管理栄養士で節約美容料理研究家の金子あきこです。
我が家も高校生の息子がいるため、毎日お弁当作りをしています。冬だからこそ行っているお弁当作りの工夫も合わせてご紹介していきます。
ごはんを柔らかく保つ方法
冬場は寒さからごはんがカチコチに固くなりがちです。
ごはんを柔らかく保つ第一の方法は、ごはんを十分に浸水させること。
夏場は30分位の浸水で良いのですが、冬場は1時間~1時間半と長めに浸水させるのがポイントです。夜寝る前に浸水させて炊飯器にセットしておくというのでも大丈夫です。
そして第二の方法は、ごはんをお弁当に入れる際にぎゅうぎゅうに詰め込み過ぎないことです。
詰め込み過ぎるとごはんが固くなり、箸が入りにくくなります。ごはんはふんわり柔らかく入れましょう。
また、品種によって、冷めても美味しく食べられるお米もあります。
おすすめは低アミロース米である「ゆめぴりか」や「ミルキークイーン」です。
低アミロース米は一般的なお米よりアミロースが低く、粘り気が強いのが特徴です。
またごはんが冷めた後も固くなるのが遅く、粘り気も保たれます。そのため冷めても美味しく頂けるのです。
肉や魚を柔らかく保つ方法
冬のお弁当は肉や魚も固くなりやすいです。
お肉や魚は調味料で下味を漬けてから焼くとふんわりと仕上がるのでおすすめです。
我が家で実践している調味料の組み合わせについて、いくつかご紹介します。
調味料の組み合わせ例
■醤油+酒+砂糖
照焼きのタレ。鶏肉や魚を漬け込みフライパンで焼く。砂糖ははちみつでもOK。
■醤油+酒+みりん
肉や魚に漬け込んでそのまま焼く、山椒粉や七味唐辛子をかけて焼いても良い。
■醤油+酒
なんでもアレンジできる漬け込みダレ。豚小間肉などを漬け込んで炒めれば味もしっかり付き柔らかく仕上がる。野菜と一緒に炒めやすい。
■味噌+砂糖+酒
鶏肉や魚のみそ焼きに。玉ねぎやきのこなどをのせてホイルやオーブンシートに包んでチャンチャン焼き風にもアレンジできる。
■醤油+酒+おろしにんにく+はちみつ
牛肉や豚肉のスライスや小間肉を漬け込んで焼肉風に。豆板醤を加えるとピリ辛で大人味になる。
お肉や魚は買ってきたらすぐ漬けダレに漬け込んで、冷凍してストックを作っておくとお弁当作りは楽になります。
その場合、どの調味料で味付けしたかを袋に書いておきましょう。
また、肉の脂が寒さで固まるということもあります。冬のお弁当に使う牛肉や豚肉は、脂身の少ないもも肉がおすすめです。
スープジャーを活用する
保温機能の付いたスープジャーは寒い時期にぴったりです。お弁当と共にお味噌汁などをつければ体も温まります。
おにぎり+スープジャーの組み合わせもとてもおすすめで、お弁当のおかずを作る時間のない時などに便利です。
その場合、ごぼうや大根などたっぷりの野菜の入った豚汁や鶏肉入りの鶏汁などがよいでしょう。
野菜もたっぷり食べられますし、肉類も加わるのでたんぱく質の摂取もでき、栄養素のバランスが良くなります。
そのほか、トマトベースのミネストローネ、あさりを使ったクラムチャウダーもおすすめです。
あさりは水煮缶を使うことで砂抜きなどの工程が省けるため、忙しい朝でも時短で作ることができます。
春雨と卵を入れて片栗粉でとろみをつけた中華スープも寒い日にはおすすめです。
上級編としては、深めの容器にごはんを入れて、スープジャーには熱々の親子丼の具や牛丼の具、カレーライスの具を入れます。食べるときにごはんの上にスープジャーの中身をかけて食べるというわけです。
お弁当箱にも一工夫
お弁当箱はプラスチックやアルミ製など色々ありますが、おすすめは木製の曲げわっぱのお弁当箱です。
ごはんなどの余計な水分を吸ってくれるため、べちゃっとならずふっくらとした状態を保つことができます。
ただし、電子レンジや食洗機にかけることはできません。ライフスタイルに合わせて選ぶと良いでしょう。
いかがでしたでしょうか。
まだまだ寒い日が続きます。ひと工夫して冬のお弁当をワンランクアップさせてみてください。
<参考文献>
・食材図典(小学館)
・山家漆器店HP
https://www.prinmail.com/351#i-4
・みんなの農業広場
https://www.jeinou.com/benri/rice/2009/06/120918.html
Aricofood株式会社代表取締役 管理栄養士。レシピ開発、セミナー、コラム執筆、メディア出演等。40代からのダイエットサポート、セッションなど女性の美に特化し行っている。著書に「ショウガ甘酒食べる健康法」(日本文芸社)「おなかぺったんこ腸筋レシピ」(リピックブック)。