管理栄養士で節約美容料理研究家の金子あきこです。
紫外線が強い今の時期は、日焼け止めを塗ったり日傘を使ったりと日焼け対策を行っている方も多いと思います。
洗濯物を干しているだけでも日焼けしてしまうので油断は大敵です。外からのケアも大切ですが、体の中からの対策も実はとても大切なのです。
今日は日焼け対策に良い食べ物(栄養素)をご紹介していきます。
ビタミンエース(ACE)
「ビタミンエース」とは何かというと、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEの抗酸化作用を持つビタミンのことです。
ビタミンエース(ACE)は紫外線をあびることで発生してしまった活性酸素を除去する働きがあります。
ビタミンA
人参、かぼちゃ、モロヘイヤ、ほうれん草、卵の黄身、レバー、うなぎに豊富に含まれています。
皮膚や粘膜などを正常に保つビタミンです。お肌の細胞が正常に分裂、分化することできれいなお肌が手に入ります。
不足すれば正常に皮膚の細胞が作り替えられず、お肌の乾燥やシワの恐れもあります。
ビタミンC
赤パプリカや黄パプリカ、ブロッコリー、ケール、キウイフルーツ、レモン、アセロラなどに豊富に含まれています。
シミの元であるメラニンの生成を遅らせる働きが期待でき、コラーゲンの合成にも役立ちます。
しかし、「コラーゲンを多く含む手羽先やスペアリブなどの肉類、カレイ、鮭など魚類だけを沢山食べたら、体の中でそのままコラーゲンとして活用されるのか」というとそうではありません。
体内で一度分解してから合成されます。その合成のお手伝いをビタミンCが担っているのです。
ビタミンE
かぼちゃ、アーモンド、アボカド、大根葉、モロヘイヤ、うなぎに豊富に含まれています。
細胞膜の酸化を抑えアンチエイジングにおすすめです。ビタミンC同様メラニンの生成を抑制する強い抗酸化力を持っています。
「アーモンドドリンク」もビタミンEが豊富なので手軽に取りたい方はそちらもおすすめです。
お料理なら、「アボカドとパプリカのサラダ」や「ゆで卵とブロッコリーを合わせたサラダ」がおすすめです。
他にも、ケールに砕いたアーモンドをちらしたり、かぼちゃをレモン汁と蜂蜜でさっと煮たり、彩り鮮やかな食卓にすることで自然とビタミンエース(ACE)を摂り、抗酸化力も上がります。
たんぱく質
肉や魚、卵、乳製品、大豆製品に多く含まれる良質なたんぱく質は筋肉や内臓、皮膚、髪の毛、爪に至るまですべての材料になります。
材料がなければ、紫外線を浴びたお肌の細胞も作られませんよね。女性は野菜中心食の方や少食の方も多く、食事をきちんと食べているつもりでも意外に不足している可能性があります。
毎食たんぱく源があるか確認してみましょう。
鉄
鉄が不足すると貧血などの原因になりますが、実はお肌ともかかわりがとても深いのです。鉄はお肌のハリにかかわるコラーゲンの合成に必要な栄養素でもあります。
肉や魚などのたんぱく質とビタミンC、鉄が絡み合ってコラーゲンになります。紫外線によりダメージを受けたお肌を復活させるために必要な栄養素というわけです。
鉄はレバーやうなぎの肝、あさりなどの動物性と納豆など大豆製品、切り干し大根、ほうれん草、枝豆などの植物性の食品に豊富です。
植物性の食品に含まれる鉄は吸収率が低いのですが、ビタミンCと摂ることで吸収率がアップします。
レモン汁でドレッシングを作りほうれん草や切り干し大根を和えたり、厚揚げと赤パプリカを炒めたりと組み合わせメニューもおすすめです。
ビタミンCは抗酸化作用があり活性酸素の除去やコラーゲンの合成にも役立ちますから、毎食補給することは一石二鳥ですよね。
ビタミンD
骨を作るのに必要なビタミンDは紫外線を浴びることで生産されます。日焼け止めをしっかりと肌に塗れば塗るほど、日焼けを防ぐことはできますが、ビタミンDが作られにくくなります。
そういうことは食品からしっかり摂取する必要があるということです。ビタミンDは鮭やさんま、しらす干し、イワシなどの魚類に多く含まれています。
日焼け止めをお肌の露出部分にしっかり塗っているという方はビタミンDを多く含む食品をしっかり摂ってみてくださいね。
年齢を重ねるごとにお肌の悩みは増えますが、食べる日焼け対策もぜひ取り入れて、美肌維持をしていきましょう。
・日本人の食事摂取基準2020年版(第一出版)
・栄養の教科書(新星出版)
・ココロの不調回復食べてうつぬけ(主婦の友)
・資生堂シミ研究所HP
https://www.shiseido.co.jp/haku/laboratory/dictionary/11.html
Aricofood株式会社代表取締役 管理栄養士。レシピ開発、セミナー、コラム執筆、メディア出演等。40代からのダイエットサポート、セッションなど女性の美に特化し行っている。著書に「ショウガ甘酒食べる健康法」(日本文芸社)「おなかぺったんこ腸筋レシピ」(リピックブック)。