管理栄養士で節約美容料理研究家の金子あきこです。

 

たんぱく質が不足すると細胞を作るための材料がなくなり新陳代謝が低下します。皮膚や血管なども正常に作られなくなるため体力や免疫力の低下につながりやすいです。

 

乳幼児や成長期のお子様の場合は成長障害の恐れや、高齢者の場合は筋力の低下の原因にもなります。

 

どの世代においても普段の食事から取る必要がある大切なたんぱく質。今日は良質なたんぱく質の代表であるお肉の上手な食べ合わせについてお話したいと思います。

 

 

お肉の種類別の食べ合わせ

鶏肉

 

鶏肉は脂質が少なく加熱しても肉質が固くなりにくい特徴があります。

 

皮膚や粘膜を強くするビタミンA、お肌の弾力を保つコラーゲンが豊富です。コラーゲンはたんぱく質のため一度分解されてから再合成します。再合成にはビタミンCが欠かせません。

 

ビタミンCを多く含む赤ピーマンや芽キャベツを使いココナッツミルクで煮た「鶏肉のココナッツ煮」などは、溶けだした栄養分も丸ごといただくことができます。コラーゲンは鶏肉の皮や骨の部分に多く含んでいますから手羽先や手羽元をレモンで煮た「鶏肉のレモン煮」もお肌プルプルを目指したい人にはおすすめの組み合わせです。

 

鶏肉に不足しているカルシウムや鉄を補うには、ごまとの組み合わせがおすすめです。小麦粉、卵、酒、醤油、おろし生姜、白ごまをたっぷり加え、一口大に切った鶏むね肉を絡めて揚げるふっくら唐揚げは、パサつきやすい鶏むね肉がジューシーに仕上がるレシピです。

 

豚肉

 

糖質の代謝を促すビタミンB1と脂質の代謝を促すビタミンB2が多いのが特徴の豚肉。玉ねぎや長ねぎ、ニラに含まれるアリシンという成分がビタミンB1の吸収を良くすると言われています。

 

豚キムチにニラを加えたり、ポークソテーのソースに玉ねぎのみじん切りを組み合わせのがオススメです。そして主食であるごはんやパン、麺類などの糖質と組み合わせれば、スムーズに代謝されエネルギー源として変換されます。

 

さらに代謝をスムーズにするために、300種類以上の酵素の働きを助けるマグネシウムが豊富な切干大根やほうれん草、ごぼうを使ったお浸しや煮物などを組み合わせると更にいいかと思います。

 

牛肉

 

牛肉はビタミンB12や亜鉛、鉄が多く含まれているのが特徴です。ビタミンB12はたんぱく質の合成や脂肪の代謝にかかわる働きをしています。他の肉類に比べてるとちょっと値段は張りますが、たまには摂ってほしい食材です。

 

ステーキや焼き肉などお肉を沢山食べる機会も多い牛肉。野菜などに比べると肉類のたんぱく質は消化に時間がかかります。スムーズに消化させるためには大根おろしや生のわさびと組み合わせるといいでしょう。

  

また腸の停滞時間も長くなるため、食物繊維が豊富な食材と組み合わせることでスムーズな排泄を促せます。「ごぼうと牛肉の炒め煮」「えのきの牛肉巻き」にするといいですね。

 

また亜鉛はビタミンCと一緒に摂ることで吸収が良くなります。柚子はビタミンCが豊富ですから大根おろしに柚子ポン酢を合わせて食べれば消化もスムーズになり、亜鉛の吸収も良くなります。

 

その他ビタミンCの豊富なブロッコリーと炒めたり、ビタミンCが豊富なケール入りのサラダにローストビーフをトッピングしたビーフサラダなどもおすすめです。

 

   

まとめ    

お肉だけを食べるのではなく、野菜などと組み合わせを意識することで、お肉本来の持っている栄養素も活かされます。工夫して、味わってみましょう。

 

参考文献 :

・栄養学の基本がまるごとわかる事典(西東社)

・栄養の基本がわかる図解事典(成美堂出版)

・日本食品標準成分表2015年版(七訂)(女子栄養大学出版部)

 

 

 

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