タイ料理・シンプルクッキング研究家、サクライチエリです。

 

タイ料理を仕事にしている位なので、香りの良い野菜は大好きです。当然、この時期はセリの香りを存分に楽しんでいる訳ですが、セリって「根っこが美味しい」というのは知っていましたか?恐れながら、私はタイ料理教室の生徒さんから教わりました。そしてその後、セリの根っこを捨てる事が出来なくなりました。

 

今回は、お鍋だけでなく、生食から普段のおかずの1品まで、3種類の食べ方を提案させて頂きます。

  

春の七草にセリが使われる訳

お正月のお御馳走生活から胃を休める為に食べている方も多い、七草粥そこに使われる春の七草に何の意味もない訳はないですよね。もちろん、早春に田んぼのあぜ道等に生えている、香りの良い草だったからというのもあると思われます。

 

また、冬場の青菜の種類の少ない時期に、香りの良い芹は、ミネラル摂取に役立ったことでしょう。セリは民間療法で煎じ汁やしぼり汁を飲むこともあるように、昔から風邪などに効くという薬効が認められてましたそんな薬効が認められてきたセリを、一番美味しい時期にお粥に入れて1年の無病息災を願って頂くのは、理にかなっていますよね。

 

セリの香りにも薬効成分が!

 

セリの栄養を見てみると、葉酸の他に生のもの100グラム中1900㎍、茹でたものでも1700㎍と、βカロテンの多さが目立ちます。βカロチンは、抗酸化作用、抗発癌作用及び免疫賦活作用が知られています。

 

そして、セリと言えば、気持ちがしゃきっとするような清々しいアロマが特徴的ですが、その香り成分には体に有害な活性酸素を抑える抗酸化作用があり、がん予防にも効果があるといわれています。

 

私が得意とするタイ料理でも、同じせり科のハーブ「パクチー」は根っこをお料理のダシや風味づけに使うのですが、同じセリ科の(というか、日本においては本家?)のセリも「根っこが香りが良くて美味しい」と根っこがもてはやされています。

 

同じセリ科で有名なセロリも根本の茎の部分を美味しい美味しいとパリパリ頂きますし、さすが、セリ科の本家は「根っこから葉っぱの先まで、香りよく美味しく頂ける」と今更ながら、頭が下がる思いがしました。

 

セリの超簡単料理3選。(東北地方オマージュ編)

根っこも美味しい、ゼロ・ウェイスト野菜のセリを、気軽に楽しめるお料理を紹介させていただきます。

今回は、「根っこが美味しい!」と声を高らかに謳って下さる「東北地方オマージュ編」とさせて頂きます。

 

セリのサラダ

 

すいません、最初からこじつけになりますが、私の友だちにリサーチしたところ、セリ愛に満ちていたのが東北地方出身の方々で、かつ、このサラダにトッピングしたクルミの国内生産量2位が青森県だったので、東北オマージュに当てはめてしまいました。

 

作り方は簡単です。

 

1 セリを洗って食べやすい長さに切り、お皿にフワリと盛りつけます。

2 軽く乾煎りした桜エビとクルミを散らします。

3 お好みのドレッシングをかけます。

 

ドレッシングは、撮影時にはポン酢とゴマ油を1:1でよく混ぜたものをかけました。

その他、セリの香りを邪魔しないドレッシングなら、何でも良いと思います。

 

桜エビの旨味とクルミのかりかり、セリの語源と言われる「せりせり」した食感が楽しめます。

 

セリの味噌汁

 

山形県の郷土料理「納豆汁」に、たっぷりのせりが欠かせないそうですが、納豆を摺るのが面倒でも、普通にお味噌汁にフワリと入れれば、セリの香りは楽しめます。

 

セリの根っこの部分は先にお出汁として煮こむと、よりセリの香りが楽しめます。

 

セリと豚肉のあっさり炒め

 

鍋に入れる事が定番のセリに秋田県のしょっつるというイメージで、シンプルな豚肉との炒め物です。

 

豚薄切り肉を少しの油で炒め、ナンプラーを回しかけたら、食べやすい長さに刻んだたっぷりのセリを加えて、しんなりしたら出来上がりです。

 

ナンプラーでなく、もちろんしょっつるを使っても美味しいです。

 

まとめ

早春の、すっきり目覚める香りのセリの食べ方、いかがでしたか?

 

また、セリの語源で有力な1つに、一所に「競る」ように生えるので、受験のゲン担ぎにも、ご活用頂けるかもしれません。

 

セリは早春から春ごろまで楽しめますので、せりせり、しゃきしゃき、香りの良い季節の味を色々な調理法で楽しんでみてください。

 

 

 

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