日々の包丁のメンテナンスアイテム
包丁のメンテナンスといえば、研ぐこと。ですがその前に、毎日使ったあとのメンテナンスをご紹介しましょう。
包丁は、使ったあとにしっかりと洗って乾かしておくことがとても大切です。サビは、空気や水気にさらされていたり、汚れが付着し続けたりすることで起きます。
きちんとメンテナンスしておけば、新品のようにきれいなまま使い続けることができます。
サビに強いといわれるステンレスでできた包丁でも、錆びないわけではないので、どんな包丁でもメンテナンスすることをおすすめします。
毎日のお手入れの仕方
【用意するもの】
・食器用洗剤
・スポンジ
・クレンザー
・たわしつきスポンジ
・乾いたふきん 2枚
1.スポンジに食器用洗剤をつけ、油などがしっかり取れるように包丁をよく洗う。
2.乾いたふきんで拭く。
3.100円玉くらいの量のクレンザーを刃の上に落とし、乾いたたわしつきのスポンジで刃の全体を磨く。裏側も同様にする。
4.お湯でよく流したらもう一枚の乾いたふきんでよく拭く。
5.包丁はすぐにしまわず、じゅうぶんに乾くまで水気のない場所に置いておく。
包丁を研いでみよう
日々のメンテナンスをしていても、なんだか切れ味が悪くなってきたな……と思ったら、包丁を研ぐサイン。
切りにくい包丁で食材を切ると、断面がガタガタになってしまって味が落ちたり、力を入れすぎて怪我をしてしまったりすることもあります。
包丁を自宅で研ぐには、このような「砥石(といし)」を用意しましょう。砥石は荒砥石、中砥石、仕上げ砥石と3種類のものがあります。でも、まずは中砥石があればよいでしょう。
1.砥石に水を500円玉ぶんくらい垂らす
まず、砥石の上に水を垂らして表面に馴染ませます。
2.包丁を動かして研ぐ
砥石に対して包丁の刃を斜めに置き、刃の切れる部分をぴったりと砥石に当てます。しっかりと刃が当たっていないときちんと研げないので、吸い付かせるように置きましょう。
そして刃がしっかり当たっているその角度のまま、斜め前に向かって研いでいきます。包丁を大きく動かすというよりは、砥石の上を行ったり来たりさせて、石の上を滑らせるような感じです。
10回ほど往復させたら、今度は刃の下の部分の方も同じように研ぎます。
洋包丁など両面に刃がついたものは裏側も同じようにしますが、裏は表よりも少し軽めに研ぐことを意識するとうまくいきますよ。
シャープナーで研ぐと包丁はどうなる?
砥石のほかにも、シャープナーという包丁を研ぐためのアイテムがあります。これは、包丁の刃を通すだけで研げるというもので、一時的に包丁がとても切れやすくなります。
ただし、シャープナーは包丁を研いでいるのではなく、表面に傷をつけて切れ味をよくしているのです。
こればかり使っていると、刃こぼれを起こしたり、何度やっても切れ味が戻らなくなってしまったり……ということもあるので、急いでいるときや一時的にというときにおすすめしたいアイテムです。
シャープナーは砥石の代わりではなく、ちょっと切れ味が気になるときや、どうしてもというときの救世主だと思っておくとよいでしょう。
また、シャープナーは片刃包丁には対応していないものがあるので、注意が必要です。
長く包丁を使いたい場合は、やはり砥石で研ぐことをおすすめします。
まとめ
包丁を研ぐことで、料理の味を均一に保つだけでなく、怪我を未然に防ぐことができます。買ったまま放置しがちな包丁ですが、この機会に手入れをしてみてはいかがでしょうか。
食のライター・料理家。
書籍や雑誌、webなどで執筆と料理の仕事をしている。アウトドア好きが高じて『メスティンBOOK』(山と渓谷社)、『キャンプでしたい100のこと』(西東社)でアウトドア料理のレシピ監修も行う。『こねこのコットン チアーカフェストーリー』(学研プラス・7/6発売)では、児童向け小説の執筆と、おはなしの中に登場するレシピの開発をしている。5歳と13歳の母。