イカの種類と、食用のイカについて。

 

 

イカの分類


イカは、学術的分類として「軟体動物門-頭足綱-鞘形亜綱-十腕形類」に分類されており、貝類やタコと同じグループになります。

 

イカはその中でも「イカの甲」を持つコウイカ類と、ヤリイカやスルメイカのように「細長い」イカのツツイカ類に分けられます。

 

イカの種類

 

世界中には450種類ものイカが生息しており、そのうち60種類が漁獲の対象となっています。

 

また、日本近海では約140種類程度生息していると言われており、その中で食用になっているイカの種類は30種類と言われています。

 

胴体が6m以上のとても大きいダイオウイカから胴長が16mm以下の小さいヒメイカまで多種多様のイカが海で生活しています。

 

 

イカの呼び名

 

イカの英語表記には、主に「squid」「cuttlefish」の2種類があります。英語ではコウイカ類をcuttlefishと言い、ツツイカ類はsquidと呼びます。

 

日本国内でイカの呼び名が地方ごとで違う種類もあります。

 

 

例えば、スルメイカは「松前するめ」の主原料という事でスルメイカと呼ばれていますが、北海道・東北の主な水揚げ地では「マイカ」と呼びます。

 

九州ではスルメイカに「とんきゅう」、「つしまいか」、「ばかいか」、「くそいか」あるいは「がんぜき」などの方言名があります。

 

関東方面では若いスルメイカを「むぎいか」と呼びます。

 

 

ケンサキイカは築地市場では「あかいか」と呼ばれますが、九州では「しろいか」と呼びます。

 

神奈川県、三浦半島辺りでは、ケンサキイカの中でも小ぶりのものをメトイカと呼びます。夜に目が光ることから「目灯イカ」、そこから派生してこの呼び名になりました。

 

また同じような由来で、四国から本州の沿岸では「めっとう」「めひかりいか」と呼ばれます。

 

旅先の市場で、普段見慣れたイカがどのような呼び名で売られているか見てみるのも楽しいですね。

 

イカの種類別、特徴とおすすめの調理法

 

このように、同じ種類でも漁場によってさまざまな名前で親しまれているイカですが、それぞれに味わいの特徴があります。

 

どの種類のイカも、刺身・煮もの・焼きイカ・フライ・干物など、どんな調理法でも美味しくなるのですが、今回イカの種類別の味わいの特徴おすすめの調理法をご紹介いたします。

 

1 スルメイカ – 手作り塩辛


北は北海道から南は九州まで、日本周辺に広く生息しており、スーパーで一番多く目にする種類のイカがスルメイカではないでしょうか。適度な身の厚みと弾力で、使い勝手も良い種類です。

 

さばくのも比較的簡単で、捨てるところがほとんどありません。しかも、お刺身から焼きイカ煮イカ、天日干しまで、何にしても美味しいのが魅力です。

 

新鮮なものが手に入ったら、手作りの塩辛を作るのはいかがでしょうか?

 

2 ケンサキイカ – イカそうめん

 

ケンサキイカの上品な甘さとコリコリした歯ごたえは、細切りのいかそうめんでより生かされます。

 

佐賀県の呼子の剣先イカの活け造りも有名ですね。

 

また、加熱すると身が固くなりづらいので、煮つけにするのもおすすめです。

 

3 一夜干し – ヤリイカ

 

 

胴が細長くエンペラが大きく尖っている姿が槍のように見えるヤリイカは、身が薄いため、一夜干しにすると甘みが凝縮します。

 

4 アオリイカ – お刺身、握り寿司

 


「イカの王様」とまで言われる高級食材です。抜群の甘味と、ねっとり舌に絡みつく食感が特徴です。

 

格子に隠し包丁を入れてから、2~3㎝角ほどに切り分けたお刺身は、味と食感が存分に楽しめます。

 

また、軽く干した一夜干しや、薄く衣をつけてサッと揚げたジューシーなイカリングも、濃厚な味がたまらないので、手に入ったらぜひお試しください。

 

5 コウイカ – イカ墨パスタ、バター炒め

 


関西方面では、瀬戸内海でとれるコウイカを「マイカ」と呼び、人気の食材となっています。

 

また、コウイカは、「スミイカ」と呼ばれるほど墨の量が多く、イカ墨パスタに利用されることでも有名です。

 

身が厚いので、お刺身も食べ応えがあって美味しいですが、軽く火を通すことでイカの美味しさを堪能できます。

まとめ


さまざまな調理法でおいしく頂けるイカの魅力に触れていただけたでしょうか?

 

同じ刺身で頂くにしても、種類によって味わい・甘味・食感が違います。

 

イカは種類によって旬も変わってきますので、季節ごとのおいしさも堪能してみてくださいね。

 

 

 

 

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