山椒の種類について知る
山椒の歴史
山椒は日本が原産のミカン科サンショウ属の植物。
縄文時代の遺跡から山椒が入った土器が出土されており、このことから、日本最古のスパイスと呼ばれています。
縄文時代の山椒が、香辛料として使われていたかは定かではありません。しかし、奈良時代の日本書紀には、山椒について書かれていたため、この時代では現代のように香辛料として使われていたといわれています。
奈良時代の山椒は、「ハジカミ」と呼ばれていました。江戸時代に入ってから、「山椒」と呼ばれるようになります。
山椒の使える部分
・葉
別名「木の芽」と呼ばれる葉の部分は春に収穫されます。佃煮や、料理の飾りや彩りに使われることも。葉の部分を使うとき、両手で葉を挟んでパン!と叩くと香りが強くなります。
・花
4月下旬の花が咲く直前にしか獲れない、珍しい部位です。収穫した後は佃煮にして、これを薬味やちらし寿司の具として使います。
・実
実は5月と7月に分けて収穫できます。5月に獲れた実は柔らかいので佃煮にし、7月に獲れた固い実は石臼で挽いて粉山椒にするのです。
・皮
じつは、山椒は木の皮も食べられるのです。皮をアク抜きして刻み、しょう油で炊いたものを『辛皮(からか)』といい、神戸の有馬ではお酒のつまみとして食べられています。
粉山椒の使い方
ご家庭でよく使われるのは、実を粉にした粉山椒ではないでしょうか。ここでは粉山椒の意外な使い方をご紹介します。
肉料理では調味料と一緒にスパイスとして使ったり、魚料理なら身にすりこませたりして使えるのです。
また、以下のような使い方も可能です。
・スイーツ(アイスクリームなど)
甘さと山椒のスパイシーさがマッチして深みのある味わいになります。
・乳製品(チーズ・バター)
チーズやバターの濃厚さに爽やかさがプラスされます。
・飲み物(ジンジャーエール・ビール)
スッキリした飲み物に爽やかさが加わり◎な味わいに。
山椒レシピ
ここでは山椒(実山椒)を使ったレシピを紹介します。
【山椒オイル】
〈材料〉
・実山椒 50g
・きざみにんにく 3かけ分
・オリーブ油 1カップ(200ml)
・塩 小さじ1.5
〈作り方〉
1.実山椒は軽く水洗いする。
2.沸騰したお湯に実山椒を入れ、中火で3分間茹で、ザルに上げる。
3.2をキッチンペーパーの上に乗せて、水けをとる。
4.鍋に実山椒ときざみにんにく、オリーブ油の半量(100ml)を入れ、軽く混ぜながら中火で1分間加熱する。泡がたち、香りが出てきたら火を止める。
5.塩を加え、残りのオリーブ油を加えてよく混ぜる。粗熱が取れたら、消毒をした瓶などに入れて冷蔵庫で保存する。
山椒オイルはパスタのソースにしたり、野菜炒めの油に使ったりとさまざまな使い道があります。またはパンにひたして食べてもOK。
冷蔵庫に入れておけば、1ヵ月は保存が可能です。
まとめ
山椒は、葉から実、そして木の皮まで食べられる便利な食材です。また、蒲焼きだけでなく、色々な食材と合わせて使っても◎。ぜひ、山椒レシピを楽しんでみてください。
参考
一般財団法人日本educe食育総合研究所 https://www.educe-shokuiku.jp/news/food/
foodeie https://mi-journey.jp/foodie/58733/
SB×クリナップ https://www.sbfoods.co.jp/info/2015/07_sansyou/
飛騨山椒 https://hidasansyo.com/blogs/column/staff-recommend-01
きょうの料理小平泰子さん https://www.kyounoryouri.jp/recipe/601010_%E5%B1%B1%E6%A4%92%E3%82%AA%E3%82%A4%E3%83%AB.html
フードライター。「食に関する仕事をしたい」との思いを胸に、会社員から給食の仕事に転職。現在、調理師免許を取るべく奮闘中。女性向けメディア・ローカルメディアでレシピ作成を行う。好きな野菜はアスパラガス。