きゅうりは世界一栄養がない野菜という誤解
夏野菜の代表として親しまれているきゅうり、みなさんは普段どんなふうに食べていますか? 保存袋に板ずりしたきゅうりと昆布や赤唐辛子を入れて漬けておく“冷やしきゅうり”や糠漬け、乱切りにしてごま油とお醤油で和えてもおいしいですよね。
でも、いつからか「きゅうりには栄養がほとんどない」という噂が流れ、野菜としてはちょっとさみしい位置に置かれています。
確かにきゅうりの95%以上は水分でできていますが、カリウムは茄子の1.4倍程度、食物繊維はキャベツと同じくらい含まれています。ただ洗うだけでも食べられるという手軽さも、きゅうりのよいところです。
そのまま味噌をつけて、パリッと食べるのもオススメですが、今回は一手間かけたレシピで、きゅうりの 香りと味を楽しんでみましょう。
きゅうりと豆乳の冷製スープ
適当なサイズに切ったきゅうりと豆乳、調味料を入れて攪拌するだけでできる、あっさりとした味の冷製スープ。オリーブオイルを入れることで、口当たりがもったりとし、満足感があります。
材料(4人分)
きゅうり……2本
顆粒コンソメ……4g(大さじ1の熱湯で溶いておく)
オリーブオイル(エクストラヴァージン)……大さじ2
無調整豆乳……300ml
塩……小さじ1/2〜
黒胡椒……適量
作り方
1.きゅうりを2cm程度の厚さで輪切りにする。
攪拌できればどのようなサイズでも大丈夫ですよ。
2.ボウルや容器に、きゅうり、熱湯で溶いた顆粒コンソメ、オリーブオイル、無調整豆乳を入れる。
豆乳が苦手な方は、牛乳やアーモンドミルクなどに替えてもおいしく作れます。
3.ブレンダーで攪拌する。
きゅうりのゴロゴロした感じがなくなるまで、よく攪拌しましょう。ブレンダーの回転数にもよりますが、2〜3分くらいでなめらかになります。
4.冷蔵庫で4時間以上冷やす。器に盛りつけ、オリーブオイル(分量外)を垂らし、黒胡椒を振る。
お好みでバジルやローズマリー、ミントなどのハーブを飾ります。ちょっと大人の味に仕上げたい方は、にんにくのすりおろしを混ぜて攪拌するのもオススメです。急いで食べたいときは、攪拌したあとしばらく冷凍庫に入れるか、ボウルに氷水を入れて当てながら攪拌してみましょう。
涼しいスープが暑い日の救いに
一口食べて、きゅうりってこんなにいい香りがするんだ! と、びっくりする方もいるのではないでしょうか。なめらかになったきゅうりは喉越しがよく、あっさりしていて夜食にもぴったり。頭がパンパンに疲れていても、スッと気持ちを落ち着かせてくれる味です。
日本食品標準成分表2020年版(八訂)
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06065_7
食のライター・料理家。
書籍や雑誌、webなどで執筆と料理の仕事をしている。アウトドア好きが高じて『メスティンBOOK』(山と渓谷社)、『キャンプでしたい100のこと』(西東社)でアウトドア料理のレシピ監修も行う。『こねこのコットン チアーカフェストーリー』(学研プラス・7/6発売)では、児童向け小説の執筆と、おはなしの中に登場するレシピの開発をしている。5歳と13歳の母。