スーパーで、美味しいさつまいもを見分けるには?

 

こんにちは。会社員のかたわら、フードコーディネーターとして活動している千葉恵美です。

 

今回取り上げるのは、さつまいもです。

さつまいも料理を作る上で何よりも大事なのが、美味しいさつまいもを選ぶことです。さつまいもは様々な野菜の中でも美味しいものとそうでないものの差が激しい野菜だと思うので、 選び方のポイントを覚えて、買い物をするときに役立てて下さい。

 

美味しいさつまいもの選び方

 

・ラグビーボールのような形で中くらいの大きさのもの(安納芋は丸い形のものほど甘いです)。
・皮の色が濃くて艶があり、ピンと張ったもの(健康に生育した証です)。
・表面のくぼみが浅いもの(くぼみが深いものは繊維質で食感が良くないので避けましょう)。
・ずっしりと重みがあるもの(適度に水分量があるほうが良いです)。
・切り口から飴色の蜜が出て固まっているもの(糖度の高さを表しています)。
・黒い斑点がないもの(保存状態が悪く、低温障害になっている可能性があります)。
・芽が出ていないもの(栄養が芽に使われてしまうことで味が落ちます)。

 

参照:キューピーHP(https://www.kewpie.co.jp/recipes/knowledge/article/29/page02/)

 

品種の特徴を簡単に解説!

 

さつまいもにはホクホクとした食感のもの、ねっとりとした食感のもの、その中間にあたるしっとりとした食感のものがあり、それぞれに向いている調理法や特徴も異なります。 どんな調理法が素材の味を引き出せるのかを知ることが、さつまいも料理を美味しく作る第一歩だと思います。 スーパーや八百屋さんでよく見かけるいくつかの代表的な品種の特徴を簡単に説明します。

 

 

鳴門金時

関西を中心に流通しており、西日本のさつまいもの代表格です。皮の色が鮮やかで甘みが強く、ホクホクとした食感が特徴です。焼き芋にすると外はパリパリ、中はホクホクと甘く仕上がります。また、スイートポテトに使われるさつまいものほとんどは鳴門金時と言われています。スイーツから天ぷらやさつまいもご飯まで様々な料理に合います。

 

 

 

紅あずま

関東を中心に流通しており、東日本のさつまいもの代表格です。繊維質と水分量が少なめで、ホクホクとした食感が特徴です。昔ながらの馴染み深い焼き芋と言えば、紅あずまで間違いないでしょう。加熱すると甘みが増しますが、冷めると若干甘みが落ちるので、芋ようかんなどのスイーツに使用するときには予め調整が必要です。炒め物や煮物やスープに適しています。

 

 

 

安納芋

蜜芋ブームの火付け役でもあり、数あるさつまいもの中でも飛び抜けて人気です。水分が多く、ねっとりとした食感が特徴で、時間をかけてじっくり焼くと糖度が上昇します。焼いただけでまるでスイーツのように濃厚な甘みになります。焼き芋や干し芋でそのまま食べるのが主流で、おかずなど調理にするには向いていません。

 

 

 

紅はるか

「はるかに甘い」をコンセプトに作られた比較的新しい品種です。味も食感も安納芋と似ていますが、安納芋よりもホクホク感をやや残している食感が特徴です。上質で後味の良いさっぱりとした甘さが楽しめます。ねっとり感とホクホク感の両方を合わせ持っているので、どんな料理にでも適応できる万能さがあります。

 

シルクスイート

ねっとり感のある品種には分類されますが、とにかくなめらかでふわっとした舌触りが印象的です。収穫してすぐは水分が少ないですが、収穫して何週間か保管してから調理するとしっとりねっとりとした食感に仕上がります。上品な甘さで、安納芋の次にブームを起こすと期待されています。

 

 

パープルスイートロード

果肉の鮮やかな紫色をしている紫芋の一種です。アントシアニンというポリフェノールを含んでいるので抗酸化作用があります。ホクホクとした食感で、一般的なさつまいもよりは甘みが少ないのが特徴です。綺麗な紫色を活かして、紫芋のスイートポテトや紫芋チップスなどお菓子作りに最適です。

 

 

 

 

参照:カゴメHP(https://www.kagome.co.jp/vegeday/yasai/purpleyam/)

 

 

作りたい料理に合うさつまいもの品種は?

