鷹の爪とは
鷹の爪は、ナス科トウガラシ属。
16世紀後半から17世紀にかけて、海外から入ってきて以来、日本でも流通するようになった多種多様な唐辛子の1つです。
一般的な唐辛子が鈴なりに実るのに対して上向きに実ることが特徴です。先がとがった形が鷹の爪に似ているという事からその名がついたとされています。
生産量日本一は栃木県。中でも大田原市は、生産量がピークであった昭和38年頃、唐辛子の色で赤い絨毯が敷き詰められたような景色が見られたそうです。
鷹の爪の種類は辛味の強い順で、熊鷹、本鷹、三鷹という種類に分けられます。
また、産地ごとの在来種として「香川本鷹」、「栃木三鷹」などがあり、これらの品種をを守る活動も行われています。
唐辛子は一般的に辛いイメージが先に立ちますが、辛い中にも風味や旨味が感じられます。
お好みの品種を探してみるのも良いでしょう。
鷹の爪の保存法
生の鷹の爪が手に入ったら、まず、洗ってから水気をよく取り、冷蔵保存する事をおすすめします。
生の鷹の爪を使ったペペロンチーノやフレッシュサルサソース、タイ料理のヤムウンセンなど、その時期ならではの味わいを楽しむことができます。
冷蔵保存の鷹の爪は特にヘタの辺りの傷みに注意して、1週間以内に使い切って下さい。
また、生の鷹の爪は冷凍も出来ます。
洗ったら水気をよく切り、チャック付きの保存袋に入れて冷凍し、使う時は凍ったまま切ると切りやすいです。
干し唐辛子を作るのも良いでしょう。
完全に乾かしたら、インテリアとして風通しの良い場所に飾ることもできます。
鷹の爪の使い方
酢漬け
生の唐辛子が手に入ったら、まず、試していだきたいのが、鷹の爪の酢漬けです。
作り方は簡単。
1.鷹の爪のヘタを取り、小口切りにしたら清潔な瓶に入れます。
2.お好みのお酢を注いだら、1日以上おく。
餃子や焼きそばにかけたり、ドレッシングに使ったりできます。
また、酢漬けの鷹の爪をブレンダーで攪拌してペーストにすると、ピザやパスタにかけやすくなります。
自家製一味唐辛子
乾燥した鷹の爪を、ヘタと種を取り除いてミルにかければ、自家製の一味唐辛子が作れます。
自家製一味唐辛子で、即席ラー油
さらに、出来上がった一味唐辛子に200℃程度に熱した油を注ぐと、即席自家製ラー油が完成。
油をジュっと注いだ瞬間に立ち上る香りは、手作りならではの楽しみです。
麻婆豆腐に辛さを加えたい時に使えます。さらに、オイルパスタにかけると一気にペペロンチーノ味に変化します。
まとめ
ただ辛いだけでない、産地や種類によって香りや風味の違いのある、まさに和のスパイスである鷹の爪。
お好みの産地や種類を見つけて、生から乾燥まで、色々楽しんでみてくださいね。
なお、唐辛子は、中の種とワタの部分に辛味と刺激成分が含まれているので、切る時にはビニール手袋をはめて作業することをおすすめします。
スパイスについてもっと知りたい方は、スパイスとハーブの活用術についての記事もご覧ください。
参考文献
いわき市 http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1001000000756/simple/tougarasi.pdf
大田原市 https://www.ohtawara.info/spot_detail.html?id=125
大田原市 https://hotcity-ohtawara.jp/
堺市 https://www.city.sakai.lg.jp/naka/miryoku/zukan/takanotsume_tsujitahiroyuki.html
タイ、バンコクにて8年間、料理教室コーディネーターなどをしながら、世界各地で料理を学ぶ。
日本帰国後は、タイ料理教室を主宰しつつ、日本の美味しい農産物とアジア料理とのコラボレーション・イベントを企画運営するなど、日本のクオリティの高い食材と出会う活動を行う。また、一児の母としての経験も基に、子ども向け食育ワークショップなどの活動にも力を注ぐ。