【理想は一日350g】健康の代名詞=野菜。あなたはちゃんと足りてますか?
管理栄養士で節約美容料理研究家の金子あきこです。
「野菜をきちんと食べなくてはいけない」ということはわかっていてもなかなか難しいと感じることがありますよね。
「国民健康・栄養調査」令和元年度の野菜の摂取量の平均値は280.5gという結果が出ています。残念ながら350gには届いてないですね。
お仕事や子育てに忙しい、食事の準備が大変など色々ありますよね。しかし将来の健康において、野菜をしっかり食べ続けることのメリットはたくさんあります。今日は様々な野菜の取り入れ方についてお話します。
1日350g以上の野菜を摂るためにすべきこと
1日に350gの野菜を摂るためには1日3回の食事の中で振り分ける必要があります。1回分の野菜の量を70gにして小鉢5個分食べると350gになります。
和え物、炒め物、煮物、蒸し物など調理方法はなんでもOKです。この野菜の小鉢を朝食1品、昼食2品、夕食2品、このように振り分けます。
昼食と夕食の場合は主食と主菜、小鉢2品で大丈夫ということです。それに、汁物をプラスして一汁三菜になります。
しかし品数の多い一汁三菜を1日2回も用意しなくてはいけないと思うと大変に感じますよね。
そんな時は1回分の汁に野菜を70g加え、小鉢1品とみなすようにします。すると主食と主菜、小鉢1品と小鉢1品分の具沢山汁になり、野菜がラクに摂れるのです。
しかし小鉢を1品、作るのも大変という場合は主菜の付け合わせに野菜を添えます。トマトは1個およそ150gなので、1/2個を付け合わせにすれば75gを摂ることができ、小鉢1個分の野菜になります。
先ほどお話した具沢山汁は朝食にも応用できます。主食と主菜に具沢山味噌汁をつけると70gの野菜が摂れるので、朝食の野菜の摂取もとてもラクになります。
野菜を効率的に摂る方法
野菜を摂る際は、その時々の旬の野菜を食べることをおすすめします。そしてできれば、生より加熱して食べる野菜を増やすようにしましょう。
例えば生のキャベツの千切りを大盛り食べるのは大変ですが、キャベツは炒めればカサが減るため、大盛りの千切りキャベツもなんなく食べることができます。食べる野菜の量を増やすためには加熱することがおすすめです。
生野菜の場合はトマトやきゅうりなど、重量も取れるものを選ぶといいでしょう。逆にレタスなどカサは増すけど重量が増さないものは、しっかり重量が取れる野菜と組み合わせて食べることをおすすめします。
野菜の取り入れ方として漬物も一つの案ですが、塩分の摂り過ぎにつながる可能性もあります。食べ過ぎには気をつけましょう。
野菜を食べる習慣がない場合は?
そもそも野菜を食べる習慣のない方もいらっしゃるでしょう。まずは1品からでいいので、コンビニや惣菜店で購入される際には手に取ってみましょう。
サラダでなくても、鶏肉を使った筑前煮や野菜が入ったスープなどもでいいと思います。
食事には必ず1品野菜系のおかずを追加するということをルールにして、少しずつ食べる習慣をつけていきましょう。
野菜が苦手なんですが・・
野菜があまり好きではなく、食べられる野菜が限られている。それでも大丈夫です。野菜は健康に良いと言ってもお口に合わなければ食べ続けられないですよね。
お子様などは野菜が苦手という場合もありますが、無理強いは禁物です。好きじゃない野菜を我慢して食べるのは大人も子供も苦痛です。
でしたら食べられる野菜を取り入れた方が食事も楽しくなります。お子様の場合は食事を楽しみながら少しずつ食べられる野菜を増やしていきましょう。
「野菜ジュースを飲んでるから大丈夫」なの?
野菜不足を解消するために野菜ジュースを飲まれている方がいらっしゃいます。しかしこれは野菜不足を解消していることにはなりません。
ジュースにした際に搾りかすである食物繊維が除かれることもあります。そして野菜を食べる際に必要な咀嚼もジュースにすることでなくなってしまいます。野菜ジュースは、どうしても野菜が食べられない時の補助的な役割といえるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
理想的にはいろいろな旬の野菜を一日350g以上食べることが望ましいですが、まずは一品から取り入れていきましょう。
・厚生労働省:https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b1.html#A13
・厚生労働省:https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf
・調理のためのベーシックデータ 第5版(女子栄養大学出版部)
Aricofood株式会社代表取締役 管理栄養士。レシピ開発、セミナー、コラム執筆、メディア出演等。40代からのダイエットサポート、セッションなど女性の美に特化し行っている。著書に「ショウガ甘酒食べる健康法」(日本文芸社)「おなかぺったんこ腸筋レシピ」(リピックブック)。