形や食感だけでなく、品種によって色も異なるさつまいもですが、適した調理法も品種によって様々です。 さつまいもの代表的な料理にどの品種が適しているのか を、まずは簡単な表にしてご紹介してから詳しく説明していきます。

 

 

 

大学芋

昔ながらのホクホクとした大学芋がお好みの方は鳴門金時か紅あずまと選ぶと良いでしょう。しっとり感と甘さを兼ね備えた紅はるかも大学芋にぴったりです。紅はるかは低温からじっくり揚げて、徐々に温度を上げていくことで甘みと旨みが増すので、是非試してほしいです。安納芋は水分が多いため、揚げるときは油はねに気を付けてください。安納芋の場合には少し多めの油を使ってフライパンで焼く調理法が適していると思います。

 

 

 

さつまいもご飯

炊いたときにホクホク感のでる鳴門金時、紅あずま、紅はるかがおすすめです。シルクスイートの場合は収穫したてでなるべく糖度が低く、水分量が少ないものを使いましょう。安納芋は炊くことによりべちゃっとした食感になってしまうので避けましょう。また、甘すぎることでおはぎのようになってしまい、さつまいもご飯とはまた別物になってしまうので、おすすめできません。

 

 

 

焼き芋

基本的にはどの品種も焼き芋に適しており、美味しく仕上がります。ホクホクとした食感を楽しみたい方は鳴門金時か紅あずま、しっとりた食感が好きな方は紅はるか、ねっとりとした食感の虜の方は安納芋か収穫してから数週間経ったシルクスイートを選ぶと良いと思います。パープルスイートロードは甘みが少ないので、焼き芋にするよりも調理してお菓子などを作る方が向いていると思います。

 

 

 

干し芋

紅はるか、安納芋、シルクスイートは糖度が高いため蒸し芋にしたときにとても美味しい品種です。また干すことで甘みがさらに凝縮されるので、蒸してから干す工程を経て出来上がる干し芋に適していると言えるでしょう。干し芋はカラカラよりも半生くらいの乾燥具合が一番の食べごろです。パープルスイートロード、鳴門金時、紅あずまなどは水分量の少なさから固い食感に仕上がります。たくさん噛んで満腹感は得られそうですが、美味しさを求めるなら選ばない方がいいでしょう

 

 

 

さつまいもチップス

水分量が少なくカラッと揚がる鳴門金時、紅あずま、パープルスイートロードが最適です。パープルスイートロードは甘みが少ないので、揚げてから砂糖と少しの塩を振りかけるとさらに美味しく仕上がると思います。安納芋は糖度の高さから焦げやすいので、普通のさつまいもチップスよりも厚めに切って低温で揚げることをおすすめします。

 

 

 

 

さつまいもの天ぷら

どの品種も天ぷらにすると美味しく食べられることができるので、仕上がりの好みによって品種を選ぶといいと思います。鳴門金時か紅あずまなら揚げたてのホクホク感が味わえますし、ねっとりとした食感を楽しみたいなら安納芋がおすすめです。安納芋の天ぷらはおかずというよりまさにスイーツのような美味しさで衝撃を受けると思います。

 

 

さつまいもの煮物

水分量が少ない鳴門金時や紅あずまを煮物にすると、ホクホク感を残しながらも煮汁を含んで柔らかくなりとても美味しいです。パープルスイートロードも食感では問題ないのですが、紫色の煮物を作るのは少しだけ躊躇してしまいます。安納芋は甘みの主張が強いため、他の食材も使用する煮物には向いていないでしょう。安納芋の甘みが悪目立ちしない甘露煮なら良い仕上がりになると思います。

 

芋ようかん

水分量や繊維が少なくて、調理過程でこしやすい紅あずま、鳴門金時、パープルスイートロードがおすすめです。水分量や繊維の多い安納芋などはこしにくく、固まりにくいので避けたほうがいいでしょう。シルクスイートは口どけなめらかで栗きんとんのような上品な味わいになるので、是非試していただきたいです。

 

 

スイートポテト

粉質でホクホクした食感の鳴門金時や紅あずま、パープルスイートロードはバターや生クリームと混ぜるときになじみやすいので調理しやすいです。舌触りのなめらかさを楽しみたい場合にはシルクスイートがおすすめです。なめらかさよりもそのままのさつまいもに近い、かたまりゴロゴロとあるスイートポテトが好みの方は、安納芋や紅はるかなど繊維質の多い品種を選んでも大丈夫です。糖度が高いので砂糖を加えなくてもいいので、よりナチュラルでヘルシーなスイートポテトに仕上がると思います。

 

 

 

 

まとめ

安納芋のブームが数年前にきてから、その人気は衰えることを知らず、年々人気が高まっている気がします。最近では安納芋のお菓子が発売されたり、ファミレスでは安納芋フェアが開催されていたりします。

私も学生時代に自宅で安納芋の焼き芋を作っていました。しかし、安納芋以外はどれも同じと思っていたので、品種を見てさつまいもを買うようになったのは、私自身もごく最近のことです。

 

この記事を読んで、さつまいもの品種に興味を持っていただける方がいたら、とても嬉しいです。

 

 

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是非、さつまいものお料理の際には品種選びにこだわってみてください♪

 

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