管理栄養士、お野菜レシピ考案家のみやかわゆいです!戸惑う食材の切り方って何?と聞くとよくあげられるのが「乱切り」。
なんとなくで切っているという時も多いのではないでしょうか?
私も野菜の切り方レッスンの講師をしていた時に、多くの生徒さんがみじん切りと並んで苦手とする切り方という印象を受けました。
今回は、そんな乱切りの基本的な切り方から応用までをまとめてみました。
乱切りの切り方を身につけて、より調理をスムーズに、そして料理を美味しくしていきましょう!
乱切りとは?
乱切りは、切る大きさを揃えつつ、形は不規則なるように切っていく切り方です。
一見、難しそうに見える切り方ではありますが、コツを掴めば簡単に切ることができます。
乱切りの効果
乱切りをすることによって、得られる1番大きなメリットは「味の染み込みが早くなる」ということです。
乱切りは野菜に対して斜めに包丁を入れていきます。斜めに不規則に包丁を入れることにより、表面積が大きく広がり調味料などと接する面が多くなるので、味の染み込みが良くなります。
他にも乱切りは、食べた時にゴロッとした食感を生み出します。
細切りや薄切りよりも、野菜の持つ個性ある食感や味を感じることができます。
見た目にもその野菜の存在感が出るので、野菜をメインにしたい時やその野菜の味を引き立たせたいときにもおすすめの切り方です。
乱切りの手順(きゅうり)
では早速、乱切りの手順をひと手順ごとに分けて、お伝えします。
準備:セッティング、基本の立ち姿勢
乱切りの切り方の手順に入る前に、包丁を使うときの基本的な準備をします。
まずは、濡れ布巾や滑り止めシートを敷いて、その上にまな板を置きましょう。安全に包丁を使う際に大切な一手間です。
次に、基本の立ち姿勢についてです。調理台と自分の間に拳1個分のスペースを開けて立ちます。
足は肩幅に開いて、利き手と同じ側の足を、45度後ろに引きます。この姿勢が基本の立ち姿勢となります。
このセッティングと姿勢で立つことによって、野菜に対してまっすぐ包丁が入り、腕もスムーズに動かすことができます。準備ができたら、早速切り進めていきましょう!
①野菜を斜めに、包丁は真っ直ぐに
まず、まな板の上に野菜を斜め45度に置きます。包丁はまな板に対して垂直になるように構えます。
②野菜に包丁を入れる
野菜に包丁を入れ、切り口が斜めになるように切ります。
③野菜を90度手前に回す
野菜をくるっと90度手前に回して、野菜の断面が真上を向くようにします。
④包丁を入れる
再度、野菜は斜め、包丁は垂直になるように構えて包丁を入れて野菜を手前に回す手順を繰り返していきます。
※この時、乱切りの大きさを小さめにしたい場合は、野菜の断面に包丁を入れていきます。そうでない場合は、断面の少し下に包丁を入れましょう。
太い野菜の乱切り(大根)
太い大根などの野菜は、乱切りをする前に一手間加えます。まずは、四つ割りにして細く形を整えましょう。
そのあとは、斜めに包丁を入れて大根を回しながら切っていきます。
太さが変わる野菜の乱切り(にんじん)
途中で太さの変わる人参は、半分程度までそのまま乱切りで切り進めます。
後半の太い部分を縦半分に切ります。
半分に切った人参を同様に回しながら切っていきます。
厚みの薄い野菜の乱切り(ピーマン)
厚みの薄いピーマンやパプリカは、先の細い方から包丁を入れていきます。
野菜を回しながら向きを変えつつ、タネのついているギリギリまで包丁を入れていくと、きれいにヘタとタネが取り除けます。
乱切りの応用〜縦長乱切り〜(きゅうり)
乱切りの手順を覚えたら、応用の切り方にもチャレンジしてみましょう!まな板に置く野菜の角度を変えるだけで、仕上がりの形が変わります。
まな板の上に野菜を60度の角度に置き、乱切りと同じ手順で切り進めます。
仕上がりの形が、細長い乱切りになります。コロコロとした乱切りよりも、箸で掴みやすく食べやすいのが特徴です。きゅうりの和え物や太めのきんぴらごぼうにもおすすめの切り方です。
まとめ
乱切りは、簡単なポイントを抑えて覚えてしまえば、決して難しくない切り方です。
野菜の形に合わせて、一手間加えて切ることで、均等な大きさの乱切りに仕上げることができます。
「切る」という作業は、単純作業にも思われますが、料理の味、見た目、食感など多くの面に影響します。
美味しい料理を作るにはまずは食材の切り方から。1つでも多くの切り方を身につけて、料理を美味しく楽しくしていきましょう!
管理栄養士、お野菜レシピ考案家。レシピ提供、フードスタイリング、コラム執筆、料理教室など野菜に関する分野を中心に活動。Instagram【 #ぽんレシピ 】で100レシピ以上公開中。