管理栄養士で節約美容料理研究家の金子あきこです。

 

外食できない分、おうちごはんが楽しみの一つになりました。

 

しかし、この状態も長期間続くと自分の作るごはんに飽きを感じてきます。

 

そんな時は、食べチョクのような通販サイトを利用したり、テイクアウトを利用したりしています。

 

さて、最近流行の「宅飲み」ですが、いくら飲んで食べてもすぐ寝られる状態ということで、外食より心おきなく楽しめる分、食べ過ぎ飲み過ぎにつながりやすい環境でもあります。

 

お酒は太るとよく言いますが、原因は「つまみ」の食べ過ぎやお酒の選び方も関係しています。

 

そこで今日は、太らないつまみについてお話します。

 

「空きっ腹にビール!」の前にネバネバおつまみを

 

空きっ腹にビールが最高!」という方もいらっしゃいますが、これはNG。

 

ビールに限らず糖分を含むお酒は、空腹時に飲むことで血糖値が急に上昇し脂肪として蓄えやすくなります。

 

また胃や腸からのアルコールの吸収も速まりお酒のまわりも早くなり、体に負担がかかります。

 

そこで、お酒を飲む前に、ネバネバしたとろろやオクラや納豆を食べるのがおすすめです。これらは胃の粘膜を守りたんぱく質の吸収を助けます。

 

とろろを短冊に切って、刻みのりを散らす。オクラをさっと茹で、かつお節をかける。納豆とキムチを合わせる。など、手間をかける必要はありません。オクラは冷凍でもOKです。

 

また枝豆もおすすめです。枝豆にはアルコールの分解を助けるメチオニンが含まれていて肝臓の負担を軽減してくれます。枝豆×ビールはとても理にかなっているのです。

 

これらの食品には食物繊維が含まれているため、血糖値の急な上昇も防いでくれます。

 

「揚げ物だけ」はNG!

 

お酒のおつまみには、若鶏の唐揚げ、砂肝の唐揚げ、フライドポテト、春巻きなど、揚げ物が目立ちます。

 

こちら、油をしっかり吸っていますから脂質の摂りすぎになりがちです。

 

おうち飲みの場合はシェアする人数も限られますから、揚げ物は厳選して1、2品にしましょう。

 

お一人様の場合は惣菜を買ってくると量が多い場合もありますから、冷凍食品を上手に使うのもありです。

 

例えば、唐揚げと竹輪の磯辺揚げの冷凍食品を用意し、数回に分けて都度調理すれば、食べ過ぎを防ぐことができます。

 

理想は、揚げ物1品に焼き物や蒸し物など、料理法が違うたんぱく質類のメニューを組み合わせるといいですね。

 

外食に比べればお得なので、ちょっと贅沢なお肉、生ハムやソーセージなどを組み合わせる、高級な魚介類を購入するなど、非日常を楽しんでもいいかもしれません。

野菜おつまみのポイントは、加熱

 

野菜をおつまみにする場合は、きのこや海藻、ほうれん草などの青菜、根菜などを炒め物やサラダ、煮物にし、食物繊維をしっかり取りましょう。

 

野菜をたっぷりとるためのポイントは加熱して食べること。生野菜はカサが出てしまい重量を取ることができません。サラダを食べる場合は、温野菜を組み合わせるといいでしょう。

 

例えば、キャベツの千切りを購入して、レンチンするだけで温野菜になります。ポン酢やドレッシングをかける、マスタードと合わせるなどすれば美味しくいただけます。

 

でも「温野菜を用意する時間はないな」「面倒だな」という場合もありますよね。そういう場合は、ミニトマトをさっと洗う、きゅうりを切って味噌をつけて食べる、大根をおろしてしらすをかける、だけでも充分です。

 

野菜を一品加えていただくだけで、血糖値の上昇を緩やかに、コレステロールの吸収を抑制してくれます。

お酒で太るひとの特徴

 

「お酒を飲むと太る」とか、「つまみを食べるから太る」とよく言われますが、お酒を飲んで太る理由の一つは、お酒を飲む際に、野菜や海藻、きのこ類などに多く含まれるビタミン、ミネラル、食物繊維が不足し、代謝がうまくいかず太りやすくなるからです。

 

また、「炭水化物は太るから」と無理に控えるのも良くありません。飲みながらでも締めでもおなかが空いたと感じたときは、おむすびやお茶漬けなど、ごはん類を食べるのがベターです。

 

ラーメンやパンと違い、ごはんは脂質がとても低いため、つまみで揚げ物やお肉を食べた後のお酒の締めにはピッタリなのです。

 

ごはんを食べることで炭水化物、脂質、たんぱく質のバランスがよくなり、食べたものの代謝が促され、太りにくくなるでしょう。

 

また、お酒の種類によって糖分の高低があります。「ビールは太るけど、ハイボールなら大丈夫」という方も多くいらっしゃいます。

 

確かにビールとハイボールを比べれば、ビールの方が糖質は高いです。しかしもっと危ないのが、甘いリキュールのカクテルや焼酎などを甘いジュースで割って飲むことです。

 

この種の甘いお酒を何杯も飲むということは、糖分たっぷりのジュースを何杯も飲んでいることに変わりありません。甘いお酒は口当たりもよく飲みやすいですから、お水や炭酸水をチェイサーにして飲むと、糖分の取り過ぎを防ぐことができます。

 

いかがでしたでしょうか。おうちにいる時間が長いからこそ健康に気をつけながら楽しい宅飲みを取り入れていきましょう。

 

参考文献
・栄養学の基本がまるごとわかる事典(西東社)

 

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