タイ料理・シンプルクッキング研究家、サクライチエリです。
うちの娘は何でも食べますが、唯一キノコ類が苦手と公言しています。
そう言われると、私1人で食べるご飯ではキノコを食べたくなるものでして。
その中でも、切り方で食感などが変わるエリンギが最も頻繁に買うキノコになりました。
今回は、エリンギを使った、調理中も食べてからもストレス解消になる使い方をご紹介させて頂きます。
エリンギ好きな方、是非お試しください。
食物繊維だけでない、エリンギの栄養素
切り方を変えただけで、色々な楽しみ方が出来るエリンギですが、食物繊維が豊富でローカロリーで、通年安定的に手に入る、ただの「便利なダイエット食材」と思ってはいませんか?
エリンギは、体内の余分なナトリウムを排出させる作用のあるカリウムの含有量がキノコ類の中ではトップクラス。
そして、骨粗しょう症の予防効果も明らかになっているトレハロースの含有量が多いのが特徴です。
エリンギを思い通りの大きさに切り揃えてワインのお供に仕立てる
スーパーでエリンギを選ぶとき、何を基準に選んでいますか?
大きさが違う3つが入ったパック、大小2つがセットになったもの等。同じ大きさのものが揃って入っていないのが、スーパーのエリンギの特徴と見ています。
大きさの違うエリンギを、大体同じ大きさに切りそろえるのに適した方法は。
「乱切り」をお勧めします。
軸の方から回しながら乱切りにしていくと、大体同じ大きさになります。炒めものや、カレーなどの煮込み料理に使うのに適しています。
そして、このコロコロしたエリンギをアヒージョにするのはいかがでしょう?食べ応えもあり、一口サイズのワインのお供にうってつけです。
【作り方】
1.スキレットにたっぷり目のオリーブオイル、皮を剥いて潰したニンニクと、辛いのが好きな方は鷹の爪を入れて弱火にかけます。
2.ニンニクから泡が出てきて香りが立ってきたら乱切りにしたエリンギを加えて、ゆっくりグツグツオイルで煮ます。鷹の爪は、色が鮮やかになったら取り除いて、最後に飾りとして乗せて下さい。
3.仕上げに塩で味を調えて、あればパセリを振って、バゲットなどを添えて頂きましょう。
ワインに素晴らしくよく合います。
エリンギを自在に手で割いて鳴かせて、ペペロンチーノで頂く。
エリンギは手で簡単に裂けます。手で好きな大きさに分けられるのは、とても大らかな気分になれます。
大きさも自由自在で、味が馴染みやすくなるので、炒めもの、煮もの、マリネ、何にでも合います。
更に都合の良い事に、エリンギは水洗い厳禁の食材なので、それこそパックから出したらチョチョイとキッチンペーパーで拭いて、手で割いたらそのままフライパンに、という荒業が許されてしまうのです。
では、この切り方では、アヒージョと比較しやすいように、同じ材料でペペロンチーノにしてみます。
【作り方】
1.お湯を沸かし、塩を入れ、パスタを時間通りに茹でます。
2.茹でている間に フライパンにオリーブオイルとみじん切りニンニクと鷹の爪を入れて、弱火で熱します。
3.鷹の爪が色よく揚がったら一度取り出し、ニンニクの香りが立ってきたら手で割いたエリンギを加えます。
この時に、ヘラなどでエリンギを押すと、キューキュー鳴きます。
私、鳴かせたいが為にエリンギ買って来て、キューキュー鳴かせて癒されたりしています。
4.パスタが固めに茹で上がったらお湯を切り、すかさずエリンギのフライパンに加えて油をなじませるように混ぜ合わせます。
5.パスタが丁度良い固さになったらお更に盛り付け、仕上げにオリーブオイルと、好みでパセリを散らして頂きます。
細めに割けばパスタと一緒に絡みやすく、肉厚に割けばエリンギの食感が楽しめます。
みじん切りにして、本物のお肉のようなミートソースパスタに。
みじん切りは、無心になりたい時にお勧めです。
特にエリンギは癖の少ない風味なので、チャーハンなどに混ぜるとカサ増しになる上に、キノコ苦手な子どもも食べてくれます。(自分の娘で実験済)
キノコ好きさんは、このエリンギを大量にみじん切りにして、エリンギのラグー(細切れ煮込み)を作って見ましょう。
【作り方】
1.フライパンにみじん切りニンニクとオリーブオイルを入れて、弱火で熱します。
2.大量にみじん切りにしたエリンギと塩を加えて、中火にしてよくよく炒めます。
3.途中、エリンギからびっくりする位の水分が出ますが、その水分を凝縮するように煮詰めていきます。そして、風味を増したい時は、途中で白ワインを振って、また煮詰めます。
4.よく煮詰まったら味見して塩気を確認し、足りなければ塩を足し、茹で上がったパスタにかけて、好みでパルメザンチーズとパセリをたっぷりかけて頂きます。
エリンギの風味がぎゅっと凝縮して、お肉を食べているかのような満足感が得られます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
エリンギは、マツタケと違ってスーパーで何時でもあって、しかもお値段も通年安定していて、ありがたみは薄いかもしれません。
しかし、切り方1つ変えただけで、楽しみ方がガラリと変えられ、食べ応えがあるのにクセも少なく、他の食材にも控えめに寄り添える、とても使い勝手の良い優秀な食材です。
ぜひエリンギを上手に使って心も体も軽やかになってみて下さい。
<参考>
・ホクト株式会社
https://www.hokto-kinoko.co.jp/kinoko/eringi/
・クラシル
https://www.kurashiru.com/articles/da282b5c-ce40-4194-8f46-bb6f7471c06b
・全農長野
https://www.nn.zennoh.or.jp/products/mushrooms/more/post.php
タイ、バンコクにて8年間、料理教室コーディネーターなどをしながら、世界各地で料理を学ぶ。
日本帰国後は、タイ料理教室を主宰しつつ、日本の美味しい農産物とアジア料理とのコラボレーション・イベントを企画運営するなど、日本のクオリティの高い食材と出会う活動を行う。また、一児の母としての経験も基に、子ども向け食育ワークショップなどの活動にも力を注ぐ。