管理栄養士で節約美容料理研究家の金子あきこです。
今日は、むくみの予防についてです。
気温も高くなり丈の短いパンツやスカートなどを履くことも増える時期ですよね。
ふくらはぎがむくんだり、ロングのスカートで足を隠してもチラッと見える足首がむくんで太く見えてしまうのは女性にはショックです。
今日は今の時期だからこそのむくみの予防策をご紹介します。
夏野菜の持つ不思議な力
体のむくみは、細胞と細胞の間に余分な水分がたまった状態をいいます。
この余分な水分を外に出すことができず、体がむくみ、重だるく感じるのです。
さらには通常は水分を汗として外に出す機能が働きますが、気温と湿度が高い場合にはうまく発汗されないこともあります。
そういう場合は尿として水分を外に排泄するように促す食べ物を摂るのがおすすめです。
きゅうりやズッキーニ、とうもろこし、茄子、スイカなどは利尿作用があり体の水分を外に出すことからむくみに良いとされています。
もちろんスイカなどを食べ過ぎたり寝る前に食べると頻繁にトイレに行ったり睡眠の妨げになりますから、食べるタイミングと食べ過ぎは禁物です。
むくみを予防する食べ物は、不思議と夏に旬を迎えるものが多いのです。
その土地でその季節に採れたものを食べるのが健康に良いという考え方を身土不二と言いますが、まさにこのことですね。
日本には四季がありますから旬の食材を食べるという事でその季節に起こる体の不調を知らず知らずのうちに取り除いてくれているのでしょう。
簡単おやつで塩分の排泄を促す
塩分を摂り過ぎることでもむくみを生じることがあります。
このような時はカリウムを含む食材を摂ることで外に排泄しやすくなります。
里芋やジャガイモなどの芋類、わかめなどの海藻類、モロヘイヤやほうれん草、ブロッコリーなどの野菜類、スイカやメロン、バナナなどの果物は多く含まれています。
バナナは冷凍できるため、忙しくて買い物に行けなそうなときは、皮をむいて一口大に切り氷を作る入れ物に入れピックを刺して冷凍庫で冷やすと数時間でバナナアイスが簡単に出来ます。
ひんやりとしていて暑い日にピッタリなおやつになります。
カリウムは茹でたり水にさらしたりすることで抜けてしまうので、茹ですぎや水のさらしすぎは注意です。
例えばブロッコリー100g中にカリウムは360mg含まれていますが、茹でると180mgと半分になってしまいます。
ちなみにほうれん草は茹でても比較的カリウムの減りは少ないです。
野菜によっても目減りする量は変わってきます。
そのまま食べられるフルーツなども合わせたり、別の食材との組み合わせも大切ですね。
熱中症とむくみを同時に予防
体がむくむことを恐れ、水分や塩分を極端に控えてはいけません。
むしろ熱中症の予防には水分も塩分もしっかり摂る必要があります。
健康な人であれば水分や塩分を通常量摂る分にはむくみを生じることはありません。
これは体が水分や塩分を排泄する作用が体には備わっているためです。
むくみが気になる方は先程もお話したように利尿作用やカリウムが多く含む野菜やフルーツなどを食べるように心がけるといいかと思います。
また暑い時期はシャワーで済ませる方も多いですが、湯船につかり体を温めることで血行が良くなり滞っていた血流も流れます。
ふくらはぎのマッサージすることもむくみ予防には有効です。
いかがでしたでしょうか。
夏に旬の食材を食べスッキリと過ごしたいですね。
・熱中症環境保健マニュアル2018(環境省)
・日本食品標準成分表2015年版七訂(女子栄養大学出版)
・薬膳・漢方検定公式テキスト(実業之日本社)
・栄養学の基本がまるごとわかる事典(西東社)
Aricofood株式会社代表取締役 管理栄養士。レシピ開発、セミナー、コラム執筆、メディア出演等。40代からのダイエットサポート、セッションなど女性の美に特化し行っている。著書に「ショウガ甘酒食べる健康法」(日本文芸社)「おなかぺったんこ腸筋レシピ」(リピックブック)。