青パパイヤとフルーツパパイヤは同じもの?
パパイヤは、アメリカ大陸の亜熱帯地方原産の常緑植物です。多年生で、条件が良ければ最大で 樹高が10m程度まで達します。
パパイヤの生育に最適な温度は 21~33℃。0℃以下になると寒さに耐えきれず枯れてしまいます。
青パパイヤは、霜の心配のなくなる5月頃に苗を植え、9月から11月頃までに熟す前に収穫したものです。「野菜パパイヤ」とも言われており、サラダや炒め物、煮込み料理に使われます。
過去の青パパイヤ農園さんの記事はこちら。
そして、この青パパイヤが熟すにつれて皮が黄色くなり、果肉も黄色や濃いオレンジ色の柔らかい果肉になっていきます。こうして熟したものが「フルーツパパイヤ」。
未熟なうちは野菜として料理に使われ、熟すとフルーツとして生食やスムージーなどで楽しまれています。
国産フルーツパパイヤの産地
日本にパパイヤが入ってきたのは、18世紀初頭の沖縄から。ハワイや台湾から優良種が導入され、戦後からは経済栽培が始まりました。
パパイヤが熟すためには、年間を通じてパパイヤの生育に適した気温である事が必要で、フルーツパパイヤの主な産地は1年中気候が温暖な沖縄県、鹿児島県、宮崎県の3県になります。
パパイヤは多年生で、年間を通じて開花結実するのですが、熟すまでに時間がかかり、台風などの強風被害を受けやすいため、収穫量は安定しませんでした。
それが近年、ハウス栽培技術の発達により、徐々に安定して収穫できるようになってきてます。
国産フルーツパパイヤの注目品種
現在、世界の主な品種として約80あるといわれるパパイヤ。日本で主に栽培されているフルーツパパイヤは、以下の2種が有名です。
サンライズ・ソロ
ハワイ産のものも輸入されていますが、主に宮崎県で栽培されています。別名、ストロベリーパパイヤ。果肉の色は鮮やかな赤に近いオレンジ色で、爽やかな甘みが特徴です。
石垣珊瑚
2007年に品種登録された新しい品種です。果実は平均840gで皮は鮮やかなオレンジ、果肉は赤に近いオレンジ色になります。
独特の匂いが少なく、香り高く、糖度も高くジューシーです。また、種がないのもこの品種の特徴です。種を捨てるのが面倒という人にもおすすめ。
国産フルーツパパイヤの選び方と保存法
安心安全で、輸入ものよりも手元に届くまでの期間が短いというメリットのある、国産フルーツパパイヤ。
皮が色づいていてツヤがあり、触ってしっかりした弾力のあるものを選びましょう。まだ固い場合は、室温で追熟します。
熟したものはビニール袋などに入れて冷蔵庫の野菜室で保存して、早めに食べましょう。
すぐに食べられない場合は、皮と種を取り除き、食べやすい大きさに切ってから密閉袋に入れて冷凍することも出来ます。完熟パパイヤは、デザートに生食する他、朝食にヨーグルトと一緒に食べるなどの食べ方がおすすめです。
また、よく冷やして、レモンを絞ると味が引き締まります。牛乳と一緒にミキサーにかけると、台湾の人気ドリンク、木瓜牛奶がご家庭で楽しめますよ。
まとめ
今回ご紹介したパパイヤの種類の他にも、日本ではサンライズ種、台農2号、フルーツタワー種など、様々な種類のパパイヤが栽培されています。
色々食べ比べてみて、お好みの品種を見つけてみてくださいね。
参考
農林水産省 chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.maff.go.jp/j/press/syouan/nouan/pdf/110222-04.pdf
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https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/carta/torikumi/papaya/ppy_5.html
https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/carta/torikumi/papaya/kekka.html
農研機構 https://www.naro.affrc.go.jp/archive/fruit/itiosi/2014/049790.html
マイナビ農業 https://agri.mynavi.jp/2020_10_25_136732/
農業技辞典 http://lib.ruralnet.or.jp/nrpd/#koumoku=14334
公益財団法人 中央果実協会 chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.japanfruit.jp/Portals/0/images/fruit/endemic/pdf/papaia.pdf
マイナビおすすめナビ https://osusume.mynavi.jp/articles/5512/
みんなの趣味の園芸 https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-953
国際農研 https://www.jircas.go.jp/ja/relations/followup/ishigakisango
タイ、バンコクにて8年間、料理教室コーディネーターなどをしながら、世界各地で料理を学ぶ。
日本帰国後は、タイ料理教室を主宰しつつ、日本の美味しい農産物とアジア料理とのコラボレーション・イベントを企画運営するなど、日本のクオリティの高い食材と出会う活動を行う。また、一児の母としての経験も基に、子ども向け食育ワークショップなどの活動にも力を注ぐ。