お正月太りはなぜ起こる?

お正月といえば、おせち料理の他にお肉やお魚などたくさんのごちそうが並び、ついつい食べ過ぎてしまいますよね。こんな時、炭水化物を抜いたり減らしたりして調整しがちですが、炭水化物を食べずにおかずだけの食事をしていると、脂質やたんぱく質が多くなり、栄養素のバランスが崩れやすくなります

 

炭水化物はエネルギー源になる栄養素ですから、不足すれば筋肉に蓄えられている糖がエネルギーとして使われ、筋肉量が落ちてしまいます。また、うまく熱が作られなくなり、体温が下がってしまうこともあります。

 

これを続けていくと、どんどん基礎代謝が落ちてしまいます。基礎代謝とは寝ている間も消費してくれるエネルギーのこと。基礎代謝が高いほど太りにくく痩せやすい体といえますので、おかずを食べ過ぎたときは、炭水化物を無理に控えるのではなく、上手な摂り方を心がけましょう。

 

 

栄養素の理想的な摂取バランスは?

炭水化物、脂質、たんぱく質は、カロリーを持つ栄養素です。この3つの栄養素の理想的なバランスは、厚生労働省から出典されている『日本人の食事摂取基準』によると、炭水化物60%、脂質25%、たんぱく質15%です。この数値は、日本人の健康と維持増進を目的とし、「この割合で食べると体によいですよ」ということを意味しています。

 

炭水化物は糖質と食物繊維に分けられ、カロリーを持つのは糖質です。糖質といえば、主食となる白米、パン、麺類と砂糖、はちみつなどに含まれています。砂糖の場合99%以上が糖質ですが、白米やパン、麺類などはビタミンやミネラル、食物繊維も含まれています。ビタミンやミネラルはカロリーを持つ栄養素をスムーズに変換する役割を果たしてくれるのです。

 

カロリーを持つ栄養素にはそれぞれ役割があり、炭水化物はエネルギー、脂質は体の材料やエネルギー、たんぱく質は身体の材料になります。これら3つのバランスを上手に取ることが、太らない食べ方と言えるのです。

 

 

太らない炭水化物の選び方&食べ方。

 

日本人にオススメしたい炭水化物は、脂質が少ない白米です。和洋中どのおかずでも相性が良く脂質の低い白米は、おかずが例えハンバーグなど脂質の高いものでも、全体のバランスが取りやすいのです。パンやパスタ、中華麺などは脂質が高めですから、それらを主食にした次の食事は、脂質の低い白米で調節するとバランスが整います。

 

また、咀嚼して食べられる炭水化物としても、白米は優れています。パンはふんわりしているものだと10回ほど咀嚼すると溶けてしまい、逆に固めのパンは口の中の水分が奪われるため水で流し込んでしまいがちです。麺はすすって食べるため咀嚼しませんよね。

 

その点白米は粒食であり、30回、40回と咀嚼ができるのがメリットです。唾液は糖質の消化酵素を含んでいるため、しっかり咀嚼しお米と唾液を混ぜ合わせることで口から消化を助けます。胃での消化もスムーズに行われるようになります。

 

逆にパンや麺を主食にする際は噛めるおかずと一緒に食べることで、唾液の分泌も良くなるでしょう。

 

白米とおかずの理想の割合は?

 

白米とおかずの割合は白米6、おかず4が理想です。おかずの4割の内1割がお肉やお魚などのたんぱく質、3割が野菜のイメージです。

 

外食や飲み会では、どうしてもおかずの摂取が多くなりがちです。その場合、前後の食事を白米多めにするなど工夫することで、カロリーを持つ栄養素のバランスが取りやすくなります。また、夕食が遅く寝るまでの時間が短い時も、消化のよい白米がおすすめです。お味噌汁と合わせて軽めに済ませることで、翌朝の胃腸の状態も良くなります。

 

脂質の低い炭水化物である白米を食事に加えることで栄養素のバランスが整い、体の機能も向上し太りにくい体に近づけるでしょう。

 

 

参考文献:

『日本人の食事摂取基準』(厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000041733.html

 

 

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