10月下旬からはじまる野沢菜の旬
野沢菜は寒くなってくる頃、長野県で収穫がはじまります。
でも、生の野沢菜そのものはなかなか長野県近郊以外のスーパーでは見かけられないかもしれません。手に入れやすいのは、やはりお漬物になった“野沢菜漬け”。
あっさりとした味ながらも、塩だけで漬けたとは思えないくらい風味があり、独特の歯触りと葉の旨みがクセになりますよね。
野沢菜漬けはおにぎりに巻いたり、刻んでチャーハンに入れたり、ごはんとの相性はもちろんいいのですが、信州名物のおやきに代表されるように、パンとの相性もとてもいいんですよ。
野沢菜入りのピタパンサンドを作ってみよう
それでは、野沢菜漬けを使ったピタパンサンドの作り方をご紹介しましょう。
強力粉に水と塩、砂糖、ドライイーストを入れて捏ねる
ピタパンはシンプルな材料とフライパンがあれば、あっという間に作ることができるお手軽パン。発酵時間も30分ほどでできるレシピばかりなので、食べたいなと思った時すぐに作れます。
分量や発酵時間はレシピによりますが、強力粉200gに対して水を100ml程度、塩と砂糖を3gずつ、ドライイーストは4gくらい入れて捏ねるとよいでしょう。意外と適当でも大丈夫なのもピタパンのよいところ。まとまったら30分ほど寝かせてから次に進みます。
ひとつひとつの大きさにカットする
ピタパン自体をあまり大きく焼いてしまうと、中に詰める材料も多くなってしまうので、手のひらくらいのサイズに広げられるように分割します。
薄く伸ばしたらフライパンで焼く
両面をひっくり返しながら焼き、ぷくっと膨れて空洞ができるまで加熱します。
こんなふうに膨れてきて、全体が丸く風船のように膨らんだら取り出します。
荒熱を取り、半分に切ったらフィリングを詰める
ポケットのように空いたところに、フィリングをぎゅぎゅっと詰め、卵を入れます。
◆フィリングづくり
1.野沢菜漬けとしめじを同量用意し、粗く刻む。
2.ごま油をひいたフライパンに1を入れて、火がとおるまで炒める。
3.醤油を数滴香りづけにたらし、荒熱をとる。
こちらができあがり。
野沢菜の塩気とごま油の香りが、歯切れがよくパリッとしたピタパンによく合います。
ほかにも、野沢菜漬けを刻んで食パンにのせ、とろけるチーズをかけてトーストした“野沢菜チーズトースト”や、野沢菜とツナをマヨネーズであえたものをおにぎらずにする“マヨ野沢菜にぎり”もおすすめですよ。
食のライター・料理家。
書籍や雑誌、webなどで執筆と料理の仕事をしている。アウトドア好きが高じて『メスティンBOOK』(山と渓谷社)、『キャンプでしたい100のこと』(西東社)でアウトドア料理のレシピ監修も行う。『こねこのコットン チアーカフェストーリー』(学研プラス・7/6発売)では、児童向け小説の執筆と、おはなしの中に登場するレシピの開発をしている。5歳と13歳の母。