管理栄養士で節約美容料理研究家の金子あきこです。
野菜は採ってから時間が経てば経つほど新鮮さを失い、栄養素がどんどん落ちてしまいます。調理するなら“早いうち”がいいですね。
私も以前はうっかり野菜をダメにさせてしまうこともありました。でも今ではこの3つのことに気を付けたら、野菜を無駄なく美味しく食べることが出来るようになりました。今日は私の秘策も含めてお伝えしたいと思います。
野菜を無駄なく使うポイント1「大量消費できるメニューを選ぶ」
まず第一は、野菜の種類ごとに、たっぷり食べるための野菜消費レシピを知っておくことです。特に白菜やキャベツ、大根は一度にすべて使いすぎるのは難しい野菜ですよね。
【白菜】
・お鍋…水炊、キムチ鍋、ちょっと洋風なトマト鍋などどの鍋でも相性ばっちり
・白菜と豚肉の重ね煮…白菜と豚肉を交互に挟み洋風だしで煮込む
・白菜の浅漬け…白菜、塩、唐辛子、昆布を保存袋に入れもみもみして、冷蔵庫に入れておく
【キャベツ】
・ロールキャベツ…コンソメやブイヨンの味付け以外に和風やトマト味、クリーム味などのバリエーションを変えることもできる
・ザワークラウド(乳酸発酵した漬物)…千切りしたキャベツを塩でもみ、ビンに詰め重石をのせて1日から3日ほど常温に置き、冷蔵庫で保管
・キャベツのざく切りポトフ…ザクザク切ったキャベツと玉ねぎ、ブロッコリー、ウインナーを入れて煮込む。中華系のスープにナンプラーや唐辛子を入れたアジアン風にしても美味しい
【大根】
・おでん…分厚く大根を切って下煮をしてから、作ると味が染みやすい
・鶏肉のおろし煮…一口大に切った鶏肉と大根おろしを一緒に煮て片栗粉でとじる。鶏肉は揚げてから大根おろしと煮るとこってり仕上がる
・大根サラダ…大根は細目に切り塩を振りポリ袋に入れておく。少量ずつ和え物やサラダに混ぜやすい。そのままおかかを振り醤油をかけても美味しいく食べられる
野菜を無駄なく使い切るポイント2「作り置きおかずと冷凍保存」
二つ目は、野菜が届いて新鮮なうちに、その週食べる作り置きを作っておくこと。
それだけで後の1週間がとても楽になります。
すぐに使わない野菜は下処理をして冷凍保存しておくと、これがまたとっても便利で、ごはん作りがとても楽になります。
作り置きの場合は衛生的な密閉容器に入れ冷蔵庫できちんと保管して5日をめどに食べきってくださいね。
冷凍保存の場合は再加熱して食べます。
【ほうれん草・小松菜などの青菜】
作り置き…ざく切りしてから茹で2~3日中に食べる場合は密閉容器に入れます。海苔やツナなどを和え物や味噌汁の具にするもの便利です。
冷凍保存…茎のついたままで茹で、使いやすい長さに切って水気をペーパーで拭き取り、ラップに包み冷凍庫へ。
【ブロッコリー・カリフラワー】
作り置き…塩茹でし、密閉容器に入れます。だし汁と塩で味付けした液につけておくとそのまますぐに食べれます。ハムとマヨネーズで和えたりサラダのトッピングや付け合わせにとても重宝します。
冷凍保存…固めに茹でて、水気をペーパーでふき取り、保存袋に入れ冷凍庫へ。
【キャベツ・白菜】
作り置き…保存袋に入れ塩でもみ保管。塩昆布と和えたりごま油とごまをふれば即席和え物の完成。
冷凍保存…さっとゆでて水分を良く切り、保存袋に入れ冷凍。
【人参】
作り置き…千切りにしてさっと加熱しマリネ液に漬け込む。すぐに食べられる一品になる。
冷凍保存…乱切りやいちょう切りなどサイズに切って、固めに茹で保存袋に入れて冷凍。
【南瓜】
作り置き…南瓜の煮物を作り、密閉できる容器に入れる。又は冷凍する。
南瓜をレンジにかけ、つぶしてマヨネーズと和えてサラダにする。
冷凍保存…1.5㎝くらいの角切りにし、固めに茹で冷凍。
【アスパラ】
作り置き…斜めに切り玉ねぎとバターで炒める。又は茹でてサラダや和え物にする。
冷凍保存…さっと茹でて保存袋に入れ冷凍。
【茄子】
作り置き…多めの油で炒めて、めんつゆに漬ける。
冷凍保存…油で炒める。又は焼き茄子を作りお皮をむき冷凍する。
野菜を無駄なく使い切るポイント3「野菜室で保存する」
三つ目は冷蔵庫を使います。
すぐに料理をする時間がない時は、鮮度が長持ちする保存方法でとりあえず冷蔵庫に放り込んでおくのも一つの手です。
【大根・かぶ】
葉を切り落とす。葉はラップに包み、根はラップ又は新聞紙に包み冷蔵庫で保存する。
【ほうれん草・小松菜】
新聞紙に包み霧吹きなどで新聞を軽く湿らせ、保存袋に入れ、根が下になるように立てて冷蔵庫にしまう。
【キャベツ】
芯が葉の養分を吸収するため、芯をくり抜き、濡らしたペーパーを詰めておき、冷蔵庫に入れる。
【白菜】
まるごと1個の場合は新聞紙に包み、涼しいところに立てて置く。半分のカットの場合は芯に切り込みを入れるか、芯をくり抜きラップに包み、芯を下にして冷蔵庫に入れる。
【人参】
1本づつ新聞紙に包み、保存袋に入れ冷蔵庫にしまう。
いかがでしたでしょうか。
野菜は生きていますから、できるだけ早く下処理や調理を行うことでよりおいしく食べることができます。
我が家では、野菜が使い切れずどうしても困ったときは、お味噌汁の具として使うことが多いです。
お味噌汁は洋野菜などでも美味しく食べることが出来るので、少し残ってしまった場合なども色々組み合わせて加えて消費しています。ぜひお試しくださいね。
参考文献
・農家が教える野菜の収穫・保存・料理(西東社)
・食品保存マニュアル(講談社)
Aricofood株式会社代表取締役 管理栄養士。レシピ開発、セミナー、コラム執筆、メディア出演等。40代からのダイエットサポート、セッションなど女性の美に特化し行っている。著書に「ショウガ甘酒食べる健康法」(日本文芸社)「おなかぺったんこ腸筋レシピ」(リピックブック)。