなかぺったんこ腸筋レシピ」(リピックブック)。