子どもと一緒におやつを作るメリット
1歳半以降のお子さんにとって、おやつは必要な栄養とエネルギーを補う「第4の食事」といわれています。この、楽しいひと時であり、成長に必要な食事を親子で手作りする意義として、以下のことがあげられます。
親子のコミュニケーションが深まる
普段の食事作りとは違う「おやつ」だからこそ、時間に追われることなく、お子さんと一緒にゆったりした気持ちで料理に臨めます。
成功体験が重ねられる
おいしいおやつが出来上がると、お子さんだけでなく、大人も嬉しくなりますよね。また、最初は卵を割るのを失敗してしまったけれど、何度かトライするうちにきれいに割れるようになったなど、お子さんの成長をじかに感じることができます。
お子さんも、トライアンドエラーを繰り返した後の成功体験を重ねることで自信がついてくることでしょう。
感謝の気持ちが育つ
食材が変化していく過程をじかに見て、おやつがどんな風に作られていくのかがわかると、買い物に行った時などに「これ、おうちで作ったね!」という言葉が聞けるようになるかもしれません。
おやつは、お菓子屋さんやスーパーに並んでいるものだけにあらず。おやつ作りを通して、生産者の方に対する感謝の気持ちが芽生えるかも。
子どもとおやつを作る時に気をつけること
「お楽しみ」の要素が強くなりがちなおやつ作り。親子で楽しく最後まで楽しめるように、以下にご注意ください。
身支度を整える
髪を束ね、爪を切り、手を洗ってエプロンをつける。口に入るものを作るという意識は、身支度を整えることから。
また、お子さんの手のサイズに合わせた調理器具を揃えることをおすすめします。
刃物や火の扱いについて事前にしっかり教える
お子さんは楽しいことができるとなると、いつも以上に注意散漫になってしまうことも。
包丁で食材を切っている際も、他に刺激があるとよそ見をしがちです。小さいお子さんが包丁を握る場合、最初は必ず手を添えて一緒に切る。慣れてきても、必ずすぐにフォローできる位置に大人がいるようにしてください。
また、IHで実際の炎が見えなくても調理器具や食材は熱くなります。火傷した場合はどうなるかということなど、事前にしっかりと伝えるようにしましょう。
食材に敬意を払う
おやつ作りで楽しくなってくると、つい工作のように食材を雑に扱ってしまうことがあります。食材がおいしいおやつになるためには、ていねいに扱う必要があることを事前にきちんと伝えしましょう。
失敗を責めない
お子さんが計量で粉をこぼしたなど、真剣に作業していた時の失敗は責めないことが重要です。
子どもと一緒に作るおやつ!おすすめ3選
お子さんと一緒に作るおやつのレシピを選ぶコツは、「作業工程、作業時間、材料がすべてシンプル」だということです。調理に時間をかけるとお子さんが飽きてしまい、材料が多いと工程が複雑になってしまいます。
それら条件をクリアして、かつ、アレンジ、バリエーション豊富なおすすめおやつを3つ、ご紹介します。
プリン
基本の材料は、砂糖、卵、牛乳だけ。季節に合わせて枝豆プリンやかぼちゃプリンにしたり、乳製品アレルギー対応として豆乳プリンにしたりもできます。
卵の殻をうまく割れなくても最後に漉すので、心配いりません。また、できあがったプリンに生クリームを絞るなどの楽しみ方もあります。
ラップおにぎり
ご飯とお好みの具材を混ぜ合わせ、ラップを広げた上に乗せたら、ラップをぎゅっと絞って包むだけ。
具材のバリエーションが豊富なので、何度作っても楽しめます。サツマイモやカボチャで茶巾絞りにするのもよいでしょう。
また、この「ラップ包み」を習得したら、炊いたモチ米を適度に潰して丸めたのち、あんこで包んでラップで丸めるおはぎもできます。また、丸めたあんこを水とくず粉を加熱した生地で包む、水まんじゅうも作れるようになりますよ。
寒天ゼリー
常温で固まり、方に流し込むだけの寒天もおすすめ。こちらは、和菓子の「あじさい」です。
着色して固め、小さいさいの目に切り分けた寒天を、丸めた餡子の上に散らしてラップで包んで成型しました。
見た目がきれいなのも、お子さんが喜ぶポイントの1つです。
その他、ジュースなどで作った寒天液を固めた後にフォークで崩してグラスに入れてもきれいですし、砂糖と寒天を煮詰めてから着色して固めると、琥珀糖(こはくとう)というお菓子になります。
まとめ
お子さんと一緒に作るおやつはイベントのようで楽しいものですが、上達のためには1か月に1~2回以上トライするのがおすすめ。
ちなみに、私の娘は幼稚園の時から家でおやつを一緒に作っていたら、小学4年生の時の得意料理がオムライスになり、中学2年生の今、週に1度は晩御飯を作ってくれます。
おいしい料理を一緒に作って、お子さんの食育に役立ててくださいね。
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参考
パルシルテム https://kosodate.pal-system.co.jp/infant/snack/
ウチコト https://tg-uchi.jp/topics/3173
タイ、バンコクにて8年間、料理教室コーディネーターなどをしながら、世界各地で料理を学ぶ。
日本帰国後は、タイ料理教室を主宰しつつ、日本の美味しい農産物とアジア料理とのコラボレーション・イベントを企画運営するなど、日本のクオリティの高い食材と出会う活動を行う。また、一児の母としての経験も基に、子ども向け食育ワークショップなどの活動にも力を注ぐ。