「ヤングコーン」とは?
「ヤングコーン」は「ベビーコーン」とも言われる小さなとうもろこし。
水煮の缶詰やレトルトパウチの商品が多く出回っているおかげで1年中食べることができますが、これから夏にかけて収穫できる果菜類です。
ヤングコーンという品種があると思われがちですが、実はとうもろこしの成長過程で摘み取った「幼果」のことを指しています。
通常1本の株に「雌穂」と呼ばれる実が2~3個つきますが、甘くて大きな雌穂を収穫するために、最上段についた1番果を除いた2番果以降を間引くのが一般的。
この間引く作業を「摘果」と呼び、この作業によって穫れるのがヤングコーンです。
摘果したばかりのヤングコーンがこちら。
ヒゲに優しく包まれたヤングコーンはまるでお姫様のようにキラキラしています。
一般的にヤングコーンは10センチ前後のものが多いですが、成長のペースは株ごとに異なるため、様々な大きさのものに出会えることもあります。
また、とうもろこしには、黄粒種・白粒種・バイカラー種などがありますが、成長途中のヤングコーンでは、まだ見分けることができません。
最初はまず丸焼きに!
皮つきのヤングコーンが入手できたときにやっていただきたいのが丸焼き。数枚残して皮を剥き、ヒゲを短くカットして魚焼きグリルで焼くだけ。
皮をむいてヒゲごといただきます。フレッシュなヤングコーンはジューシーでヒゲも甘い!
ヒゲの活用方法
とうもろこしのヒゲは雌しべで、1本1本が粒とつながっています。そのため、ヒゲが多いほど粒が詰まったとうもろこしになります。
丸焼き以外にも、天ぷらやスープにしたり、フライパンで炒ってお茶にしたり、様々な活用方法があるヒゲ。今回、私からはガレットをご紹介します。おやつにもピッタリで、お酒にも合うおつまみにもおススメですよ。
ジャガイモと「ヒゲ」のガレット
材料(1枚分)
・とうもろこしのヒゲ 50グラム
・じゃがいも 1個(約100グラム)
・塩 小さじ1/2
・胡椒 適量
・オリーブオイル 適量
・刻みパセリ お好みで
作り方
1.とうもろこしのヒゲは3センチほどの長さに切り、じゃがいもは千切りにする。
2.1をボールに入れ、塩・胡椒を加えて混ぜる。
3.フライパンにオリーブオイルを熱し、2を広げて入れる。
4.フライ返し等で表面を抑えながら、両面を色よく焼く。
5.お皿に盛り、お好みで刻みパセリを散らす。
じゃがいもは水にさらさずに焼きます。成型しにくい場合は小麦粉や片栗粉を加えるとまとまりやすくなります。お好みで粉チーズなどを加えても良いでしょう。
ヒゲには利尿作用があり、むくみ解消にも効果が期待できるので、できるだけ捨てずに活用していただければと思います。
ヒゲも上手に取り入れながら、ヤングコーンの旬を楽しんでくださいね。
工学部卒の元SE。
結婚後、「焼肉屋の嫁が野菜ソムリエっておもしろくない?」という興味で野菜ソムリエプロの資格を取得。その後もフードツーリズムマイスターやフードロスゼロ料理アドバイザーなどの食に関する資格を取得し、現在は自治体等と連携しながら農産物のPRや地産地消の推進、食育活動などを行なっている。