届いたのは、箱サイズギリギリのキレイな鯛にカニ、ハマグリ!
クール宅配便で届いた発泡スチロール箱を開けてみると、中から出てきたのはピカピカな鯛。
ひらくなり我が家の5歳児が「きれい〜!」と、その鱗の輝きにびっくりしていました。「唇が真っ赤で口紅を塗っているみたい、真鯛かな?」と12歳のお姉ちゃん。
こちらは真鯛ではなくハナダイという種類で、スーパーではよく「血鯛」という名前がついて売られています。
そして氷の中には、子どもたちが「怖い!絶対生きてる!」と言い張っていたヒラツメガニ。
一杯がこんなに大きいんです。これがなんと箱にみっちり四杯も入ってる!
興味はあるけれど、なかなか勇気が出なくて触れない子どもたち。カニの脚や顔つき、どこが目なのかなあ、なんて観察していました。この他に大きなハマグリも入っていました。
魚介を見てから子どもたちと決めるレシピ
さあ、おいしそうなお魚が届いたのはいいけれど、どうやって食べようか?
さっそく子どもたちと話し合いました。
一般的には、食べたいメニューを考えてから食材を購入すると思うのですが、我が家では食材を適当に買って、あとでそれを見ながら「どんなふうに食べる?」と相談して料理することがよくあります。
それぞれに自分の好きな料理本を持ってきて魚のレシピを調べたり、「そういえば、ハマグリは前に網で焼いて食べたね!」と思い出の中からレシピを引っ張り出してきます。
5歳がふと「新鮮なお魚だったらお寿司にもなるの?」と言いはじめました。鯛めしにアクアパッツァに……と煮炊きすることばかり考えていたので、眼から鱗。
せっかく新鮮なんだからと、お寿司にすることにしました。
魚をおろすのは難しく考えずに感覚で
丸ごと魚が届くと、困ってしまう方もいらっしゃいますよね。どうやって捌いたらよいかまったくわからない方は、YouTubeなどにたくさん動画が上がっていますので、動きを見るのがいちばん早く習得できると思いますよ。
じょうずにできなくても、お魚一匹がどんなふうに解体されていくのかを見るのはとっても勉強になるし、思い出に残るんですよね。
アジやイワシはおろしたことがあるんだけど……という方なら、もうそれで大丈夫。魚の構造は大きく違わないので、感覚でおろしていっても、大名おろしでもじょうずにできますよ!
まずはしっかりしたウロコがついているので、念入りにウロコを取ることからはじめましょう。そのあとは頭を落として内臓を取り、三枚におろしていきます。
ちなみに魚をおろすときには出刃包丁と柳刃包丁があるとやりやすいので、もしこれからも使いたいなという方は持っておくのがおすすめです。
でも、それも最初はあまり気にせずに。三徳包丁だと骨の部分が硬いので、やや切りにくさはありますが、おろせないわけではないのでよく研いで使ってみましょう。
ハナダイは皮が柔らかくて甘みがあるので、三枚おろしにしたら湯引きするだけで皮は取りません。まずはちょこっとお刺身にして、みんなでつまみ食い。
気分は板前!お寿司を握ってみよう(小さい子はラップで)
お刺身ができたら酢飯を用意し、小さく握って鯛をのせてさらに握ります。握りやすいよう、ごはんをちょっと硬めに炊くのがポイントです。
鯛が潰れないようにやさしく、でもしっかりと握ってごはんと魚が離れてしまわないようにします。
小さい子にはちょっとハードルが高いので、手まり寿司をつくるようにラップに鯛を敷き、その上からごはんをのせてくるくると絞っていく方法でも、じょうずにできますよ。
パクパク食べちゃうお寿司のできあがり!
さあ、できあがりました! いろんな形があって楽しいお寿司屋さんです。
鯛の新鮮なこと! そして脂ののっていること! プリプリの引き締まった身がおいしくて、奪い合うように食べた我が家でありました。
ちなみに、鯛は棄てるところがないと言われている魚です。
おろして残った頭や骨はとっておき、だしをとってスープやあら汁にしたり、ごはんを炊くときに入れたりするのがおすすめ。すぐに使わない場合はこのまま冷凍もできますよ。
ハマグリは酒蒸しに、カニは贅沢なパスタに
ハマグリはよく洗ってそのままお酒と一緒にお鍋へ。お酒の分量は、水分がなくならない程度に入っていれば大丈夫。白ワインならパセリやニンニクなども一緒に入れるのもいいですよね。
パカッと口が開いたらできあがり。貝は口が開いたあといつまでも加熱していると、どんどん身が縮まって小さくなってしまうので、口が開いたらすぐに火を止めて取り出しましょう。
ヒラツメガニは身が少なく、お味噌を楽しむカニなので、煮込んだりスープにしたりするのがおすすめ。我が家ではこんなふうにパスタになりました。
一杯を四等分してニンニクとオリーブオイル、玉ねぎで炒めたら、トマト缶と牛乳、生クリームで煮込んでパスタソースを作ります。
クリームソースならフェットチーネがよかったけれど、なぜか売っていなかったので普通のパスタで。カニ味噌の濃厚な味わいと海の香りがレストランで食べるメニューのようで、子どもたちも大喜びでした。
ちょっとした日常のアクティビティに、ぜひ頼んでみてくださいね。福袋は海鮮だけでなく、野菜やお米、お肉、お花などさまざまなものがありますよ!
今回注文したのはこちら
今回注文したのは、千葉県旭市 不動丸さんの【海鮮福袋】鮮魚だけじゃない!? 漁師のお任せ海鮮セット。
食べチョクには他にも期間限定の夏の福袋がありますので、ぜひお試しくださいね。
食のライター・料理家。
書籍や雑誌、webなどで執筆と料理の仕事をしている。アウトドア好きが高じて『メスティンBOOK』(山と渓谷社)、『キャンプでしたい100のこと』(西東社)でアウトドア料理のレシピ監修も行う。『こねこのコットン チアーカフェストーリー』(学研プラス・7/6発売)では、児童向け小説の執筆と、おはなしの中に登場するレシピの開発をしている。5歳と13歳の母。