管理栄養士・お野菜レシピ考案家のいまむらゆいです。

 

一年中出回っている定番野菜のじゃがいもですが、春になると新じゃがとして売られているのをよく目にしますよね。私自身も、新じゃがを見かけると旬を感じたくてつい買ってしまいます。

 

新じゃがは春が近づくと出回るイメージがあるかと思いますが、どんなじゃがいものことを指しているのか知っていますか?

 

新じゃがについて調べていくと、旬を感じられる以外にも、じゃがいもよりからだに嬉しいメリットがあることが分かりました。

 

今回は、そんな新じゃがのおすすめポイントから、ぜひ作ってみて欲しいレシピをご紹介します。

 

新じゃがとは?

 

じゃがいもは地域によって収穫時期が大きく異なります。九州地方では冬に植え付けして春夏に収穫。

 

一方、北海道では春に植え付けして、秋冬に収穫となります。

 

涼しい気候を好むじゃがいもは、南の地域から北に向かって収穫時期がずれていくので、年中手に入りやすい作物です。

 

では、じゃがいもの中でも新じゃがとはどういったものを指すのでしょうか。

 

新じゃがとは春から初夏ごろに収穫され、収穫後に貯蔵をせず、すぐに出荷されるじゃがいものことを言います。

 

3月ごろから鹿児島県や長崎県で収穫が始まり、収穫地域が北上するように移り変わり、7月ごろには北海道で収穫され、すぐに出荷されるものが主に新じゃがと呼ばれています。

 

新じゃがの栄養

 

新じゃがの栄養素の中でも特に注目したい栄養素は「ビタミンC」です。

 

ビタミンCは、免疫力と深い関わりのある栄養素です。免疫機能をコントロールしている白血球の働きを良くし、ウイルスなどに負けない体づくりをサポートしてくれます。

 

体調の変化が大きくなりやすい春から夏にかけての時期は、新じゃがの旬の季節でもあります。免疫力をアップさせて元気に過ごしていくためにも、新じゃがを積極的に食べるのがおすすめです。

 

じゃがいもは芋類の中でも「畑のりんご」と呼ばれるほどビタミンCが豊富に含まれています。

 

なんとその量はりんごの約9倍!ビタミンCは熱に弱い性質がありますが、いもの主成分であるデンプンの作用によって、加熱してもビタミンCが壊れにくいという利点があります。

 

 

さらにじゃがいもの中でも新じゃがは、皮が薄いことから皮付きのまま食べやすいというのが特徴です。

 

他の野菜や果物でも多く言えることですが、皮の近くにビタミンCなどの栄養が集まっています。そのため、新じゃがはより効率的にビタミンCを取ることのできる食材です。

 

丸ごと食べられる新じゃがは、皮を剥く手間がかからないという調理面でのメリットと栄養素が効率よく取れるという栄養面でのメリットの2つのメリットがあるのです。

 

選び方と保存方法

そんな嬉しいポイントがいっぱいの新じゃが。おいしいものの選び方と、保存方法をご紹介します。

 

選び方

 

じゃがいもと同様、新じゃがも食中毒には十分気をつける必要があります。ソラニンやチャコニンといった天然毒素を含む芽や緑色になった部分には特に注意が必要です。

 

新じゃがは収穫から間もないことから、芽が出ている心配は少ないですが、収穫後の保管の状況によっては芽が出てしまうので、念のため確認することが大切です。

 

購入する際や、家庭菜園で収穫したものはよく見極め、毒素を含む部分がある場合には、しっかりと取り除いてから調理するようにしましょう。芽が出ている部分や緑色に変色した部分は、皮を厚めに取り除くことがポイントです。

 

保存方法

 

じゃがいもによる食中毒を防ぐために、保存方法も重要となってきます。特に水分量の多い新じゃがは、保存期間が短いという面があります。適切な保存方法で1週間程度で食べ切りましょう。

