日本で生まれた非結球芽キャベツ
1990年に静岡県磐田市にある増田採種場で生まれた「プチヴェール」は、長く伸びた茎に小さく鈴なりになる「芽キャベツ」と、青汁の原料として良く知られるスーパーフード「ケール」を交配した野菜です。
名前はフランス語で「小さい緑」を意味しており、ピンポン玉くらいの小さな野菜です。
芽キャベツと似た育ち方をしますが、結球はせず、葉も丸くありません。フリルのような形が特徴で、1つで花束のようにも見えますよね。
以前はグリーンのものがほとんどでしたが、最近では「ホワイト」や「ルージュ」と呼ばれるタイプを見かけることも増えてきました。
▲ 真ん中が「ホワイト」右が「ルージュ」
ビタミンCやβカロテン、鉄分などを多く含む栄養価の高い野菜としても注目されていますが、1年中収穫できる訳ではなく、旬は12月~2月頃。
是非旬を逃さずたくさん食べていただきたいお野菜です。
クセがほとんどなく食味は良好!なおかつ調理も簡単!
ケールが親と聞くと苦い味を想像する人も多いと思いますが、決してそんなことはありません。
クセや苦味はほとんどなく、ほんのり甘いので、野菜嫌いな人にもとっつきやすいお野菜なのです。
また下ごしらえも簡単で、1分半~2分程度湯がくだけで食べることができるのも魅力の1つです。
例えば、好みの硬さに湯がいたプチヴェールに、サラダチキン・トマト・キウイを合わせてお皿に盛ったサラダはいかがでしょう。
お好みのドレッシングをかけるだけで、野菜がモリモリ食べられる1皿のでき上がりです。
今度は同じく湯がいたプチヴェールとホタルイカの辛子酢味噌和え。立派な早春の箸休めになりますよ。わさび和えや胡麻和えなど、和え衣を変えればアレンジは広がります。
そしてこちらはアヒージョ。刻んだニンニクと鷹の爪、塩を入れて熱したオリーブオイルの海に、生のプチヴェールとブラウンマッシュルームを入れて加熱するだけ。
バゲットを添えればあっという間にオシャレなおつまみの完成です。
また、天ぷらにも向いています。揚げると甘味が際立つので、塩で食べるのが良いでしょう。
他にも、グラタンやホワイトシチュー、トマト煮などもオススメです。繊維がしっかりしていて煮崩れしにくいので、長時間煮てもプチヴェールの食感を楽しむことができますよ。
最後にプチヴェールと豚肉を使ったパスタをのレシピをご紹介します。
豆乳を使うことで辛いキムチの味がマイルドになります。ほんのり甘いプチヴェールとマイルドになったキムチのコラボを楽しんでいただけるパスタです。
『豚肉とプチヴェールのキムチ豆乳パスタ』のレシピ
材料(1人分)
・パスタ 90g
・豚肉 30g
・プチヴェール 3個
・キムチ 大さじ2
・豆乳 100cc
・顆粒和風だし 小さじ1/2
・塩胡椒 お好みで
・オリーブオイル 大さじ1
作り方
1.たっぷりの湯を沸かした鍋に塩(分量外)を入れ、表示より1分ほど短めにパスタを茹でる。
2. フライパンにオリーブオイルと豚肉、キムチを入れて炒める。豚肉の色が変わってきたら食べやすい大きさに切ったプチヴェールを加え、さらに炒める。
3. なじんできたら豆乳と和風顆粒だしを加え、少し煮詰める。
4. 3に茹であがったパスタを加えてソースと絡め、塩胡椒で味を調える。
まとめ
いかがだったでしょうか。まだあまり見かけることが少ないお野菜ですが、栄養価が高い上に、とにかく見た目が可愛い!メイン料理に添えるだけでも、お皿が華やかになること間違いなしです。
是非食卓に取り入れてみてくださいね。
<参考>
・ 株式会社増田採種場
https://www.masudaseed.com/view/company
https://www.masudaseed.com/
・わかさ生活
https://himitsu.wakasa.jp/contents/petit-veil/
・JAあいち尾東
https://jaab.jp/blog/2020/08/12/%E3%83%97%E3%83%81%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%AB%E6%A0%BD%E5%9F%B9%E8%AC%9B%E7%BF%92%E4%BC%9A%E3%82%92%E9%96%8B%E5%82%AC/
工学部卒の元SE。
結婚後、「焼肉屋の嫁が野菜ソムリエっておもしろくない?」という興味で野菜ソムリエプロの資格を取得。その後もフードツーリズムマイスターやフードロスゼロ料理アドバイザーなどの食に関する資格を取得し、現在は自治体等と連携しながら農産物のPRや地産地消の推進、食育活動などを行なっている。