管理栄養士で節約美容料理研究家の金子あきこです。今回は、私の美容法の一つであるほど、冬にはなくてはならない存在である柚子を取り上げます。実は柚子、女性に嬉しい栄養成分がたっぷり入っているのです。
柚子は食べるサプリメント
風邪予防や美肌作りにビタミンCが有効なのは皆さまご存知ですよね。ですからビタミンCのサプリを愛用しているという方もいらっしゃるかと思います。しかしですね。柚子にはレモン以上のビタミンCが含まれているのです。その量なんと、1.6倍! 市販のサプリメントより、旬の時期の柚子の方がお値段もリーズナブルにビタミンCを摂取できます。
ビタミンCは、粘膜を健康に保ち免疫力を維持に働くため、風邪などの流行る冬には欠かせない存在です。そして女性に嬉しい作用としては、シミの原因となるメラミンの生成を抑制する働きやコラーゲンの合成を助け、お肌のハリやもっちりとした若々しさ保ち老化予防にもなります。
私は10年ほど前、柚子ジャムをお湯に溶かして飲む柚子茶にはまり、冬の時期には愛用していました。夜はそこへ焼酎を入れて飲んだりも。すると手の乾燥が和らぎ、艶っぽさが出てきたのです。きっと柚子に含まれるビタミンCのパワーだったのかなと今になって思います。
自家製柚子茶の作り方
市販の柚子ジャムを使った柚子茶もとても美味しいのですが、甘さが強すぎるのが嫌で、今では手作りしています。柚子輪切りにし、種を取り除き、はちみつと瓶に入れ、冷蔵庫で1週間ほど置いておくと「柚子はちみつ漬け」の完成です。それを適量カップに入れ、お湯を注げば、自家製柚子茶の出来上がりです。
もっと簡単に飲みたい場合は、麦茶を作る容器やデカンターなどにくし切りや輪切りにした柚子とお水を入れ、柚子ウオーターを作ります。こうすれば、いつでも手軽に飲むことができますね。持ち歩きたいときは、ペットボトルの水に柚子の果汁を絞るだけでもOK。ビタミンCは体内で貯蔵できないためこまめに取るのがおすすめですよ。
柚子の便利な調理法
柚子は皮も含め丸ごと食べることが出来るロスのない柑橘類なんです。お吸い物やふろふき大根などに柚子の皮の千切りを添えるだけで、柚子の香りがほんのりしますよね。また和え物などにも千切りして加えることで、見た目にも季節を感じる一品になります。柚子がたくさんある時などは、皮を千切りやすりおろして冷凍しておくことで長期保存が可能になり、いつでも便利に使うことができます。
柚子の果汁と味噌を加えた柚子味噌を作り置きすれば、こんにゃくや里芋にかけるだけで一品完成できます。またサラダのドレッシングに柚子の果汁とオリーブオイルの組み合わせもぴったりです。柚子の酸味が加わることで減塩の効果もありますから、お料理にもぜひ取り入れてみるのがおすすめです。また柚子を輪切りにし塩で漬けた「塩柚子」などはお鍋や蒸し物、炒め物などのお料理に便利に使えます。
手作りはちょっと無理…という方には、柚子胡椒や柚子ポン酢など市販品も多数あります。麺類や揚げ物などにちょい足しなども美味しいですよ。
ダイエットや冷え性にも柚子
「冬は脂肪をため込んでしまう。」なんていう話をよく聞きます。
柚子の皮にも含まれているリモネンは、唾液や胃液の分泌を高め消化を促してくれます。消化がスムーズに行われることでダイエット効果も期待できます。ヘスペリジンやナリンギンという成分は、血流を良くしてくれる働きなどもありますので、冷え性の方にはとてもおすすめです。柚子茶や柚子鍋などで体を中から温めることで血流が良くなりダイエットもスムーズに…脂肪も溜め込まずに済むかもしれませんね。
イライラしたときにも柚子が効く!
柚子の何とも言えない良い香りはリラックスの効果があります。私も柚子茶を一息ついた時に飲みたくなるのはリラックスしたいからでしょうね。柚子を丸ごと湯船に浮かべた柚子風呂は血行促進、冷え性改善におすすめです。柚子を切ってガーゼに包み入れればさらに浴室に香りが広がります。入浴剤もいいですが、冬の時期限定である天然の入浴剤を冬至以外にも楽しみつつ、どんどん綺麗度をアップさせていきましょう。
いかがでしたでしょうか? 柚子は体の外からも中からもWで楽しめますので、ぜひ旬である今の時期に堪能してくださいね。
Aricofood株式会社代表取締役 管理栄養士。レシピ開発、セミナー、コラム執筆、メディア出演等。40代からのダイエットサポート、セッションなど女性の美に特化し行っている。著書に「ショウガ甘酒食べる健康法」(日本文芸社)「おなかぺったんこ腸筋レシピ」(リピックブック)。