 

保存場所は暗く涼しい風通しの良い場所がおすすめです。日に当たる場所での保存は芽が出やすく、毒素のソラニンを増やしてしまう原因になるので、日の当たらない場所で保管をしましょう。

 

 

また、冷蔵庫の中での保存では乾燥しやすくなってしまうため、ダンボールや紙袋の中で保存すると湿度をある程度保つことができるのでおすすめです。

 

保管温度は10ほどが適温です。気温が低すぎると低温障害を起こし、気温が高すぎると発芽しやすくなったり、腐りやすくなってしまいます。

 

新じゃがの季節は春から初夏にかけてなので、適温での保存がしやすいですが、新聞紙に包むなどして適度な温度と湿度を保つようにしておきましょう。

 

おすすめレシピ

新じゃがの魅力はなんといっても、柔らかく薄い皮とみずみずしい質感。調理する際のポイントは、皮ごと調理に使うことです。

 

そして、みずみずしくねっとりとした食感が魅力なので、切らずに使うか、ごろっと大きめに切ると美味しさをより感じることができます。今回は新じゃがのおすすめレシピを2つご紹介します!

 

新じゃがのにんにく味噌炒め(調理時間:10分)

 

【材料(3〜4人分)】

新じゃがいも(小)…1袋(500g)

油…大さじ1

 

(A)

にんにくすりおろし…1かけ分

酒・みりん・味噌…各大さじ1

塩…ひとつまみ

 

【作り方】

新じゃがは半分に切り、中まで火が通るまで電子レンジにかけるか蒸す。

 

フライパンに油を中火で熱し、の新じゃがを入れてこんがりと焼き目をつける。

 

ボウルに(A)を合わせる。フライパンの中の余分な油をキッチンペーパーで拭き取り弱火にし、合わせた(A)を加えてさっと新じゃがに絡ませる

 

【ポイント】

・じゃがいも好きさん、にんにく好きさんにはたまらない一品です!味付けはそこまで濃くしていないので、お好みの塩加減で調整してください。

 

・新じゃがに焼き目をつけた後に油を拭き取るひと手間だけでも、余分な油の摂取を抑えられます。

 

・合わせ調味料を加える時、調味料が跳ねやすいので弱火にしてから加えてください。一度火を止めてから加えてもいいかもしれません。

 

新じゃがの青のり塩麹和え(調理時間:10分)

 

【材料(小鉢1皿分)】

新じゃがいも…大1個(180g)

青のり…大さじ1/2

塩麹…大さじ1/2

 

【作り方】

新じゃがはよく洗い、皮付きのまま一口大の乱切りにする。耐熱容器に入れ、ラップをかけて電子レンジで600w6分加熱する

 

火が通ったら、余分な水気をキッチンペーパーなどで軽くふき取り、青のりと塩麹で和える

 

【ポイント】

・あと一品欲しい時に簡単にできる新じゃがの副菜です!簡単な味付けですが、青のりと塩麹はしっかりとした風味があるので、味付けはこれだけで十分!

 

・小さめの新じゃがであれば、そのままの大きさや半割ほどの大きさで加熱してみてください。口の中でほくほく感が楽しめます。

 

まとめ

いかがでしたか。春の訪れを感じさせてくれる新じゃがは、皮ごと食べられる調理性のメリットもありながら、免疫機能向上に効果的なビタミンCを豊富にかつ効率よく摂ることのできる食材ということがわかりました。

 

保存方法に気をつけながら、この旬の時期の食卓に取り入れてみてくださいね。おすすめレシピも参考にしていただければ幸いです。

 

<参照>

大塚製薬 ビタミンC

https://www.otsuka.co.jp/college/nutrients/vitamin-c.html

NHKテキスト

https://textview.jp/post/life/41284

株式会社 明治

https://www.meiji.co.jp/foods/soup/marugotoyasai/dictionary/potato.html

 

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