「お手伝い」から「お料理」へ
子どもの「お手伝い」には、なるべく「やりたい」という気持ちに寄り添いたいもの。最初のお手伝いでは、グリーンピースをさやから出したり、ゆでたまごの殻を剥いたりすることを頼んでみましょう。慣れてくると、ハンバーグのたねを捏ねたり、たまごをかき混ぜたりと、徐々に難しいことに挑戦できるようになります。
そのうち料理が好きな子は、自分ひとりで何か作りたくなったり、どんな料理にしようかを考えるのが楽しくなったりすることもあるでしょう。
そんなとき、本当に大人が手を出さずに作れるものがあると、子どもは「ひとりでできた!」という大きな達成感を得られます。今回6歳の子に作ってもらったのは、包丁を持つのが難しくてもできる、ピーラーを使ったキャロットラペ。パッとできて、つけあわせにもお弁当にもぴったりです。
キャロットラペの作り方
材料(にんじん1本分)
・にんじん……1本
・塩……小さじ1
・オリーブオイル(または香りのないオイル)……小さじ2
・りんご酢……小さじ2
・醤油……小さじ1
・はちみつ(または砂糖)……小さじ1
作り方
1.にんじんをピーラーで薄切りにする。
まな板に置いたにんじんを左手で押さえながらピーラーで剥くと、指を怪我しにくく、力を入れやすいのでしっかり剥くことができます。このまま切っていくと左側が太く残ってしまいますが、そこは別のお料理に使ってもよいでしょう。または途中からにんじんをひっくり返して剥きましょう。
太さも長さもあれこれあって、楽しい食感になります。
2.にんじんに塩を振って10分置く。
塩を振って置いておくと、にんじんから水分が出てしんなりと柔らかくなります。にんじんの個体差にもよりますが、軽く絞ってたくさん水分が出るようなら、水を捨てましょう。
3.にんじんに調味料を加える。
調味料を加えてよく馴染ませたら完成です!
このお料理のいいところは、調味料の分量が少しずれてしまってもおいしいところと、アレンジがしやすいところ。最後に白ごまやかつおぶしなどを振ってもいいし、りんご酢ではなくバルサミコ酢にしたり、粉チーズを加えたりしてもおいしくいただけます。
また、きゅうりや大根などでも同じようにできますし、にんじんと合わせて作ることもできるので、いったん作り方を覚えてしまえば、次からはもっと楽に作れるようになります。自分が作ったものを「おいしい」と言われたら嬉しいのは、大人も子どもも同じ。楽しく賑やかに食べられたらいいですね。
※子どもの料理には怪我や失敗もつきものです。子どもから目を離さず、火を使ったり包丁を持たせたりするときは充分に注意しましょう。
農家からにんじんをお取り寄せ
本日ご紹介した「にんじん」を使ったキャロットラペ。せっかくなら、採れたて新鮮なにんじんを使って作ってみませんか?
食のライター・料理家。
書籍や雑誌、webなどで執筆と料理の仕事をしている。アウトドア好きが高じて『メスティンBOOK』(山と渓谷社)、『キャンプでしたい100のこと』(西東社)でアウトドア料理のレシピ監修も行う。『こねこのコットン チアーカフェストーリー』(学研プラス・7/6発売)では、児童向け小説の執筆と、おはなしの中に登場するレシピの開発をしている。5歳と13歳の母。