タイ料理・シンプルクッキング研究家、サクライチエリです。

 

タイ料理でも梅干しは頻繁に使うので、今までは庭の梅の木に実る梅を使って、毎年梅干しを作っていましたが、今年はほとんど実が出来ませんでした

 

そこで、今年はこだわりの梅を生産されているファームぱんぷりんさんから梅を購入し、ちゃっかりお話も伺いつつ、プロが手塩にかけて育てて収穫した梅を使って梅干し作りに取りかかりました。

 

今回は、その様子をレポートさせていただきます。

 

梅には梅干し作りに適した種類があった

 

この度、梅干し用の南高梅を購入させていただいたファームぱんぷりんさんは、梅干用の他に梅酒用の梅も販売されています。まず、その違いについて伺ってみました。

 

「梅酒用の梅はごじろう梅といって、古くからある品種です。1つの梅から抽出される水分量が多いのが特徴で、しかも澄んだ水分が取れます。

 

高級な梅酒はごじろう種で作られているのですよ。

 

また、梅干に適しているのは南高梅です。皮が薄く、実が柔らかいのが特徴なので、ふっくらした梅干しが出来るんです。

 

水分もたっぷり含んでいるので、もちろん梅ジュースや梅酒にもおすすめです。

 

しかし、特に南高梅は農薬を散布しないと細菌にやられてしまうくらい繊細。でも、うちはなるべく減農薬できれいな状態の梅を出荷させていただいています」

 

との事でした。

 

 

確かに、我が家の庭の梅は、毎年実に斑点が出ていたように思います。

 

自宅用だからと、見た目に目をつぶって梅酒、梅シロップ、梅干に加工していました。

 

この斑点が細菌が付いた跡で、これが多いと見た目だけでなく、その部分が梅干しになっても固く残り、シロップを抽出した時に斑点が沈殿し、瓶詰の時に漉す手間がかかります。

 

 

「うちの梅は斑点が極力ない状態で、大きなものを出荷しているので、一度購入した人が次の年もリピートして下さっているんですよ」

 

との言葉も、頷けます。

 

なお、梅の実の収穫量は、毎年安定することはなく、ファームぱんぷりんさんも「昨年の七割」の出来だそうです。

 

今年は和歌山県全体でも収穫量は少ないと新聞でも報じられていました。

 

家にあるものだけを使う我が家の梅干しの仕込み方

梅干作りに関しては、ファームぱんぷりんさんも、“企業秘密がたくさん詰まっている”梅干を販売されているので、ここから先は、我が家の梅干の仕込み方をご紹介させていただきます。

 

1.まず、梅を1時間程水に漬けます。

 

 

水に漬ける事で、汚れが自然に落ち、また、傷ついたところが見分けやすくなると思って、この方法を取っています。

 

2.竹串を使って梅のヘタを取り除き、梅の水分をきれいにふき取ります。

 

 

特に梅のヘタの部分や、なり口の所に水や雑菌が溜まりやすいので、丁寧に水分をふき取って下さい

 

3.密閉用保存袋に梅を入れ、消毒用のホワイトリカーを、梅の表面が濡れる程度に振りかけます。その後、梅の総量の15%の塩をまぶして口を閉め、梅の重量の2倍程度の重しを乗せます。

 

 

梅の収穫量、仕込み量が年によって変わるので、適した陽気を煮沸消毒。

 

完全に水分を飛ばすなどするよりも、梅が入る量の袋を使い、その上で家にある梅が入る容量の容器に入れるのが、我が家の仕込み方です。

 

梅の量が多い時には、何カ所かに分散して仕込んでおけば、万が一、どれかの袋にカビが出てしまっても、残りは大丈夫…というように、リスク分散の意味もあります。

 

ここまで仕込むと、3~4日で、塩の浸透圧で出てきた梅の水分が、梅の実が完全にかぶる位まで上がってきます。これが「白梅酢」です。

 

ここまで来た後、重しを少し軽くして、1カ月程寝かせてから土用干しをすると、白梅干し

 

途中で塩もみした赤紫蘇を加えて寝かせ、土用干しをしたものが、紫蘇梅干しになります。

子どものお手伝いと学習を兼ねる、梅干し仕込み

梅干の仕込みは、ご家族で協力して行ってもらいたいです。

 

例えば、梅のヘタ取りは、幼稚園生でも出来ます。

 

算数の「割合」の学習は小学校高学年、少数の計算は4年生から習いますので、「梅の総重量の何割の塩は何グラム?」「2倍量はどれくらいの重量になる?」など、子どもに計算してもらうと、学習とお手伝いの両方が叶います。

 

また重しと容器の調達、重量が均等に梅に伝わる乗せ方など、家族で考えて試してみる事が出来る作業があるのも、家にあるもので漬ける梅干し作りの面白さだと、私は思っています。

 

 

そしてできた梅干しを「ウチ、市販の甘い梅干しより、家で作った塩分15%の方が好きなの」と、いっぱしの口がきけるようになっているのは…はい、我が家の小学生です。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

 

手作り梅干しは、1人で孤独に漬けるより、家族で協力して漬けた方がより美味しく感じるでしょうし、その後の財産になります。

 

さらに、梅農家さんから毎年梅を仕入れて、今年の出来はどうだったなどのコミュニケーションが取れたら、もっと梅干し作りが楽しくなる事でしょう。

 

梅の季節が終わってから「漬ければよかった」と思われる前に、気になった農家さんから直接購入して、梅干作りにチャレンジしてみて下さいね。

 

梅干し作りに挑戦するなら、生産者さんから仕入れた梅で!

 

家族で挑戦したい梅作り。せっかくなら生産者さんからこだわりの梅を購入して、コツなどを聞いてみながらやってみましょう。

 

今日ご紹介したファームぱんぷりんさんをはじめ、食べチョクには梅を販売されている生産者さんも多くいらっしゃいます。

 

ぜひお好みの梅を見つけて、トライしてみて下さいね。

 

詳しく見てみる

 

参考

紀伊民報

 

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