鮮やかな朱色で艶々とした見た目の「みょうが」。一口食べると、爽やかな風味とほのかな苦味、シャキシャキとした食感を楽しめます。
薬味のように使用し、料理の脇役として広く知られていますが、実はメイン料理としても楽しむことができるのをご存知ですか?この記事では、そんなみょうがの魅力をたっぷりとご紹介します。
みょうがってどんな野菜?
そもそもみょうがの旬は6月〜10月の初夏から秋にかけての時期。
6〜8月の前半の時期に収穫されるものを「夏みょうが」、8〜10月の後半の時期に収穫されるものを「秋みょうが」と呼びます。夏みょうがは比較的小ぶりなものが多く、秋みょうがは色鮮やかで大きなものが多くなります。
爽やかな味わいから夏のイメージが強い野菜ですが、秋も主役となる野菜なのです。
薬味食材としての「みょうが」の役割
そもそも薬味とは、香り、辛味、ほろ苦味の強い特徴を持ち、少量で料理の風味を引き立て、食欲増進、消化吸収に役だつものを指します。みょうがの他に薬味としてよく使用される食材には、生姜や大葉、ねぎ、わさび、ゆずなどがあります。麺類や鍋のアクセントとして使用されたり、肉や魚などの臭み消しに活用されることも。
特にみょうがは、その独特の風味を活かして、そうめんや豆腐などのさっぱりとした食材と一緒に食べられることが多いです。そんなみょうがの薬味としての役割の秘密は、香り成分であるアルファピネンという物質。これらが消化の手助けや食欲増進などの効果をもたらしてくれると言われています。
夏の暑さで食欲が落ちている時期や、食欲の秋で胃が疲れている時など様々なシーンで活かすことができますね。
みょうがの魅力を楽しむアレンジレシピ
「薬味としてはよく使うけど、他の料理に活用したことがない……」そんな方に必見なのがこちらのアレンジレシピ。相性の良い食材と合わせたり、熱を加えることによって、いつもと違うみょうがの味わいを楽しむことができますよ。
【1】みょうが味噌の豚巻き
爽やかなみょうがとコク深いみそは相性が良く、飽きずにお箸が止まらないおいしさに!豚バラ肉のような脂身が多めの肉料理もさっぱりと仕上がり、ごはんのお供にぴったりの料理になります。晩ごはんのメインにはもちろん、お弁当のおかずにもおすすめです。
〜材料〜
・豚バラ肉(薄切り) 4枚(約100g)
・みょうが 4本
・Aみそ 大さじ1
・Aみりん 大さじ1
・A料理酒 小さじ1
・ごま油 適量
〜作り方〜
1.ボウルにAのみそ、みりん、料理酒を入れ混ぜます。
2.豚バラ肉に1を塗り、みょうがを巻きます。同様に3個作ります。
3.中火に熱したフライパンにごま油、2を入れ、こんがり焼き色がつくまで加熱します。
4.器に盛り付け、お好みでサニーレタスを添えて完成です。
濃いめの味付けが好きな方や、みょうが独自の味わいが苦手な方は、しょうゆ小さじ1を追加してもおいしく食べられます。
【2】みょうがとクリームチーズのカナッペ風
みそと同様に、みょうがはチーズとも相性抜群!なめらかクリーミーなクリームチーズと、旨味たっぷりのツナを合わせ、おつまみにもぴったりな味わいに虜になること間違いなしです。混ぜてすぐ完成するので、急なおもてなし料理にもぴったり。
〜材料(作りやすい分量)〜
・クラッカー(お好きなもの)6枚
・みょうが 1本
・クリームチーズ 60g
・ツナ缶 1/2缶(正味25g)
・塩 少々
・粗挽き黒胡椒 少々
〜作り方〜
1.みょうがは粗みじん切りにします。
2.ボウルにクリームチーズを入れ、なめらかになるまで混ぜたら1、ツナ缶、塩を入れ全体になじむように混ぜ合わせます。
3.お好みのクラッカーの上にのせ、粗挽き黒こしょうを散らして完成です。
他にもまだある!みょうがのアレンジ料理
薬味としてだけでない、みょうがのアレンジ術をご紹介しました。みょうがは調理が難しい印象があるかと思いますが、同じ薬味食材の「生姜」の代わりにみょうがを加え、炒め物などにアレンジするだけでも風味が変わり、レパートリーが広がりますよ。
また、みょうがをごはんに混ぜたり、衣をつけて揚げ物料理にしたりと活用方法は無限大!ぜひお好みの味わいを見つけてみてくださいね。
コトバンク:https://kotobank.jp/word/%E8%96%AC%E5%91%B3-143558
書籍「身体においしい野菜の便利帳」
滋賀県出身。管理栄養士・フードコーディネーター。「頑張る人たちを食で支えたい。毎日の小さな幸せを届けたい。」の思いを形にするべく、働きながらレシピ作成やライターとしても活動中。食と旅行が大好きな人。